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インプレッション (#01-08)

 単体のコラムへ格上げされるまで、「プロです!!」の書評は「ヤングアニマル」という青年誌の
 書評の一部として記述されていました。
 そのため、作品としての評価が比較的短くまとめられています。
 連載開始時はちょうど新旧の執筆陣が交代した時期でもあり、本作品はいくつかの新連載の
 一つとしてスタートしています。

 ちなみにこれより少し前、アニマルのVol.10が発売された時点で、琴似組でもお馴染みの
 愛人[AI-REN]の連載が終了しています。

 まだ略称が定まる前の状態なので、「プロです!!」という表記は出てきません。
 今読み返すと、回を追う毎に評価が上昇するのが非常に面白いです。

 再編集にあたり、細かい部分を修正したり、加筆を行いました。


#01 (2002-Vol.12 2002.06.14発売)
 最近は新連載と読み切りをちまちまと小出しにしている印象が目立ちますが
 どれも決定打にはなりえない気配。
 これではどう頑張っても「愛人[AI-REN]」が終わった空白を埋められないでしょう。
 まさか万人受けしそうな方向を狙うつもりなのでしょうか?

 さて、小出しの新連載第二弾「プロフェッショナル・スチュワーです!!」。
 なんていうか、これもまた決め手に欠ける作品ですなー。
 掴み所の無さといい、当たり障りの無さといい‥‥面白味が見当たらないなー。
 厳しい世界で働くんだからインストラクションが厳しいのは至極当然の話だし
 凡人から見ればそれがカッコ良く見えるのは仕方のないことかも知れませんが
 それを描いて一体どうするのさ?って思っちゃう訳で。


#02 (2002-Vol.13 2002.06.28発売)
 前回かなりヘボだった新連載「プロフェッショナル〜」は内容的に改善。
 厳しい上官&ヘナチョコ新入りのドタバタコンビで、地道に勉強を積み重ねるイメージが
 前面に打ち出されている模様。
 いつも思うんですけど、アニマルの「期待の新連載」って初回がいつもつまらないのは何故?
 編集者の慢性的な力量不足が垣間見えます。



#03 (2002-Vol.14 2002.07.12発売)
 新連載「プロフェッショナル」は順当に盛り上がってます。
 ‥‥が、やはり初回の評判が悪かったのか、いきなり巻末方向へ後退。
 内容的にはじわじわ面白くなってるだけに心配だなー。
 いずれ何らかの転機が訪れる予感はありますが、当分は現状のままの
 ドタバタ風味で進んでもらいたいものです。



#04 (2002-Vol.15 2002.07.26発売)
 じわじわと面白味を増している「プロフェッショナル〜」も好印象。
 こういう節目があってようやく本筋に入って行くんだよね、プロの仕事ってのは。
 このエピソード、シビアな領域に立つ人にとっては色々思うことがあるんじゃないかな。

 写真撮影で何度も羽田空港へ行って思うことなんですが、羽田空港って無茶苦茶広いから
 迷わないで一発で辿り着く事自体が無理(笑)



#05 (2002-Vol.16 2002.08.09発売)
 何だかミョ〜に面白い「プロフェッショナル〜」。
 今回から観察リストに追加してみました。
 空飛ぶ鬼教官に空飛ぶボケ訓練生のドタバタコンビという印象が板に付いたようです。
 話の進行に無理がなく、作画の破綻もなく、メリハリの効いた展開でテンポ良く読み進められます。
 いい加減になりがちな小道具の描写が非常にしっかりしているのも高得点。



#06 (2002-Vol.17 2002.08.23発売)
 何故か巻末後退‥‥。しかし内容的にはガチガチの手堅さ。
 ちょっと気になるのが、ラストの歌のシーンで間延びし過ぎたところ。
 何で急に話のリズムが変わるんでしょう?これは惜しい所です。



#07 (2002-Vol.18 2002.09.13発売)
 「プロフェッショナル〜」は高値安定。非常に読みやすく仕上がってます。
 これ、単行本にならないかなー。



#08 (2002-Vol.19 2002.09.27発売)
 今回でとりあえず終了の「プロフェッショナル・スチュワーです!!」。
 上手い。破綻なく綺麗に話をまとめてきました。
 ストーリー、作画、いずれも安定。手堅い仕上がりを見せています。
 初回に出てきたリストラ屋のオッサンはここでの布石だった模様。

 しかし、惜しい点が一つ。ラストの水着カットは余計です。
 何故そこで水着を出す必要があるのだろう?何か違うんじゃないか?
 これを全部切って話を詰め込めば、完成度がもっと向上するのに。

 これが編集側の指示ならば、見当違いもいいところです。
 単行本では直ってるといいなぁ‥‥。


 今のアニマルに欠けているのはスタビリティ、つまり安定性。
 雑誌の方向性を決定付け、作品の裏側を気にすることなく没頭できる、
 そんなタイトルが圧倒的に少ない。
 一時の売れ筋を追い過ぎて意味不明になってしまうような作品ばかりでは
 いずれ購読する気力は失せます。
 「プロです!!」をきっかけにして、これから手堅い作品が増えてくれると
 嬉しいのですが、今のアニマル編集部にそんな判断力が残っているかな〜?

 藍青とふたりエッチが売れなくなった時、果してどうなるのか。
 悪い意味で非常に楽しみではあります。


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