最初の一歩

1992年8月23日 いよいよノルウェーへ出発
(ってもう13年前?昨日のことのようなのに・・・)
期待ももちろんあるにはあったが
不安と悲壮感の方が大きかった気がします。
でももう後には引けぬ 九州女の意地(なんのこっちゃ)

とりあえず1年は帰らないから
成田で食べるうどんもキオスクのガムも
当分お目にかかれない(涙)

機上でいろいろ考えました。
もう日本語は通じない世界
これからのあらゆる手続きが
私のプアーな英語で 果たしてうまく行くのか
ましてやノルウェー語など「Takk(ありがとう)」
くらいしか知らないし。。。。ああ、無謀!

そう、とにもかくにも言葉ができないと
頼る人もいないまま出発してしまった私には
死活問題になるやもしれない。。。

余談だがずっと後に
ノルウェーの新聞「Bergens Tidende」に
私の記事が載ったときのサブ・タイトルは
「彼女がベルゲンに到着した時の唯一の知り合いは
エドヴァルド・グリーグだけだった」
というものでした。
ってグリーグとっくにあの世の人じゃん・・・

十数時間を不安と興奮の中で過ごし
ベルゲン・フレースランド空港に無事到着〜。
夜だというのに外は明るく夕方みたいでした。
暑い真夏の日本から初秋の肌寒さへ
ああ、北欧に着いた〜と実感!

その日は手配しておいたホテル・テルミヌスに宿泊
粋なはからいか 何かの手違いか
ふかふかベッドのスイート・ルーム!
泥のように眠ったことを覚えています。

翌日は晴天 いざ出陣!
タクシーからの眺めに感動しつつ
ベルゲン南部 ファントフトの学生寮に到着。
さっそく受付を発見 書類をお姉さんに出して
待つこと・・・・・3時間!!!

担当のお姉さんがちっとも姿を見せないのです。
お昼は過ぎるしお腹はすくし
他の人は見あたらないし
一体何がどうなっているのだ?
私このまま見捨てられるの〜?と思った時

お姉さんようやく登場!
ところが彼女 あれ、まだいたの?という表情で
「お昼食べに行ってたんだけど あなたは?」
・・・・・そんなら先に言ってよ〜!!!

いや、聞き取れなかっただけなのかも。
言葉が不安だとすべてが不安
ま、生きてるからいいか!(適当) 

とにかくこうして
波乱の留学生活の幕が開けました。



ベルゲン ドーム教会 ただいま午後10時7分
この6月の空の青さ!

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