ロゴマーク。

ないものねだり

2006年12月31日投稿

ホーム > 創作文章 > ないものねだり

独り遊びは寂しくて、
拙い駄々と知りながら、
許してくれると甘えていた。
結ばれなくても、構わなかった。

困ったように笑いながら、
軽くあしらうあなたでも、
迷子にならずにすむのなら、
それでもいいと思えたの。

握りしめた鍵。
勇気がなくて、使えないまま。

あなたは悪戯で、
それはただの微熱だと、
見つめる私をからかった。
私は我が儘で、
その優しさにもたれては、
あなたばかりを欲張った。

浸るは勝手なおままごと。
引き戻したのは無言のあなた。
離れてしまったその背中、
誰かのせいにしたかった。

塞げばよかった喉の奥。
殺せばよかった恋心。
そうすれば、傍にいさせてくれた?
泣くことさえも、おこがましい。

欲しかったのは勇気。
鍵を開けて、出て行く勇気。

あなたは悪戯で、
通り過ぎていく知らん顔。
他人なのだと思い知る。
私は我が儘で、
終わりしか映せない眼を、
閉じることもできずにいる。

崩れてしまった積木の山。
積み直せなくて、片せなくて、
生温い小部屋で迷子になった。

あなたは悪戯で、
指切りもしていないのに、
熟れるばかりの赤い恋。
私は我が儘で、
欲しがるものは絵空事。
子供染みた衝動だけの恋。
もう、どうしようもなくて、
壊れた古いおもちゃ達、
散らかる中に、ただ独り。

いや、お恥ずかしい話なんですけど、僕、自分の作品に感情移入することが多いんですよ。
『ことごとく』と申しますか、『隙あらば』と申しますか、とにかく、感情移入しまくります。
でも、『自画自賛』とか『手前味噌』とは、また違う意味合いでして。
作品の出来そのものには、不満の残ることが多いですし。
明らかに、完成後よりも創作中の方が、感情移入しておりますし。
たぶん、『産みの苦しみ』って言葉が一番近いと思います。

こういう失恋関係の文章を書いてる時なんて、もう、ひどいものですよ。
書きながら、
「ひどいよ。こんなのないよ。世の中、おかしいよ!」
とか、
「恋なんて! 男なんて!」
とか、絶叫するのは、よくある話。
そして、大騒ぎした挙句、
「もー、駄目だー」
とか(ぼのぼのっぽく)言いながら、ルーズリーフに突っ伏す始末です。
傍から見れば、何らかのオクスリの常用者です。

そうでなくても、これ、実話率が高くてですね。
感情移入具合にも拍車がかかるってもんですよ。
そりゃあ、涙目になりながら、情熱を綴りまくっちゃうのも、頷けますよね☆
しかも、高校の教室内で(気味が悪い)。

いつにも増して、詩にまとまりがなくなっているのは、そんな理由からです。
何と申しますか、あまりにも溢れ出るもの(いや、エロい意味じゃなく)が多かったわけで。
ということで、この『ないものねだり』には、僕の高校時代の青春みたいなものが詰まっているのですよ。
うひー、恥ずかしー!
何だこれ? 羞恥プレイか? 羞恥プレイなのか?
よし、受けて立とう! こちとら、ドMだ!(ごめんなさい)

ホーム > 創作文章 > ないものねだり

メール

piiju♪zpost.plala.or.jp

上記のアドレスの♪を、@に書き換えて送ってくださいませ。

ウェブ拍手

掲示板もメールも恥ずかしいという、シャイなあなたはこちらをどうぞ。

ページ最上部に戻るボタン。