部屋の隅が落ち着くの?
私も日焼けは嫌だけど。
下に何か落ちてるの?
飛行機雲、ほら、綺麗だよ。
低い鼻。高い座高。
何もあなたの邪魔しない!
コンプレックス持たないで。
全てあなたの武器だから。
最近出てきたお腹だって、
夢蓄えればちょうどいい。
きっと、夢を叶えてね。
私の夢です。内緒です。
いつか、あなたを囲む輪に
私が嫉妬するくらい。
寂しがり。甘えんぼ。
ここに私がいるじゃない!
コンプレックス持たないで。
そんなあなたが好きだから。
キラキラ零れる涙だって、
立候補します、拭く係。
足踏みなんてしてらんない!
何もあなたの邪魔しない!!
ここに私がいるじゃない!!!
1年くらい前、『これからデビューするアイドルグループに詞をお願い!』とかそんな作詞賞があったので、すかさず応募。
何か、最終選考まで残ったとのこと。でも、結局、落選しちゃいましてね。
これはそれを手直ししたものです。平たく言えば、リサイクル。だって、MOTTAINAI!
しかしな、胡散臭い。実に胡散臭いのじゃよ。
何が胡散臭いって、僕んとこに『君、最終選考に残れるだけの実力あんじゃん? ちょっと、うちの会社に登録してみない? ま、作詞家デビューできるとは限んないけどね。登録料も取るけどね』ってメールが送られてきたんだもの。
こ、これは、夢を抱く若者を食い物にする詐欺行為? ということは、僕が最終選考まで残ったってのも嘘?
まぁ、どこまで本当で、どこから嘘かはわかりませんけれど、以後、ここの会社は無視。あまりにも胡散臭い。
しかも、結局、そのアイドルグループとやらがデビューしてないっぽい。
その上、さっき調べてみたところ、会社のホームページ自体がなくなってるっぽい。
……………………。
うわー。うーわー。
ということで、複雑な境遇を負ってしまった一編です。
前述の通り、アイドル向け。だもんで、僕の中のありったけのポップとかラブリーとかチャーミングを絞り出して書いたつもりなんだけど、駄目だね。暗いね。根暗な人間が書いたって、すぐわかっちゃうね。
そうだよなー。こんなのが最終選考まで残れるわけないよなー。
でも! でもだよ? こんなこと言っちゃう女の子、可愛くない? 惚れない?
あっ、女の子だと想像しづらい? じゃあ、男の子! 太った男の子! にこんなこと言われたら、胸とか胸じゃないとこに込み上げてくるものがあるよね? ね?
僕は込み上げるよ! 込み上げますとも!