ノルウェーにダジャレはあるか?

留学して間もない頃から 言葉の面では
ノルウェー人の友人ベニちゃんに随分助けられました。
彼女は小さい頃神戸に住んだこともあり
大学でも日本語を学び 日本に2年留学しただけで
完璧な日本語をしゃべるようになった才媛です。

日本では大阪に住んでいたせいか(?)
お笑い、特にダウンタウンが大好き
初めは浜ちゃんのあの早口が聞き取れなかったとか。
それがわかるようになって上達した!と実感したそうです。

一時期彼女と一緒に暮らしていたので
日本からダウンタウンのビデオを送ってもらい
よく2人で見ては大ウケしていましたし、
カレーを食べては「インド人もびっくり!」
などとコメントしてました。。。(一体何人なんだ?)

「日本のお笑いっておもしろいよねー、
ノルウェーではこういうのないねえ」
と彼女はよく言っていました。
そういえばテレビもコメディはあるけれど
日本のようなお笑い芸人はいなかったような・・・
いわゆる「おやじギャグ」とかはないの?と聞くと
「ダジャレねぇ・・・あんまり聞かないなあ」とのこと。

でも私は聞いてしまった、ノルウェー人のダジャレ!

その1
ある日声楽の友人達とパーティーをしていました。
お酒もまわって夜も更けた頃、金髪美人のエリが
床に落ちていたコーン(ノルウェー語でマイス)の粒を拾って歌い出した
「♪エ〜デルマ〜イス♪(もちろんエーデルワイス)・・・」
これが私がノルウェーで聞いた初ダジャレ。。。

その2
今は亡き私の師匠から何度も何度も聞かされた笑い話・・・
ヒンデミット(ドイツの作曲家)がオスロでオケを振った時のこと
(これは事実らしいのですが・・・?)
ステージに犬がいるので ヒンデミットが
「それは誰の犬かね」と尋ねたところ
コンサート・マスターがこう答えた
「Hunden mitt(フンデン ミット、私の犬)」
フンデンミット・・・ヒンデミット・・・?!なるほど!
これはノルウェー語で聞かないと(聞いても)ちょっとね。。。
・・・でもこれって立派なダジャレ!!

注:ちなみにこのノルウェー語、文法的には間違っています。
正しくは「Hunden min(フンデン ミン)」
ダジャレにするためあえて言い換えているのですね。
ここまでして誰が一体?!


師匠は徐々にアルツハイマーの症状が進み始めた頃で
おかげで会う度に たぶん100回ぐらいは話して下さいました。
だから先生との思い出の一つとして
忘れようにも忘れられないのです。

結論:ノルウェーにもダジャレはある!



ベルゲン近郊にあるグリーグの家
「トロルハウゲン」の庭からフィヨルドを臨む

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