礼拝説教 遠藤 潔 牧師


【2022年1月30日、蓮沼キリスト教会 主日礼拝】
 「天にあるすべての霊的祝福をもって」 エペソ人への手紙 1:3~6


 1:3~14で、パウロは神が私たちに賜った「すべての霊的祝福」のゆえに神を賛美する。

Ⅰ 霊的祝福(1:3)
 神は「天」すなわち「神ご自身の面前」で、私たちをキリストに包んで認め、「あなたをあらゆる祝福をもって祝福する。そして、あなたを祝福した」と宣言してくださった。
 それは永遠において、そして、2000年前キリストが昇天し、御父の右に着座された時に、さらに「私」がキリストを信じた時に。
 そして神は今も、日々新たに、宣言してくださる。「あなたをあらゆる祝福をもって祝福します。そして、あなたを祝福したのです」と。

Ⅱ 「聖化」と「子(養子)とすること」に向けての選び(1:4~5)
 神は私たちに信仰を与え、救いの恵みにあずからせてくださった。それは、神が「世界の基礎(創造の初め)より前」の永遠において、「ご自身のみこころの喜びにしたがって」、キリストにあって、私たちを選んでくださったからである。
 しかも、「愛において聖であり傷のないもの」になるように、また、「神の養子となる」ように、神は私たちを選び、必ずそこに至るようにあらかじめ定めてくださった。「恵みの栄光」をほめたたえる以外にはない(6)。
 この「選び」をしっかり心に留めるとき、私たちはさらなる恵みを受ける。第一に「絶対的な平安」、第二に「揺るがぬ希望」、第三に「謙遜」、第四に「軽やかに、全力を尽くす」こと、第五に「良き選択」、第六に、「神に栄光を帰し、神賛美を生み出す」こと。

Ⅲ 「あなたはわたしの愛する子」(1:6)
 「こうして、愛されている御方において神が私たちに惜しみなく与えてくださった恵みの栄光が賛美されるようになる」(6、私訳)。御父にとって御子はご自身と一体の方、ご自身の全存在を与えるほどに愛する独り子(マルコ1:11、9:7参照)。
 しかし、御父はその愛する独り子なる御子を惜しみなく世に与えてくださった(ヨハネ3:16)。御父は御子を人となし、苦難の中を歩ませ、十字架の死にまで至らせて罪人である私たちのための贖いをなし遂げさせた。そして、神はこの御子の贖いのわざに基づいて、御子において、聖霊を通して、素晴らしい救いの恵み(罪の赦し、永遠のいのち、神の子の身分 等々)を私たちに惜しみなく与えてくださった。今も与え続けてくださっている。
 しかも、神は信じる私たちを御子にあって、御子に包んで、ご自身の愛する御子と同じように愛していてくださる(ヨハネ17:23)。驚くべきことである。御父は御子イエスにあって、私たちにも言ってくださる。「あなたはわたしの愛する子。わたしはあなたを喜んでいる」(傍線の訳も可)と。「神の愛する御子は人の子になられた。それは人の子らを神の愛する子らとするためである」(ロイド・ジョンズ)。

 神の永遠からの選びは、私たちの今と将来に対し、永遠に至るまでの確実な保証を与えてくれる。「神に選ばれた者たちを訴えるのですか。…どんな被造物も、私たちの主キリスト・イエスにある神の愛から、私たちを引き離すことはできません」(ローマ8:32~33,38~39)。