RICOH Caplio GX

 2004年5月20日発売。
 2005年4月購入。
 デジタル一眼を買うまでの橋渡しとして、本機を選定。
 今回は紙媒体への出力を強く意識した選定となっている。
 特に純正のワイコンの性能が優れており、ワイコンを付けっぱなしに
 して広角専用で使うユーザが多い。

 DiMAGE X20との共通化を図るために、電源と記憶媒体を統一し
 SDカードと単三電池という組み合わせを選択。
 純正の蓄電池も用意されているが、単三電池も使えるよう
 設計されているあたりにリコーの良心が伺える。

 単三型蓄電池を使った時の電池の持ちは良く、純正品と比べても遜色はない。
 また、動作電圧の下限は比較的低いものと推察される。
 電圧低下が始まってからシャットダウンするまでの時間が長く
 電圧の低い蓄電池を用いた場合でも残り容量が無駄になりにくい。

 画質は比較的あっさり目。
 決して地味と言う訳ではないが、割と写実的な発色だ。
 特に淡い色や暗部の表現が優れており、花や風景など静物の撮影に強い。
 その反面、夕景や逆光などコントラストを強めるような絵作りが苦手で
 白飛びしないよう神経を使う。
 液晶モニタの再現性が良くないので、構図とヒストグラムの確認を
 するためのものと割り切る必要があるだろう。

 リコーではプロ向け用途として本機を開発したらしいが、どちらかと
 言えばファミリー向けで、時々本気で撮りたい時に向いている。

 画質はそこそこいいのだが、ダイアルの回転方向と各種設定の移動が
 逆になっていて、これが直感的な操作の妨げになっている。
 (普通は引き方向で↑、押し方向で↓だが、GXの場合は逆)
 また、撮影中はコマンドダイアルに機能が割り振られていない。
 これが露出補正に使えれば随分楽になるのに、非常に残念である。

 全体を総括して考えると、本機は全自動のお任せで撮るか
 マニュアルを駆使してじっくり撮るか、この二つに集約される。
 各種補正を駆使しながらの迅速な撮影はできない。

 なお、本機は2006年8月28日に売却、今は手元にない。


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