〜君にできること〜



「良いんだな?」
 銀髪の美形男が、念を押すように言った。
「あぁ、もちろんだ」
 それに答えたのは、少し優男風の、バンダナを巻いた青年である。
 青年の答えに迷いがなくはない。だから銀髪の男は少し躊躇いもしたが、やがてじわりじわりとバンダナ青年に近付く。青年は、その男の様子をじっと見極めるかのように目を凝らして見ている。
「じゃあ、行くぞ!」
 銀髪の男が、地を蹴った。
 バンダナ青年はそれに応じるが、その身体には幾つもの傷が痛々しいほど残っている。銀髪の男が躊躇う理由にそれも含まれていたが、始めたからには互いが互い共、本気になっていった。


――そこは、森の中だった。昨日はその森の中で夜を迎え、やがて朝になったのだ。
 朝食を済ませて、さぁ出発、と行こうとしたのを、止めた男が一人。
「ちょっと待って。今日は、ここに留まろうと思うんだ」
 バンダナの青年が提案した。その様子を、仲間が驚きの表情で見ている。
「アッシは兄貴がそう言うならいいでガスよ」
「ありがとう、ヤンガス」
 ヤンガス、と呼ばれた男は、ぶっくりと太った中年男であり、不精髭が余計に年齢を高めている。
「おいおい。こんな女っ気もないところに留まるのかよ」
 言葉は嫌がっていても、仕方が無いな、と言っているようなものであった。彼は銀の髪に、赤い騎士の服で身を包んでいる。名前を、ククールと言った。
「女なら私がいるじゃない?」
「俺が手を出すとゼシカは怒るじゃないか。その気の無い女には興味がないんだ」
 ゼシカ、と呼ばれたのはこのパーティの中で、唯一の女性である。魅力的で美しい女性ではあるのだが、男勝りな面があったり、お嬢様な面があったりと不思議な人物だ。
「それにしても、どうしたのだエイク?」
 緑色の、魔物と呼んでもおかしくはないトロデがバンダナ青年に聞く。エイク、と呼ばれたその青年は、苦笑を浮かべるだけだった。
「それより……ヤンガス!」
 エイクがヤンガスを呼ぶと、彼はすぐにエイクの元へとやってきた。まるで犬だな、と周囲が思うほどの従順ぶりだ。
「なんでがすか、兄貴!」
「稽古の相手、つきあってよ」
 エイクは荷物から自分の剣を取りだし、鞘から抜いた。鋼の光沢が、朝日を浴びてきらりと光る。
「えぇ?! アッシがでがすか!?」
 ヤンガスは嬉しいような、照れるような、……色々な感情の混ざった表情を見せて驚いた。兄貴分と慕っているエイクが、唐突に、しかも自分にそんなことを言い出すとは思っていなかったのだ。
「やってくれるよね?」
 エイクが、笑顔を見せる。それは朗らかな笑いではなく、目は笑っていない笑い。拒否することを許さないと言っているようなものだ。ヤンガスは、しぶしぶ自分の武器――斧を手に構えた。
「行くでがすよ、兄貴!!」
「本気で来い! 僕も、本気で行く!!」
 エイクが地を蹴り、ヤンガスに真っ向から勝負を仕掛ける。
 上段からの振り下ろしは、しかしヤンガスの斧の柄で受け止められる。そのまま押し切ることはできそうにないので、エイクは剣を一度引いた。それに合わせて、ヤンガスが斧を横から薙ぐ。剣をすぐに斧の方向に向けてそれを防御。それでも、エイクの身体が少し宙に浮いた。ヤンガスがそのまま力を込めたのだ。ふんばりがきかず、エイクは逆方向に大きく跳ぶ。
「まだまだ!」
 大きく剣を振るときもあれば、小さく振るときもたまに入れた。フェイントを多用したりもしたが、意外にも――といってはヤンガスに失礼だが――ヤンガスはそれらを防いでいった。エイクもヤンガスの攻撃を防御することができるのだが、剣で受け止めるたびに手が痺れる。
