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ベランダ菜園化計画
マンションのベランダにゴーヤの畑を作った。


 2009.08.30

 今回が今期最後の更新となる。

 全体的に黄色い葉が目立つようになり、水の吸い上げも弱くなってきた。
 水やりの量は一日1回で多すぎるぐらいになる。
 花が咲いたり実が付いたりするのは先端だけで、受粉しなかったり実が小さかったりと
 収穫ができるほどの成果はない。
 

 このコンテンツを更新している期間中、他所で栽培されているゴーヤをいくつか
 視察してきたが、植木鉢やプランターで栽培する際に重要なのは土の容積であると
 いうことが分かってきた。
 アサガオを植えるような小さいものでも一応成長はするのだが、実が付かなかったり
 小さな実がつくだけで終わったりという事例が多い。
 市販レベルまでゴーヤの実を大きくしようと思ったら我が家のプランターでも容積不足だ。
 プランターひとつに2株植えようと思ったら、今の2倍の容積が必要らしい。
 肥料の種別や追肥、散水のタイミングは完璧だっただけに、これは来季の課題となるだろう。

 簡単にまとめると、今回の試行で得られたデータは以下の通りだ。

 1、一株につき、最低限必要な鉢の容積は5リットル以上。広さと深さに十分な余裕が必要だ。
   もし収穫を期待するのであれば、植木鉢で言えば8号クラス以上なければ難しい。
   花を栽培するプランターでは、容積にもよるが一株を栽培するのが限界で、あまりに
   容積が小さいと実が付かないばかりではなく花さえ咲かないことがある。
   特にウリ科は浅く広く根を張る特性が有り、植物は地上部の大きさと同じだけ
   根が広がることを考えると、早めに親ヅルの先端を切ってわき芽の数を稼いだ方が
   良好な生育が期待できる。

 2、ゴーヤを栽培する時期になると、園芸用の土、ゴーヤ用の肥料が売られている。
   水はけや通気性の調整に、砂と腐葉土も少々混ぜた方がいいかも知れない。
   苗を買う時に必ずネットも買わないと、二週間後に売り切れになって慌てる。
   あとは移植ゴテ、ツルを仮留めするビニタイ、剪定用の園芸バサミも必要。
   気候や建物の向きによっては日除けや風よけのネットが必要になる場合があるので
   時々園芸店やホームセンターで園芸用品を見て考えると良い。

 3、散水は毎朝、一株につき約1000cc必要(都内の場合)。
   最高気温が30℃を超える時期は夕方にも同量の散水を行う。
   特に高層階になるとビル風の影響で土が乾きやすく、夏場はエアコンの室外機の
   熱風の影響を受けるので、土の様子はこまめに観察すること。
   室外機からできるだけ離れたところに設置するか、風よけの対策が必要だ。
   なお、じょうろやシャワー類による散水は下層階に被害が及ぶ恐れがあるため
   2階以上に居住の場合は絶対に使ってはいけない。

 4、追肥は10から14日に一度、液肥を300倍から400倍に希釈したものを使う。
   1株あたり500ccもあれば十分。
   液肥の希釈率は銘柄によって変わるので、それぞれの指定を参考にすること。
   固形肥料では速効性に欠けるのと、施肥量によっては肥料焼けを起こす危険が
   あるので初心者には向かないかも知れない。

 5、ベランダが地上10mを超えると、5月から6月期に昆虫などによる受粉は難しい。
   これは近隣に生息する昆虫類(特にミツバチ)が花の存在を把握していないためで
   初年度の栽培、あるいはシーズン初期では必ず手作業で受粉させること。
   地域や高さによっては蜂が全く来ない可能性もあるから、時々観察して
   虫の様子を確かめ、受粉の手順を考えておくと良い。
   自分の経験上では毎年何らかの作物を作っていれば、必ず毎年蜂が来る。

 6、5月初めから栽培した場合、収穫が期待できるのは8月初めまで。
   このあたりは生育条件や土の容積により大きく左右されるので詳しいことは分からないが
   株に十分な勢いがあり、かつ十分な大きさの実を収穫できるのは
   7月中ではないかと考えている。
   なお、安定した収穫を期待するのであれば、親ヅルが1.8mを超えた時点で
   先端を剪定する。(これを芯止めという)

