テーマ3:航海の神様
島国の日本が外国の新しい文化に触れるには船が必要だが、この時代の航海は命がけであった。旧筑紫の国、現在の福岡県と航海の神様は切っても切れない関係だったんだろうな、と思ってみたり。
福岡の世界遺産と言えば「宗像大社」だが宗像三女神は「航海の神様」である。宗像大社。太宰府とともに是非とも訪れてみたい場所であった。JR東郷駅で降りて、まずは辺津宮へ。御祭神は末っ子の市杵島姫神(いちきしまひめのかみ)。左の写真が辺津宮で一番のパワースポットといわれる高宮祭場。宗像大神の降臨地とされる。
ランチは、「道の駅むなかた」の「おふくろ食堂はまゆう」で。鯛ブリいくら丼を頼んだのだが、めちゃうま。身の締まり具合がたまらない。玄界灘でとれたのだろうか?ごまだれで、いただくのだが、この食べ方、正解かも。
ランチの後、いよいよ、フェリーで大島へ。乗船時間は、たかだか15分程度なのだが、三半規管の弱い私は15分でヘロヘロ。てか、まあまあアグレッシブな動きだったのだが、船員さんにきいたら「今日は極めて穏やかな日。何の問題もなかった」そうで、、確かにその日は穏やかに晴れていた。私は絶対に遣隋使や遣唐使には選ばれたくない、、ムリ、、と思ってみたり。空海さんたちは三半規管の方は大丈夫だったのだろうか。。
大島ではレンタサイクルにした。飛鳥以来、久々。でも数に限りがあるらしく争奪戦らしい。閑散期の午後にしておいてよかった。まずは島の北端、沖津宮遥拝所(写真上右)へ。ご神体、沖ノ島を遥か遠くから拝むための場所である。沖ノ島は一般の立ち入りは禁止。御祭神は長女の田心姫神(たごりひめのかみ)。遠くまでやってきた甲斐はあった。女神様に優しく守られている穏やかな気持ちになった。
次に中津宮へ。御祭神は次女の湍津姫神(たぎつひめのかみ)。こちらのパワースポットといえば、写真下左の、天の真名井(あめのまない)。天照大神とスサノオノミコトが誓約(うけい)をした時に天照大神から生まれてきた神様たちが宗像三女神なのだが、天照大神がスサノオの剣を井戸で清め、噛み砕き、ふーっと吹き出した、その井戸が、天の真名井である。「延命招福の霊泉」と言われており、このご神水で習字をすると書がうまくなるという言い伝えもあるそうだ。
それともう一つ。中津宮には「天の川」という川が流れていて織姫神社と牽牛神社がある。織姫は境内、鳥居を入ったすぐの所にいるが(写真上右)、牽牛は道路を挟んだ向かい側の上にいる(写真下左)。この距離感が七夕っぽい。七夕祭は中津宮で最も盛大な神事である。織姫と牽牛の話が中国から伝わったのは奈良時代の遣唐使によってであり、これまた当時は新しかったので、万葉集には七夕の歌が多い。一年に一度だけ出会う。なんともロマンチックな話である。
パワースポット14:宗像大社
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ロマンチックついでに、宗像とは関係ないが、このタイミングでもう一つ紹介しておきたいのが太宰府にある宝満宮、竃門(かまど)神社。えんむすびの神様である。こちらは太宰府の鬼門、北東を守っている神社である。そこにあるのが「再会の木」(写真下右)。この木に向かって好きな人や大切な人との再会を祈れば叶うと言われているそうだ。ロマン。神様を信じているのは多分、動物の中では人間だけ。想像力が人生を豊かにする。
パワースポット15:宝満宮竃門神社
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話は戻るが博多駅近くにある住吉神社にも行った(写真下左)。住吉神社も航海の神様で、御祭神は底筒男命、中筒男命、表筒男命の住吉三神である。全国に約2000社ある住吉神社で最古の歴史を持ち、古書にも「日本第一住吉宮」と記されている。
パワースポット16:住吉神社
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それと香椎宮。神社でもらったパンフレットによると仲哀天皇は、強く美しい神功皇后と夫婦になり、香椎でひとときを過ごすことになる。「強く」ってところがおもしろい。何と仲哀天皇はそこで崩御されてしまうが、神功皇后には例の住吉三神の神託がおりる。神功皇后は愛する夫のためにほこらを建て、天皇の代わりに男装をして今の韓国へと海を渡ったそうだ。その時、神功皇后のお腹の中にいたのが応神天皇。時は流れ、神功皇后のお宮も仲哀天皇の近くに築かれることとなる、というお話。写真下右は香椎宮起源の地 古宮。地名の由来となった御神木「香椎」は今もこの古宮に残っている。
パワースポット17:香椎宮
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以上、ブログの最初の方、古事記のおさらい海編的な話。
テーマ4:帰国子女、空海
前に高野山にも行ったが、唐に渡った空海さんも当然、太宰府や博多は訪れている。唐から帰国した空海さんはすぐには都に向かえなかった。20年の留学予定を2年で切り上げて帰国したため、朝廷は対応に困り、入京が許可されるまで太宰府に滞在することになったのである。
その時に滞在したのが観世音寺である(写真下左)。観世音寺は太宰府政庁の近くにある、もともとは斉明天皇追悼のために天智天皇の発願によって建てられた寺である。また、観世音寺別当の沙弥満誓は大伴旅人と仲良しで、万葉集にも彼の歌が残っている。梅花の宴の参加者の一人でもある。
空海さんは唐に向かう時、大暴風雨に遭遇し、宗像大神や諸仏菩薩に祈ったところ波間に不動明王が現れ、荒れ狂う海を静めてくれて無事、唐に辿り着くことができた。帰国すると空海さんはまず宗像大社にお参りしたそうだ。そして鎮國寺を宗像の屏風山の地に建立した。鎮國寺。ひらがなで書いたり耳できいたりすると、小学生の男の子が喜びそうな名前である。護摩堂(写真上右)には秘仏身代わり不動明王立像が安置されている。一番のパワースポットは奥の院(写真下左)なんだけど、、階段が、、結構疲れた。。宗像、上に書いた三女神だけだと余裕なんだけど、鎮國寺まで回ろうとすると結構、弾丸だった。節約、歩き派の私が珍しくタクシーを使わざるを得なかった。
パワースポット18:鎮國寺
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そして最後は東長寺(写真下右)。空海さんが創建したお寺としては日本で一番古い霊場。残念ながら撮影は禁止だったが、福岡大仏がなかなかよかった。私の行った時間は上の方の窓から光が一筋、射し込んでいて、何とも神々しかった。大仏の台座内にある地獄・極楽めぐりもおもしろかった。通路がほんとに真っ暗だった。これまた朝に行ったので人が全然いなくて堪能できた。仏の輪にも無事にさわれた。何気に楽しいので博多からも近いし是非とも訪れてみて欲しい。
パワースポット19:東長寺
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以上、福岡県の旅。日程にすると1日目:太宰府、2日目:宗像、3日目:その他だった。毎日、弾丸でヘトヘト。海を感じられた旅ではあった。すごく楽しかった。でも、国際都市を感じられたかというと、実はそうでもなかった。鎖国しかり攘夷しかり、その後の歴史でも日本人には変わりたくない、変化を好まない派も多数いる。文明って、幸せって何だろう?でも簡単に答えを出してはいけない、迷い続けなければいけない、私は皆様の人生を預かる占い師なのだから。これからも旅を続けていこうと思う。次は厳島神社かな。