こむらがえり

< 病 態 >
夜、寝ているときに寝返りをしたり、身体の伸びをしようとした際に、ふくらはぎに激痛が走っていたい思いをした方はたくさんいらっしゃると思います。
これは筋肉に発生する強直性痙攣で、下腿三頭筋(ふくらはぎ)に多く発生します。
寝返りや伸びの際に、足首を足の裏側へ曲げると筋肉が異常な緊張を起こし、収縮したまま戻らなくなり、激しい痛みを伴います。


< 症 状 >
筋肉が痙攣により収縮を起こし、皮下に固く触れるようになります。
そうなると痛みが走り、関節の自動運動が不能になります。

< 原 因 >
一般的には、急に身体を動かしたときに起こりやすいですが、過度のダイエットによる栄養不足、運動や睡眠時の発汗による水分不足、熱中症や急激な寒暖差が原因になっていることもあります。
水分が失われるとミネラル(カルシウム・カリウム・マグネシウムなど)やビタミンEが不足し、筋肉への正常な神経伝達が阻害されて起こります。

< 対 処 法 >
発作時は、痙攣している筋肉を伸ばすように関節を動かしてやると発作は治まります。
この時、重要なことは痙攣している筋肉の上下の関節を伸ばす必要があります。
(例:ふくらはぎの場合は膝を伸ばして足の親指を持って足の甲側へ反らす。)
(例:太ももの前面の場合は股関節を真っ直ぐにして膝を曲げていきます。)

日頃から適度な運動やストレッチをして疲れを溜めないようにし、寒冷対策をしていくと発作も起きにくくなります。
また、ミネラルの多く含まれた食品を摂る事も発作を起こしにくくします。
就寝前の一杯の水も発作を減らすのに有効です。

<参考文献>
医学大辞典
医歯薬出版㈱