 ヤンガスが間合いを取って、大きく息を吸い込んだ。彼が何をするつもりなのかを、エイクはすぐに悟る。そのために、エイク自信も精神を高め、剣を握る手に力を込めた。
 斧を振り下ろし、その切っ先で簡易的な魔方陣のようなものを描く。斧を再び持ち上げ、雄叫びをあげながらその陣に斧を突き刺した。
「蒼天魔斬!!」
 ドクロの形をした衝撃波が、エイクに向う。エイクはそれが来るということを解っていた。仲間だからこそ、どのような素振りで何を出すのかが解るからだ。だからこそ、ヤンガスの技に対するための準備も出来ていた。
「おおぉぉおおぉッ!!!」
 衝撃波をかき消すかのような声を出し、エイクは剣を振った。その刃には、魔法的な炎が激しく纏わりついている。
 しかし、エイクの放った火炎斬りは、蒼天魔斬の衝撃波を消すには力不足だった。
「兄貴!!?」
 エイクは衝撃波を受けて、軽く三メートルは吹き飛んだ。なんとか受け身を取ることができたので骨が折れたりはしていないだろうが、全身が痺れて動きにくい。
「だ、大丈夫でがすか?」
 ヤンガスが慌てて回復呪文を唱える。初歩的なホイミではあるが、使わないよりはマシというものである。
「……あぁ、大丈夫だ」
 身体の痺れが、少し遠のく。まだ治りきっていないというのに、エイクはふらつきながらも立ち上がった。そのまま、稽古の様子をみていた他の仲間のところまで歩み寄る。
「お疲れ様。見ていて凄かったわよ」
 切り株に腰掛けていたゼシカが微笑んでエイクを向える。ククールはその隣で、「なにやっているんだか」と言いたげに自慢の綺麗な髪をいじりながらため息をついた。
 そんな様子にエイクは苦笑しながら、ゼシカの目の前に立った。
「次は、ゼシカ。君が相手をしてよ」
「私が?」
 きょとんとした顔で、ゼシカが首を傾げる。
「そんな身体じゃ無理でがすよ」
 そんな身体にしたのはヤンガス自身ではあるのだが、まさかエイクがまだ違う人間と稽古を続けるとは思ってもいなかったのだ。本気と本気であったからこそ、勝敗の分かれ目は激しくなる。今のエイクはそうとう消耗しているに違いないのだが、その目はまだ衰えていなかった。
「……いいわよ」
「ゼシカ!?」
 ヤンガスが非難するような声を出したが、彼女はそれを無視して自分の荷物袋から己の武器を取り出した。鞭にするか、短剣にするかを迷ったが、やはり使いなれた杖に決めた。攻撃力そのものは低いが、手に馴染むので手元に残しているのだ。
「さ、行くわよ」
 魔道士の杖を構えて、エイクの真正面に立ちふさがった。
「あぁ!」
 まだ傷は残っているというのに、エイクはそれに構わず剣をゼシカに向ける。ヤンガスが不安そうにエイクのことを見ていたが、戦闘のような稽古は間もなく開始された。

「良いんだな?」
 ククールが、念を押すように言った。
「あぁ、もちろんだ」
 それに答えたのは、もう全身がボロのようになったエイクである。
 エイクの答えに迷いがなくはない。だからククールは少し躊躇いもしたが、やがてじわりじわりとエイクに近付く。彼は、ククールの様子をじっと見極めるかのように目を凝らして見ている。
「じゃあ、行くぞ!」
 ククールが、地を蹴った。
 エイクはそれに応じるが、その身体には幾つもの傷が痛々しい。ゼシカとの稽古で、火炎球呪文のメラミと、爆裂波呪文のイオラをまともに受けてしまったのだ。エイクも閃熱炎呪文のベギラマで応戦したのだが、魔法はゼシカのほうが上回っていた。
 ククールが躊躇う理由にエイクの状態も含まれていたが、始めたからには互いが互い共、本気になっていった。
