レジデンツの記念すべきファースト・アルバムの1曲目が、レジデンツ流に歪められたナンシー・シナトラの
「These Boots Are Made For Walkin'」(邦題:「にくい貴方」)
のカバーだとすぐ気が付いた人は、一体どのくらいいたのだろうか?
ナンシー・シナトラは、1940年ニュージャージー生まれ。ご存知のとおり、フランク・シナトラの娘である。
「These Boots Are Made For Walkin'」は1966年のファースト・アルバム『BOOTS』に収録された
ヒット曲。
ナンシーはこのアルバムでローリング・ストーンズやビートルズのカバーもしている。
レジデンツもこの両者の曲をカバーしていることを考えれば、ナンシーとレジデンツはある意味ベクトルが合っていたのかも知れない(?)
さて、上の写真がその『BOOTS』だが、本来『BOOTS』と書かれている所が『BOTAS』となって
いる左側のレコードは南米盤である。
ネットでオーダーしたこのレコードは、はるばるアルゼンチンから送られて来た。
今まで様々な国からレコードを取り寄せたが、南米から直接送られて来たのはこれが初めて。
たいていどの国に頼んでもレコードはダンボールで送られて来る
しかしこの南米盤は厚み3cm位の2枚の発砲スチロールに挟まれて送られて来たので驚いた。
そんな文化の違いも興味深いことである。
もちろん中古盤だったが、昔、日本からは遠く離れたアルゼンチンという国で、
誰かがこのレコードを買い、
コーヒーを飲みながらまたは家の掃除をしながら聴いてたのか、
そして何かの縁でここに来たんだな、
などとと考えたりすると、とても感慨深いものがあるものだ。
ナンシーが歌った「These Boots Are Made For Walkin'」は1966年2月にビルボードのNo.1ヒット
に輝いている。
この曲にNo.1の座を蹴落とされたのが、ルー・クリスティーの「Lightning Strikes」(邦題:
「恋のひらめき」)。
これがクラウス・ノミによって後にカバーされた曲であることは、特筆しておきたい。
また同年3月に今度は「These Boots Are Made For Walkin'」を抜いて1位に輝いたのは、
バリー・サドラー軍曹の「The Ballad of the Green Berets」(邦題:悲しき戦場)。
奇しくも、この曲もレジデンツのサード・アルバム『THE THIRD REICH 'N' ROLL』で取り上げ
られている。
「These Boots Are Made For Walkin'」
がヒットしたことで、ミニ・スカートにブーツというのがナンシーのトレード・マークとなった。
そのビジュアル・イメージを中心に数々のレコード・ジャケットが制作されいる。
とにかくブーツばかり。水着でもブーツを履かされている。
上の写真右側が一番好きなジャケットで、ドイツ盤のベストアルバム。
珍しくシンプルでボーイッシュなスタイルと、カラフルなグラフィックが好みのツボ。
ジャケット・デザインがブリトニー(左)に明らかにパクられている。
だいぶレジデンツから話がそれてしまったので、そろそろこの辺でブレイクということで。