非合法な結び目も
ただの薬と言い聞かせ、
都合のいい言葉など
お互い様だと嘯いた。
その腕の中、汚れていく身体さえ、
「綺麗だよ」
疑わないあなたの瞳を、
あの日の私は嗤っていた。
手を伸ばせば、すぐそこに、
嘘のように柔らかな笑み。
虚勢でも、生きていたかった。
だから、死ねない理由を捏造したの。
所詮、あなたもその一つ。
利己的な唇を
動かすのは綺麗事。
あなたは貪るように、
今日もそれを舌で塞ぐ。
「ねぇ、始まりを覚えている?」
「そんなこと、忘れたよ」
耳打ちしながら、私を抱いた。
あの日もあなたはそうしたの。
そんな笑顔を見せないで。
あなたを愛せるはずがない。
傷痕をなぞる優しい指は、
私の醜さを露呈する。
それでも、あなたは知り得ない。
いつかの激しい夕立も、
今となっては片時雨。
私に生えた愚鈍な棘は、
抱きしめるあなたを突き刺すのに、
それも許してしまうのでしょう?
何度も重ねた鼓動も嘘も
私の雨もあなたの笑顔も、
きっと、このまま続いていく。
「幸せ」
なんて、言いながら。
実はこれ、『非合法な方薬』の数年後をイメージして書いたものだったりします。
えっと、おわかりになるでしょうか?
いえ、別々に読んでいただいても、何の問題もないんですけどね。
さて、毎度のことながら、自分でも内容的にどうかと思うんですけれど、いや、あの、別に、いいじゃない!
あたし、18歳なんだから、いいじゃない!
あたし、もう、大人なんだからね!
いつまでも、子供扱いしないでよ!
…………。
いや、これを書いてた時点では、僕、17歳でしたけど。
あっ、いろいろとごめんなさい。
ということで、軽いエロ描写と世の中の綺麗じゃない部分を書かせていただきました。
まぁ、大騒ぎした割りに、エロはたいしたことがないのですけどね。
エロ以外に関しては、『自分が一番に愛されてるなんて思うなよ!』を信条にしている僕としましては、こーゆーのを書いてると、すごく楽しめます(えー)。
だって、ほら、人生って、うまく行かないもんじゃないですか……。
あと、『嘯く(うそぶく)』とか、無闇に漢字表記をするのはよろしくないのですけど、単語単位で硬さと申しますか、強さを出したかったわけでして、まぁ、ほら、詩くらいの短い文章になりますと、視覚的な効果も重要になってくるから、つまりは、アレですよ、アレ。えっ? わかんない? わかんねぇって、お前、俺と何年、付き合ってんだよ! アレっつったら、アレしかないだろうが! ったく、お前には失望したよ。ということで、つまりは、ごめんなさい(ひどい)。