 ククールはヤンガスほど力がないにしろ、その素早さはピカ一である。小さな隙にレイピアを突き刺し、小さな傷を幾つも増やして行く。増やされていくエイクは激しい息切れで、肩で息をするほど呼吸が激しくなっていた。
 ヒュッ! と空気をも突き刺すような音が幾重にも聞こえてくる。その音と共に、全身に傷が少しずつ増えているのはエイク自身、解っていることだ。
「――!」
 間合いから離れたエイクが、早口で言葉を紡ぎ出す。その言葉は言語にして言語にあらず。古代に謳われていた唄の一つである。
 それを察したククールも、違う唄を謳う。
 両者の身体の周りに、古代語が具現化して取り巻く。それは詠唱者の力を高めて、魔法的作用をこの場所に存在させる。エイクの右手に炎の塊が宿り、ククールの左手に青白い光が宿る。
「ベギラ――!」
「マホトーン!」
 エイクが炎のを打ち出すより一瞬早く、ククールが魔法を唱え終わった。マホトーンは沈黙呪文と呼ばれる、相手の魔法を封じる魔法だ。エイクの炎が、幻想的に消えて行った。
「しまった!」
「終わりだ!」
 強制的に魔法が封じられたため、普通に魔法を使うよりも態勢を立て直すタイミングがずれてしまった。その間にククールが迫り、ハヤブサの如く素早い攻撃でエイクを切り刻んだ。エイクの胸板に、十字に傷が刻まれる。かなり深刻な負傷だ。
 エイクはそのまま気を失ってしまった。最後に、ヤンガスやゼシカの声が聞こえた気がしたのは気のせいではないだろう。


 賭博都市ベルガラック。街の面積大半をカジノが占めているという、ギャンブラーにとっては夢のような街である。昼であろうと夜であろうと関係なく遊べることから、子供用と大人用のものまで用意されている。
 その宿の一室に、エイクはいた。
 あの激しい『稽古』の時に気を失って、気付いたらここにいたのだ。身体には包帯が巻かれており、回復魔法を受けたのだろう、動いていも大した痛みはなかった。
 部屋の扉が開き、長い髪を結んだ女性が入ってくる。間違えることもなく、それは仲間の一人だ。
「ゼシカ……」
「目が覚めたのね。よかったわ」
「ここは?」
「ベルガラックよ。ククールのルーラで、ここまで戻って来たの」
 聞かずとも、そうだろうなとエイクは感じていた。宿屋の寝室にいても、なおカジノ喧騒が少なからず聞こえるのだ。そのようなものが聞こえるのは、ベルガラック以外にありえない。
「迷惑、かけちゃったかな」
 ベッドから起きて、そのまま立ちあがらずに腰掛けた。
「どうだろうね。ククールが『久しぶりに本気を出したら急に遊びたくなったから、ベルガラックに行く』って言い出したから、わざわざ戻って来たんだけど」
 ゼシカがエイクの隣に移動し、腰掛けながらに説明した。言葉自体は気ままなククールではあるが、エイクを休ませるためにわざわざそんなことを言ってくれたのだろう。そう思うと、エイクはますます申し訳ない気持ちになってしまった。
「他のみんなは?」
「トロデ王とお姫様はいつも通り外で待機。ククールはヤンガスと一緒にコレをしているわ」
 そう言って、ゼシカはスロットを回す素振りを見せた。恐らくククールはかなりの儲けを出して、ヤンガスが惨めな思いでもしているはずだ。
「それにしても、どうしたの? いきなりあんなことして」
 ゼシカがカジノに行かなかったのは、カジノが嫌いということではなく、エイクの看病のためだろう。その心配に応えないわけにはいかなった。
「ちょっと、ね……。自信がなくなってきたんだ」
 ゼシカの視線から逃れるように、エイクは下を向いた。その先には当然、自分の足や地面がある。
