礼拝説教 遠藤 潔 牧師


【2021年12月12日、蓮沼キリスト教会 主日礼拝(待降節第三)】
             「羊飼いたちの礼拝」 ルカの福音書 2:1~20


救い主は実在の方。皇帝アウグストゥスのとき(1)、ユダヤのベツレヘムで(4)生まれた。

Ⅰ 救い主イエスの誕生の知らせは、最初に「羊飼いたち」に知らされた
救い主イエス誕生の知らせは最初、社会で疎外されていた「羊飼いたち」に知らされた。彼らは救いを求め、救い主を待ち望んでいた。救い主は「布にくるまって飼葉桶に寝ておられるみどりご」(12)。羊飼いたちは救い主を捜し当てた。
羊飼いたちはこの救い主の貧しく低いお生まれの中に、神の愛と真実を見出した。罪と悲惨と孤独と暗黒のただ中に入りこんで、そこから根本的な解決・解放を与えてくださる救い主の真実を見出した。飼葉桶に寝ているみどりごを目の当たりにして、彼らは罪の赦しと救いを実感し、不満とあきらめと不安でいっぱいだった彼らは喜びと平和にあふれた。そして、自分たちが御使いから聴いた救い主の誕生の事実とその意味を人々に証しし、神を賛美する者とされた。「羊飼いたちは、神をあがめ、賛美しながら帰って行った」(20)。
クリスマスは私たちの変容のときでもある。

Ⅱ 救い主イエスは、私たちにとってどんな方か
救い主イエスは、神のひとり子、宇宙の創造主、宇宙の支配者、まことの神であられる。それなのに、救い主として、人間となってお生まれくださった。人並みでなく、私たちよりも低く、もっとも貧しくなられた。最も低い状態でお生まれになった。
このような救い主イエスは、第一に、私たちにぬくもりと平安を与えてくださる方。第二に、私たちの真の友だちとして生きてくださる方である。
第三に、私たちのために死に、私たちのために生き、私たちにいのちを与えてくださる方。イエスは布にくるまれた。これは死に装束。救い主イエスは罪がないのに、生涯の最後に十字架にはりつけにされ、処刑されて死なれた。私たちの罪を負って、身代わりに神の罰を受けてくださったのである。私たちの罪が赦されるためにそうしてくださった。救い主イエスは死んで葬られたが、3日目に復活なさり、今も生きておられる。私たちに永遠のいのちを与えてくださるのである。

Ⅲ みこころにかなう人々に平和があるように

救い主イエスをどこかに追いやらないで欲しい。救い主イエスはあなたのところに、あなたの心に、あなたの人生にお入りくださる。イエスを「あなたの救い主」として心にお迎えしよう。
天使たちは神を賛美した。「いと高き所で、栄光が神にあるように。地の上で、平和がみこころにかなう人々にあるように」(14)。救い主イエスによって神の栄光がいよいよ輝き、人には平和がもたらされる。
「みこころにかなう人々」とは、羊飼いたちのように、神とみことばの前に自分のみじめさを知り、救い主を信じ、御前にひれ伏す人たちである。

救い主を賜った神に栄光を帰し、たたえ、救い主の平和を享受し、平和に生きる者であれ。主の恵みあふれるクリスマスを過ごさせていただこう。