HARMONIEN
ベルゲン交響楽団
定期公演より 
その1

1995年より1999年の帰国まで
ハルモニーエンこと ベルゲン交響楽団
ピアノ&チェレスタ奏者のお仕事をしていました。
オケと一緒に弾くほか、オーディションの伴奏
ソリストと指揮者の打ち合わせでの伴奏
同合唱団のコレペティ(練習ピアノ)など担当していました。
私にとって貴重な経験となったその日々の記録です。

1995年9月28,29日 グリーグホール
オルフ:カルミナ・ブラーナ

指揮:Yoav Talmi
 ソプラノ:Linda Øvrebø
テノール:Mikael Bellini
バリトン:Trond Halstein Moe

合唱:Bergen Filharmonienske Kor
Guttekor fra Rudolf Steinerskolen
初めてオケのお仕事をいただいた演奏会です。
合唱団の練習ピアノを担当していた関係で
オケの2台ピアノのファーストを頼まれちゃいました。
(ちなみにセカンドの方が弾くとこ多いので
そっちは兄弟子のピアニストが担当。)
しかもその頼まれ方が 道端で話のついでみたいに。
なんつー適当な・・・でもそれがノルウェー・・・
人気の曲目で 両日とも立ち見の出る盛況ぶりでした。
初めてずくめで緊張しましたが、曲の盛り上がりにつれ
オケの大音量に包まれて心が震えたのを覚えています。
思い出の曲です。
1996年1月25,26日 グリーグホール
バルトーク:2台ピアノと打楽器・管弦楽のための協奏曲

指揮:Andras Ligeti
ピアノ:Håvard Gimse
ピアノ:Helge Kjekshus
打楽器:Tom Vissgren
打楽器:Terje Viken
これは番外編。 (演奏してないし)
本番でピアニストの譜めくりを頼まれました。
ちゃんと練習の分までお給料いただけるのですよ!
ピアニストはノルウェーを代表する若手の2人
舞台袖でHelge君がぴょんぴょん跳んでいたのが
印象的でした。体をほぐすため?
以下、ラジオで実況を聴いていた友人の話。
アナウンサー「・・・ソリストが出て来ましたねえ・・・
おっ、美女も2人出てきました・・・」って
どう考えても顔なんて見えませんから!残念!
(でもちょっと嬉しかったかも。小さな幸せ。)
1996年3月28日 グリーグホール
プーランク:スタバト・マーテル

指揮:Simon Streatfeild
ソプラノ:Elizabeth Norberg-Schulz


合唱Bergen Filharmonienske Kor
大・大・だ〜い好きなプーランク!
ピアノ譜 難しかったけどもう音楽が美しくて・・・
夢中になって弾きました。
本番はいつも木曜日なので 私の役目は
その前の週末まで。(合唱団は月曜からオケと練習)
でもこの時は合唱のトラで本番歌いました。
歌 練習してないっつうに!(音は頭に入っていたけど。)
でもやっぱり美しくて幸せ。
ついでにソプラノの Norberg-Schulzは
顔もお声も夢のような美しさでした。
1996年12月19,20日 グリーグホール
ヘンデル:メサイヤ

指揮:János Fürst
ソプラノ:Susan Roberts
メゾソプラノ:Alice Coote
テノール:Richard Coxon
バスバリトン:Roderick Kennedy

合唱:Bergen Filharmonienske Kor
Prosjektkor fra Griegakademiet

クリスマスに決まって多いメサイヤ。
プログラムも普段と違い赤い表紙に天使の絵が。
この曲はなんせ長〜いので練習も大変でした。
とはいえ、みんなが歌いたいレパートリーの一つなので
団員も力入ってました。
いい曲満載で 歌い甲斐ありますよね。
コレペティは大変!バロックなどポリフォニーの曲は
とにかくもう一本手が欲しくなります。
(でも一番しんどかったのは第九。あんなんテンポで弾けるか!)
指揮のFürstさん(ハンガリー人)は
よくベルゲン・フィルに客演に来る人で、
1年後くらいにまさにその第九でいらっしゃいました・・・
1997年4月10,11日 グリーグホール
ブラームス:ドイツ・レクイエム

指揮:Aldo Ceccato
ソプラノ:Elisabeth Meyer-Topsøe
バリトン:Andreas Schmidt


合唱:Bergen Filharmonienske Kor
Prosjektkor fra Griegakademiet
素晴らしい作品ですね。
ブラームスには愛を感じてしまいます・・・
これも弾いていて幸せになりました。
・・・曲は大変なんですが・・・
指揮者は以前ベルゲン・フィルの常任だったので
古巣でもうお馴染みという感じでした。
イタリア人で、音名の指示がドレミ読みだったので
私にはすーごく楽でした!
(ノルウェー人は困ってました)
外国から客演指揮者が来るとその人の言語で
聞き取りが難しいことがありドキドキなのです。
本番は私の学校も合唱で参加したので
実際の舞台も堪能できました。
もう一度歌いたいなあ・・・

1997年12月11,12日 グリーグホール
ハイドン:天地創造

指揮:Harry Christophers
ソプラノ:Ann-Helen Moen
テノール:Harald Bjørkøy
バス:Carsten H. Stabell


合唱:Bergen Filharmonienske Kor
この年のクリスマスは天地創造。
指揮のChristophers氏は
ダンスを思わせるオーバーアクションで
メリハリがきいて楽しかったです。
この時はソリストの練習ピアノを急遽頼まれ、
へろへろになりながら練習した記憶が・・・
ソプラノ・ソロのアン・ヘレンちゃんは
私が留学した初めの2年、声楽科で同門でした。
天使のような歌声で ノルウェー人は
こんなうまい人ばかりなのかと度肝を抜かれたものでしたが
やはり頭角をあらわし これがベルゲンでの
大きなデビューとなりました。
1998年10月15,16日 グリーグホール
コルンゴールド:歌劇 ヴィオランタ(コンサート形式)

指揮・ソリスト他 資料なし

合唱:Opera Bergen

とても思い出に残る演奏だったのに
練習日程表しか残っておらず。。。
ノルウェーでは初演の作品でした。
私はチェレスタを担当。パート譜をもらったときは
こりゃ大変!(チェレスタだけど
ピアノコンチェルトみたいな譜面でした・・・)
と思いましたが、まあなんて美しい曲!
ものすごくロマンチックで不思議で新しい響き。
後期ロマン派の 調性が微妙に崩れてゆくあたりの
作風というか。(もろ私の好み!)
ちょっぴりソロもあってやりがいありました。
この演奏会を皮切りに怒濤のように仕事が来た
忙しいシーズンが始まりました。。。

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