礼拝説教 遠藤 潔 牧師


【2021年4月18日、蓮沼キリスト教会 主日礼拝】
         「助け主、真理の御霊が来ると」 ヨハネの福音書 16:5~15

告別説教の7回目。「助け主」(原語は「パラクレートス」、原意は「かたわらに呼ばれた者」)聖霊は最高の「援助者」「とりなし手」「弁護者」。聖霊の助けをますます求めたい。

Ⅰ あなたがたのところに助け主を遣わす(16:5~7)
イエスは御父のもとに行く。不安になる弟子たちに、イエスは「助け主」を遣わすと約束する。その方は御父、御子、聖霊なる三位一体の神の「第三の位格」であられる「聖霊」。
しかも「去って行った」イエスからの「助け主」である。十字架、復活、昇天、御父の右への着座を経たイエスが勝ち取った救いの恵みを、罪人である私たちに日々豊かに与え、生かし続けてくださる助け主であられる。
聖霊はいつでも、どこでも私たちとともにおられ、私たちをキリストのかたちに内側から変容しながら助けてくださる(Ⅱコリント3:18)。

Ⅱ 罪について、義について、さばきについて(16:8~11)
神はイエスの十字架と復活において悪魔への「さばき」を行った。神はこのイエスにあって悪魔の策略、罪と死の支配を打ち砕かれた。そして、世に罪の赦しと永遠のいのちを明らかにされた。人はこのイエスにあって罪と死の支配から解放される。それゆえ、神の最大のプレゼントである十字架と復活の主イエスを信じないことは、神の愛を拒む最大の「罪」となる。
一方、自分の「義」(正しさ)により頼むのではなく、生涯の従順と十字架の贖罪死を遂げ、復活・昇天・神の右の座への着座を果たしたイエスの「義」により頼む者は、神の前に義と認められ、神に受け入れられ、罪の赦しと永遠のいのちを豊かに受ける。
真理の御霊であられる助け主なる聖霊は、罪人をこのような「罪と義とさばき」についての正しい認識へと導き、すばらしい恵みと救いへと導いてくださる。

Ⅲ 真理の御霊の働き(16:12~15)
聖霊はイエスの弟子たちに、イエスの行いと教えを「思い起させ」、また「これから起こること」、すなわち、イエスの十字架の死、葬り、復活、顕現、昇天、御父の右への着座、聖霊降臨など「福音(よき知らせ)」の核となる出来事の意義と深い真理を伝えてくださる。
こうして、聖霊の働きによって、使徒たちはイエスの行いと教え、特に十字架と復活の意義を世に向け証しし、新約聖書として文書化する。そして、聖霊は使徒たちが伝えた真理を私たちの心に証しし、悟らせ、私たちを福音の恵みによって生かしてくださるのである。

主イエスは生きておられる。天の御父のもとで、そして、聖霊において私たちのうちに。ハレルヤ!