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青少年演劇集団
スタートラインの歩み
![]() スタートライン5th 野球部の面々 |
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| いまから5年前、僕はとある小さい塾の講師をしていました。いろんな諸事情もあって今年限りで塾の講師を止めて、現在の板金業に就くことを決めていました。決して仕事が嫌になったわけではありませんでした。子供たちと接してる時間はとても楽しかったし、先生になることは、ひそかな夢でもありましたので・・・いずれにしてももう残された塾講師という時間を有意義に過ごそう、そう思ってた矢先の出来事でした。あの悲しい事件が起こったのは・・・。この上越市で起きてしまった・・・それがなんかものすごくくやしかったんです。もちろん自分がタッチしてたわけじゃあありません。知ってたわけもありません。でも、くやしかった。それがその時感じた本当の気持ちです。「なんとかしなきゃならん・・・」「なんかしなきゃならん・・・」そんな使命感。体の一番深い所の血液がグツグツ沸騰してるような使命感!!そしてファイト!絶対なんとかしてやる!立ち向かってやる!そんな気持ちで一杯でした。そこにあったのが「芝居」というオレにとってのステータス。「芝居の力でなんとかしてやる。」「たった一人きりでもイイ。芝居という武器持って戦ってやる!」そう思ってはじめたのが、マル丸山という芸名をはじめて名乗って公演した「マル丸山ひとり芝居&弾き語り スタートライン〜金八〜」だったんです。 |
「金八」公演前にはさまざまな取材を受けました。このときはタイムスの募集欄に「いじめ、不登校に悩む人。演劇サークル作りませんか?」と言う募集記事を掲載していました。それを見た記者の方が2社取材に来ました。そのときのものです。今考えると、よくそんな記事出したなあと、ふと思います。それほど若かったというか、熱かったというか、真っ直ぐ情熱のみという感じがうかがえます。でもそれほど大きなテーマにぶち当たって行ってたんだなあと思うと、やはり自分の芝居感の転換期となる出来事ではあったんですね。
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| 公演の内容は、イッセー尾形の作品コピーを2つ。オリジナルと弾き語りをそれぞれ1つ。そして「3年B組金八先生」のドラマからのコピーを1つ。・・・・・・しかし、その最後の作品「金八」こそが、僕の戦いの開戦記念の作品だったんです。金八の言うセリフ「生きている限り死ぬということを人生の答えにしてはいけません。わたし達はなんのために生まれてきたか、良く考えなさい。私達は死ぬためにいきてるんじゃない。私たちがこの世の中に生まれてきたのは、生きるためです!!」このセリフだけは一生忘れないだろう。このセリフをアレンジさせてもらって、スタートライン5THの銀四郎は言ったんです。「オレ達人間はな、生きるために生きてんだ!」と・・・ 公演の感想は賛否両論でした。お世話になってる上越よみうりの萩原さんは、マル丸山はもっと娯楽性に富んだ芝居をしてほしいと批評してました。(座長の部屋 参照) またある生徒はすごく感動したと言ってくれました。金八の再演には部落差別に苦しんでいる障害者の方が来てくれて、がんばってくださいと固い握手をしてくれた人もいました。これでいいんだ。これを訴えて行かなければならないんだと正義感に似た使命感を持って演じてました。しかし・・・・客足は遠のきました。つらそうなお客さんの顔を見ました。その顔をみるのがまたつらくなりました。ひとりで戦っていくことに孤独感を感じていきました。そしてとうとう本番を当日中止にしました。「金八」をはじめてから四回目のことでした。僕はきっとあせっていたのでしょう。いや、かっこつけてただけなのかもしれません。いじめをなくすんだ!と・・・・たったひとりでもいい、戦っていくんだ!と・・・でもそれはやっぱり間違いだったんだと思うんです。役者として、俳優として、エンターテイナーとして・・・。辛いテーマを辛く見せる。・・・・あまりにも悲しすぎるんです。希望がなかったんです。明日へむかって生きていこうっていう夢のかけらすらない冷たく寒い芝居だったんです。僕のやっていた「金八」って。芝居ではなく主張になってしまっていたんです。僕にとっての芝居。それは、娯楽なんだということ。お客様が素敵な笑顔を浮かべながら劇場を去って行く姿。涙と笑い。そう、それ!ふとわれに帰ったそのとき!僕の前に突然現れた悪ガキ達・・・それがぼくにとって、いじめと真の意味で向き合うスタートラインだったんです・・・ |
1996年2月18日
上越よみうりより
| 意欲とパワーに心地よさ マル丸山一人芝居「スタートライン〜金八〜」 18日 ギャラリークリエイト 上 |
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| 上越市在住で上演活動を続けるマル丸山がライプを行い、五十人ほどの観客を、前に約二時間精力的に舞台を勤めた。一幕目はお得意の老け役。キャバレーのマネージャーに扮しての熱演。キャラクターに新鮮さはないが、台詞も練り込まれ気合いむ十分。客席の緊張が解けていないせいか反応はやや鈍かった一二幕目からは客席もリズムをつかみ、笑いが重なった。劇団のオーデションを受ける若者。自身の体験による役作りなのか、キキラクターが生きている。年齢相応の軽薄さにも好感が持てる。早口での割舌や手元の動きの多さがやや気になったが、タップも軽やかで舞台にスピードを感じた。結局、今の時点では笑いを繋げてゆかないと客席はついてゆけない。■合間に挟んだ弾き語りも本人は大切にしたい部分なのだろう。しかしカラオケ全盛の今、オリジナル曲でなければ価値は低く、マスターべーションを見せられたようで少し辛い。四幕目も同様。あえて意図は聞いていないが、テレビ番組の焼き直しでは、個性をよほど強く押し出ぎない限り難しい。暗い酒場での酔っ払いサラリーマンの悲哀にたっぷりと引きつけられた三幕目の後だけに惜しい気がした。お隣りの柏崎市には幾つかの小劇団が存在し、現在は合同で上演イベントを行うまでになっている。まだ小さな舞台に馴染みの薄い上越では、マル丸山と彼の劇団か客を育てなければならない。評論はするが自分の身を切りはしないこの土地では貴重な存在なのだ。今後はギャラリークリヱイトを本拠地に定期的にライブを行う予定だが、彼のベクトルを客に合わせる期問がしばらくは必要なのではないか。それでも、その意欲とパワーに触れた心地好さが残った。次を心待ちにしている。(H) |
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| (H)とは、このときからよくお世話になっている編集部の萩原さんのこと。 スタートラインやガテン、SPTなどしょっちゅう記事にしてもらってます。 |
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