礼拝説教　遠藤　潔　牧師

【2021年4月4日、蓮沼キリスト教会 主日礼拝（イースター）】 　　　　　　　　　　　　　　「復活の朝」 　 ルカの福音書 24：1～12 イエスの復活。それは事実。そしてイエスの復活を信じることは大きな力と希望になる。 Ⅰ　空 (から)っぽの墓（24：1～3） イエスがよみがえられ、いま生きておられることは、どうしたら知ることができるのか。 まずは「イエスの墓が空っぽだった事実」が何を示すかを吟味してみるとよい。ただ弟子たちの心にイエスの記憶や教えがよみがえったのではない。イエスの魂だけがよみがえって、そこいらに漂って生きていたのではない。仮死状態であったのが蘇生しだけというのではない。女たちが墓を間違えてしまったのでもない。イエスの弟子たちが遺体を盗み出したのでもない。 イエスの墓が空っぽだった事実は、主イエスが肉体をもってよみがえられたという以外には説明がつかない。 Ⅱ　主のみことばによって（24：4～8） 空の墓はイエスがよみがえられたとことを雄弁に証ししているとはいえ、イエスが復活し、生きていることを私たちが本当に知り、確信するのは、イエスのみことばと聖霊の働きによる。 女たちも空っぽの墓を見ただけでは信じることができなかった。御使いたちを通しての神からの働きかけによって、彼女たちは主イエスのよみがえりの事実を知らされ、イエスが語られたみことばを思い起こさせられ、主イエスの復活を信じた。 十字架と復活の福音のみことばを、説教とデボーション・静聴において、聖餐式において、語り合い・分かち合いにおいて、聴き、味わうことの大切さを教えられる。復活の主イエスは、今日、聖書と聖霊を通して臨在し、私たちにご自身を現わし、私たちに親しくお会いくださる。　 Ⅲ　墓から戻って（24：9～10） 女たちは空の墓と残された亜麻布(12)を目撃し、御使いたちによって復活の事実を告げられ、イエスのことばを思い起こさせられ、イエスの復活を信じた。そして復活の主イエスともお会いした(マタイ28：9)。彼女たちは「墓から戻って」行き、イエスの復活の事実を男の弟子たちに伝えた。この時だけではなく、生涯、復活の主イエスを証しした。自分たちの存在、生きざま、ことばと行いで、イエスが生きておられることを世に示しながら歩みを続けたのである。 復活の主イエスを信じる者は「墓から戻って」生きていく。墓、死、闇、挫折、絶望を後にし、復活の主イエスとともに復活の希望をもって生きて行く。もう一度立ち上がる確かな希望へと生きて行く。天国の確かな希望へと生きて行く。そして、体のよみがえり、永遠のいのち、永遠に続く御国を受け継ぐ確かな希望に生きて行く。 主イエスは十字架の死によって私たちの罪の贖い(償い)を成し遂げて、よみがえられた（Ⅰコリント15:17）。罪と悪魔と死に勝利して、永遠のいのちによみがえられた（Ⅰコリント15：54～57）。新しい次元のいのちによみがえられた主イエスは、天におられながら、聖霊において、世の終わりまでいつも私たちに伴い、生きて、働きかけてくださる。 この十字架で死んで三日目によみがえられた復活の主イエスにあって、私たちの罪は赦され、失敗は覆われ、闇は過ぎ去り、墓は開かれ、死は永遠のいのちに変わった。復活の主イエスを信頼し、希望の光のうちを歩ませていただこう。主の復活、ハレルヤ！　復活の朝は、いつも私たちの人生に開かれている。