「力じゃ、ヤンガスには勝てない。素早さや技の巧みじゃ、ククールには勝てない。魔法じゃ、ゼシカに勝てない。特化性も何もない僕が、ドルマゲスを本当に倒せるのかな、って。ミーティア姫やトロデ王の呪いを、解くことができるのかな、って……」
 エイクの声は震えていた。
 エイクは、恐れていたのだ。何もできない自分に、何ができようか。ヤンガスがエイクに付いて来ているのは、その優しさに惚れ込んだからというものであり、ゼシカやククールは仇討ちの相手が同じだから、という理由である。心強い仲間がいるのは嬉しいことだが、エイク自信、何もできてない気がしたのだ。
 ヤンガスを助けたり、わざわざドルマゲスを追うのを中断して目の前の問題解決に協力したりと、エイクは優しい一面を持っている。だが、優しいだけではダメなのだ。優しさだけで、ドルマゲスを倒すことはできない。
「エイク……」
 元気を出して、と言おうとしたのをゼシカは止めた。その言葉に、何の意味があるというのだろう。何もないのに、どうしたら元気が出ると言うのだろう。言葉は所詮、言葉でしかない。その言葉で立ち直るほど、エイクの悩みは軽くないはずだ。
「……ほら、僕って呪われないだろ?」
 おもむろに、エイクが話を切り出した。話題を変えたいのか、ゼシカは黙って続きを促した。
「たまに、考えるんだよ。僕は、本当は魔物の側に属するから、呪われないんじゃないかって。本当は、ドルマゲスと同じなんじゃないかって……」
 ゼシカは、続きを聞いた事に後悔した。ゼシカ自身、いやククールもだが、たまに同じ疑いを持つ時がなかったわけではないのだ。エイクは、本当は魔物であり、だから呪いを受けないのではないのか、と。ヤンガスはそんな疑いを持ちそうにないが、ゼシカとククールが疑ったのは事実である。
 その疑いを、エイク本人が持っていた。思えば、考えないはずがないのかもしれない。
「……エイク……」
 元気を出して、と先ほどは言いかけたが、今度は何を言いかけることもなく、ゼシカはエイクの名前を呟いた。そしてそのまま、エイクに顔を近づける。その距離は一瞬にして、互いの顔が最も近い位置に来る場所にまで移動した。
 エイクは、最初何が起きたのか理解するのにまで数秒を必要とした。その数秒の間にわかったいたことは、ゼシカの顔が最も近くにあることと、自分の唇にふわりと柔らかい感触があることであった。
「ぜ、ゼシカ!?」
 顔を赤らめて、エイクが叫ぶ。
「元気になった?」
 自分がしたことを恥らうわけでもなく、ゼシカはエイクに笑顔を見せた。
「何するんだよ!」
「『何』って……キスだけど? 解らなかった?」
「いや、そうじゃなくて!!」
 顔をますます赤くして、混乱状態に陥りかけたエイクをゼシカは楽しそうに眺めた。
「ね、聞いてよエイク」
 まだあたふたとしているエイクに、ゼシカは優しく言葉をかけた。まるで魔法でも使ったかのように、エイクは大人しくなる。
「きっと、エイクは一番凄い。エイクにしかできないこと、ちゃんとあるんだよ」
「僕にしか、できないこと?」
 それが解らないから、エイクは悩んでいたのだ。少しでも皆の得意としているものを吸収しようと、連戦で稽古を続けたのだ。エイクは今一度考えて見たが、やはり答はでなかった。
「わからない?」
「わからない」
「じゃあ教えてあげる。エイク、いつも前線で戦っているでしょ。皆を守るかのように、一番前で」
 エイクはどんな相手でも、常に前衛で戦ってきた。それを、ゼシカはしっかりと見ていたのだ。だからこそ、エイクの特別な力に気付いた。
