痛 風

< 病 態 >
尿酸(プリン体の一種)と呼ばれる物質の代謝異常で、尿酸血症を基盤として繰り返し起こる激烈な急性関節炎です。
成人の男性に多いです。
普通の人の体内では一日約0.6gの尿酸が作られますが、何らかの原因でその生産が過剰になったり、排泄が低下したりすると 体内に蓄積され発作を起こすようになります。

< 症 状 >
発作時には激烈な痛みを伴います。
尿酸結晶が足の親指や耳介軟骨に蓄積し痛風結節を作り、その部に痛みを発生します。

痛風

< 原 因 >
家族間での発症が多く、遺伝的な素因があり、その後の食生活(プリン体の多く含む食品の摂取)が関係しているようです。

< 整形外科での治療法 >
発作時は局所の安静をはかり、副腎皮質ホルモンの関節内注射などが行われ、投薬による疼痛管理などが行われます。
非発作時はプリン体の多い食品を控えたりといった食事制限や利尿作用で尿酸を尿から排泄していくといった血清尿酸値のコントロールが必要となります。
水分摂取をよく行ない、アルコール(ビールは特にプリン体が多く含まれています)は控えましょう。

<参考文献>
神中整形外科学 総論
編集:天児民和
南山堂