森田先生の言葉
最後に「森田先生の言葉」を紹介してこの話を終わります。
人間の知識は4種類ある。下の知識は、書物から得る知識。中の知識
は、書物の刺激によって、自分が思索して得る知識。上の知識は、書
物を離れて、自分自身の生活体験から得る知識である。しかし、人間知
能の最上位にある真知識は、直観によって得る知識である。
これは、鶴見氏が、小説『死よりも強し』の中で、中江先生に言わせた
思想である。
現在の学校は、この「下の知識」を授ける機関であるかのように思われ
る。したがって、とくに忠実に学校の勉強をする優等生のうちに、この「融
通のきかぬ下の知識」で固められたものが多い。これは男よりも、さらに
女の方に著明なようである。
これらの関係は、私の神経質修養療法によって、よくわかるところである
。この法は、主眼として「思想の矛盾」を避け、すべての行動・思想を「感
じ―直感」ということから出発させるように指導する。この「感じ」から出発す
る精神発動によって、はじめて人間の最上の真知識が修養されるように
思われるのである。(森田全集第7巻 490〜491ページ)
以上、「感情の法則」を中心にして「できることと、できないこと」を述べて
きましたが、なにごとも理論として理解するだけでなく、それを体験として
納得しなければ自分のものにはなりません。特に初心者にとっては、それ
はこれからの課題だろうと思います。
この「感情の法則」をマスターできれば、神経症が解決すると言っていい
ほど重要なものですから、是非まじめに取り組んでいってほしいと思います。
そうすればきっと、暗いトンネルの中に明るい出口が見えてくるはずです。
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