「エイクがいるから、皆もどんな敵に向って行けるのよ。いくら力が強くたって、いくら素早さが早くたって、いくら魔法が上手だからって、敵に立ち向かわないなら意味ないもの。エイクの背中を見ていると、私達も闘わないと、っていう気持ちになるの。こういうのを、勇気が溢れるっていうのかな。私達は、エイクに勇気を貰っているのよ。だから、どんな恐ろしい敵にも立ち向かえる」
 エイクは黙って聞いていた。
「正直、トロデーン城を見た時、私は恐くなったわ。きっと、ヤンガスもククールも同じ。城一つを呪うことのできるドルマゲスに、本当に勝てるのかしらって。サーベルト兄さんの仇なんて、本当に討てるのかしらって。だってそうでしょう? あんなもの見せられたら、誰でも戦意を喪失するに決まっているもの!」
 エイトとゼシカの脳裏に、呪われたトロでーン城の有様が過った。生きたまま動けず、茨に絡まれ生命活動が停止させられている、時を刻めない城。それを成したのは、一人の道化師である。杖の力があったとはいえ、そんな相手を倒そうとしている自分たちを、愚かだとさえ思ってしまった。
「でも、エイクを見ていると戦えるの。不思議なくらいに恐ろしさを忘れられるから」
 ギ、とベッドが軋み、ゼシカが立ちあがる。まるで重さを感じさせないほど、軽々とした動きであった。ゼシカはそのまま、自分が入ってきたドアへと歩き出した。その途中で、蔓延の笑みを浮かべてエイクのほうを振りかえる。
「私は……いいえ、私達は信じてる。エイクが、魔物なんかじゃないって。きっと、私達に勇気を与えてくれる、勇者みたいなものなんだって」
 エイクが何かを言いかけたが、それを阻止するかのようにゼシカは部屋を出て扉を閉じた。この、無音になることはない街の宿にある一室は、エイクにとって静か過ぎて、また五月蝿過ぎるほどであった。


 それから数日が経っていた。
 そこは闇の中の暗闇。その闇に浮かぶのは、道化師の格好をした人間。いや、その圧力や魔力は魔物と呼んでもおかしくはない。トロデーン城に呪いをかけ、サーベルトやオディロなどの賢者の末裔を殺し続けた張本人。名を、ドルマゲスという。そのドルマゲスに対峙しているのは、四人の人間であった。
「(僕にしかできないこと……ずっと、ずっと悩んでいた。ゼシカに励まされても尚、迷いは消えなかった)」
 ドルマゲスは嫌な笑みを浮かべて宙に浮いていた。エイクはそれを見ながら、一歩、全身する。それだけで体力が奪われるほどの瘴気が辺りを渦巻いており、他の三人は、その瘴気の影響か、動く事すらままならないようだ。その様子をチラリと見やって、エイクはドルマゲスに視線を向けた。
「(でも、本当にそうだとしたら、ゼシカの言う通りだというのならば、僕は、僕にしかできないことをするまでだ!)」
 息を大きく吸って、エイクは剣を握る手に力を込めた。
「行くぞ、ドルマゲス!!」
 エイクが地を蹴り、剣を一閃させる。
 その攻撃で相手に傷をつけることはなかったが、違う効果がおきた。後ろで震えていたとも言っていい仲間達が、闇の瘴気を克服し始めたのだ。行かなければならない。戦わなければならない。
 全員が、動いた。ドルマゲスの元へ。エイクの側へ。
 他の三人は、確実に気付いていた。自分たちの恐怖が、エイクの姿を見て消え去っていくことを。エイクのおかげで、動くことができるのだということを。エイクの背中があるからこそ、自分たちは戦えるのだということを。
 それぞれが己の武器に思いを乗せて、ドルマゲスに立ち向かって行く。

 ――この戦いの勝利は、記すまでもないことであった。

〜fin〜

戻る