 7、夏場の日除けの効果を期待する場合は、0.5mから0.7mおきに1株の間隔で設置する。
   今回の試行の結果、体感温度が大きく下がることや冷房の効き具合に大きな影響が
   出ることが分かっている。
   夏場のエアコンの稼働率を下げることが可能になる。
   項目1と重複するが、葉の数を稼ぐのであれば早めに芯止めしてわき芽を増やすことを
   おすすめする。

 8、ゴーヤに限って言えば、自家採種で繰り返し栽培を続けたり、交配によって違う品種を
   作り出すことが可能である。
   収量を安定させるのが目的なら毎年種や苗を買った方が楽だが、技術があれば
   自家採種でもなんら変わりない結果が得られる。
   ただし、採種前にF1品種か固定種か確認しておくこと。
   F1の場合は同じ生育にはならない。

 9、シソやバジルは花を咲かせないことが長持ちの秘訣だと、後で教わった。
   花を咲かせると種が出来て枯れてしまうので、見つけたら剪定する。
   事実、この翌年に栽培したバジルは11月頃まで青々とした葉をつけていた。
   葉を主食とする作物は日射しが強すぎると風味や食感が失われてしまうので
   半日陰で水分をやや多めに管理すると良いようだ。

 

 今回は以前挫折したベランダ菜園計画の再挑戦と言うことで、詳細な記録を公開しつつ
 こうして栽培を続けてきた訳だが、知識もノウハウもない中で素人が試行錯誤した割には
 大きな成果が得られたと思う。

 そんな訳で、ベランダ菜園化計画、ここでひとまず終了とする。

 
 最後に、今週のシソとバジル。剪定と日陰退避の成果が出て調子が良くなった。
 こちらはまだまだ継続の予定だ。



 2009.08.23

 苗から育てた株に枯れ葉が目立つようになってきた。
 一応受粉はするのだが、実が小さくなってきている。

 
 東京でゴーヤを植えた場合、6月から始めて9月ぐらいで終わりらしいので
 5月の頭から栽培している我が家では結構頑張っていることになる。
 気温の高い内は何とか生育するが、涼しくなると一気に枯れるらしい。

 
 そろそろ終わりかな、と思いつつ、あと一週間だけ様子をみるつもりだ。

 
 シソとバジルの様子。
 晴天の日に日陰へ退避させるようになって一週間経つが、まだ目立った変化はなく
 シソは相変わらずバリバリに固い葉っぱを茂らせている。
 なんか余計なところへ養分を使ってるようなので、後で枝を剪定する予定。
 バジルの生育は良好。
 無農薬栽培なので時々虫が付くのが難点だ。


 2009.08.16

 今週の収穫は2個。何とかタイミングを逃さず収穫できた。
 小振りな実が多いが、風味や苦さは市販のものより勝っている。
 今週も全ての鉢に追肥を施す。

 

 先週の更新で日焼けや枯れた葉の話を書いたが、先端の生育状況は良好なことに気付く。
 根元の葉が枯れているのは役目が終わっただけのようだ。
 ツルが伸びたり花が咲いたり、実がなったり、そのペースは変わらない。
 油断するとあっという間に天井までツルが伸びる。

 

 さて、ベランダ菜園を始めてからかれこれ3ヶ月半、夏場の昼間の室温の上昇が
 去年ほど極端ではない、という事実が徐々に明らかになってきた。
 植物が並んでいるのは寝室側のベランダだけだが、植物のない電算室側よりも
 夏場の気温が上昇しない。
 平日の昼間、エアコンを切った状態でも顕著な違いがあるが、夕方から早朝では
 更に大きな違いが出る。

 
 今週のシソとバジルの様子。
 生育は順調なのだが、あまりに日射しが強すぎるので、しばらくゴーヤの後ろへ
 退避させて様子をみることにする。



 2009.08.09

 今週の収穫は3個。食べられるものは1個。
 受粉から収穫までの期間は同じだが、あまり大きな実は成っていない。
 
 小振りな実が沢山出来ているのだが、初回ほどは大きくならない。
 生育は悪くないだけに、原因が良く分からない。
 日焼けで黄色くなる葉が増えているのが気になる。

 今週は枯れた枝やツルを全て剪定した。
 枯れ枝があると精神衛生上良くないというか、風水的に良くないような気がする。
 風の強いマンションでは枯れ枝の空気抵抗がバカにならないのも気になる。

