礼拝説教 遠藤 潔 牧師


【2021年2月21日、蓮沼キリスト教会 主日礼拝】
            「もう一人の助け主」   ヨハネの福音書 14:15~24

本日は主イエスの告別説教の2回目。「もう一人の助け主」聖霊に対して私たちの目が開かれますように。

Ⅰ この方は真理の御霊です(14:15~17)
イエスを愛する人は、イエスがお与えになった「あなたがたも互いに愛し合いなさい」(13:34)という愛の戒めを守る。しかし、私たちは自分の力で新しい戒めを守ることはできない。
イエスはもう一人の助け主の到来を約束する。その方は「真理の御霊」、聖霊である。イエスご自身が弟子たちの第一の「助け主」(パラクレイトス)。聖霊は天に上るイエスに代わって私たちのところに来られた「もう一人の助け主」。聖霊は弟子たち(イエスを信じる者)と「いつまでも」「ともにおられ」(16)、内にまで住んでくださる(17)。
聖霊は私たちが愛に生きるためのいと近き助け主。愛の霊である「聖霊」を心から慕い求める。

Ⅱ あなたがたのところに戻ってきます(14:18~20)
御子イエスと聖霊は別人格であるが、相互内住(御子は聖霊うちにあり、聖霊は御子のうちにある)する。聖霊が働くことは、イエスが働くことでもある。イエスは聖霊において私たちとともに、私たちの内におられる。
天に上られた御子イエスと天から遣わされた聖霊において天と地は完全に一つにつながっている。そして、聖霊がおるところに、天のイエスもともにおられる。それゆえ、弟子たちは孤児にはならない。
「その日」(20)、聖霊降臨の日とそれ以後の新しい時代においては、イエスが父のうちにおり、キリスト者がイエスのうちにおり、イエスがキリスト者のうちにいることが、聖霊において私たちに十分にわかるようになる。三位一体の神の愛の交わりに加えられている喜びを味わわせていただく。

Ⅲ 愛し合う共同体に愛の神が臨在する(14:21~24)
私たちは神とイエスに愛されているゆえに、神とイエスを愛していく。兄弟姉妹を愛し、隣人を愛するという形で神とイエスを愛していく。そうすると、ますます神とイエスから愛され(21)、神とイエスの愛がその人のうちに満ち、その人から周囲にあふれ出ていく。
イエスは力をもってローマ打ち倒し、この世の王になることによってご自分を世に現わすのではなく、愛によってご自身を世に現わす。愛は複数のものの中に成り立つ。愛はイエスひとりでは成り立たない。三位一体の愛の交わりの中から遣わされたイエスに結ばれ、イエスの愛を知る者が、イエスを愛し、イエスを愛するがゆえに互いに愛し合っていく。そのような愛の交わりである「聖なる公同教会」「聖徒の交わり」の中に、御父と御子は聖霊において臨在し、愛し合うキリスト者の存在を通して、イエスはご自身を世に現わされる。

愛の聖霊は今日も来ておられ、私たちにおいて働かれる。我は聖霊を信ず。聖霊に賛美!