ドゥ・ケルバン病 |
< 病 態 > 長母指外転筋及び短母指伸筋腱の腱鞘に起こる狭窄性腱鞘炎です。 女性に多いです。 この部は手関節や親指の運動の際、急角度で方向を変えることになり、そのため摩擦が大きく、繰り返し使用する事により炎症が起こり腱鞘が肥厚・瘢痕化し腱鞘の狭窄が起こり滑動障害をきたします。 < 症 状 > 腱鞘部の腫脹・圧痛が強く、ときには熱感・発赤を伴います。 他動的尺屈(手首を小指側へ曲げる)に痛みを伴い、親指の伸展及び外転(手のひらを開く動作)に痛みがあります。 親指の運動により摩擦音(ギシギシと感じる音)を聞く場合があります。 < 原 因 > 手の過度の使用により起こります。 また、女性に多いことから、ホルモンのバランスが崩れることで起こることも考えられます。 < 対 処 法 > 炎症が強い時は、患部のアイシングを行い、可能であれば親指と手首の関節を固定して安静を図ります。 神中整形外科学 各論 編集:天児民和 南山堂 |