 
 花が咲くペースは元に戻った。頻繁に雌花が咲いては実が成る。
 蜂が受粉させているようだ。
 二個目の謎の花はやはり、受粉させても実が成らなかった。

 
 今週のシソとバジルの様子。
 バジルの株は根元にカビのようなものが目立ってきたので、剪定した。


 2009.08.02

 また謎の花が咲いた。
 
 生育状況はやや遅い。比較的小振りな実が沢山成っている。
 いつものペースなら一週間後には収穫の予定だが、この調子だと大きくならないかも。
 最近はアブラムシを見かけなくなった。
 小型の蜂やトンボが沢山来たり、テントウムシの幼虫を時々見る。
 
 
 シソとバジルの様子。今週はバジルの花が咲いた。



 2009.07.26

 今週は1本を収穫。全ての鉢に追肥を施す。
 
 先週受粉させた実は順調に生育を始めた。
 基本的に、ひと株に実はひとつしか生育しないようだ。
 ただ、週末あたりから葉っぱに日焼けが目立ってきたのが気になる。日除けが必要なのだろうか?
 やはり今回もマンション特有の強い風と日射しが問題になりそうだ。

 
 シソとバジルの様子。今週は日焼けが少ない。


 2009.07.19

 
 今週は1本を収穫。
 またしても収穫時期を逃してしまい、黄色っぽくなってしまった。
 今週からいくつか花が咲き始めたので少し安心。
 仕事が殺人的に忙しくなってしまい、受粉とか収穫とかのタイミングを逃して
 悲しい思いをする。何とかしたい。


 
 このゴーヤは受粉から間もなく2週間。そろそろ収穫のような気がするのだが
 つい欲が出てもう少し大きくならないか期待してしまう。
 この実が成る株、最近黄色い葉が目立つので気になる。放っておいていいのかどうか。

 最高気温が30度を前後するようになると、水やりは一日2回必要になる。
 1回につき5リットルぐらい必要だ。

 
 今週のシソとバジルの様子。
 先週から葉っぱが日焼けする現象が増えてきているが、生育には影響なさそう。


 2009.07.12

 
 今週は4本を収穫。
 長さは16センチから18センチぐらい。やはりこの辺がプランター栽培の限度らしい。
 見た目も味も市販のものと全く変わらないが、無農薬栽培の我が家の方が品質が高い。

 相変わらずツルの勢いはいいのだが、最近あまり花が咲かないのでちょっと心配だ。


 
 只今栽培中のこの2本。
 左端は種から育てた株同士を交配して作った。明らかに雰囲気が違う。
 右端のオレンジ色は、完熟して爆発した様子。 
● 深緑 ●緑 ● 黄緑 ●黄色 ● 爆発
 という順番で進むので、そこそこの大きさになったら
 緑色の変化をよく見て収穫するのがポイント。
 特に、深緑から緑に変化したら一週間以内で黄色くなり、すぐ写真のようになる。要注意だ。


 今週のシソとバジルの様子。もはや食べるのが追い付かない勢い。
 

 



 2009.07.05

 初めての収穫。近隣のゴーヤ栽培では多分最速の収穫。
 直径は十分だが、長さは市販のものの半分ぐらいに留まった。
 これはプランターの容積が少ないことが関係しているだろうと愚考する。
 しかし、手探り段階の一年目としては十分すぎる成果だ。

 

 実は、黄色くなる前に収穫すべき所を、収穫のタイミングを間違えた。
 この色だと種を採取する時期に近い。


 他にもいくつもの実が収穫を待っている。
 一番大きいのは約16cmだ。
 今週はシソとバジルの鉢も含め、追肥を施す。

 


 写真左、先週受粉させた4回目の実。成長がやたら速い。
 写真右、今週受粉させた5回目の実。これは種から育てた株の一番目の受粉。
     これは品種の違うゴーヤなので今から楽しみだ。

 

 今週のシソとバジルの様子。
 食べ放題、と言ったら言い過ぎだろうか。とにかく沢山採れる。

 




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