構わないんだけど、それが『不可能技師オリオン』なんていう、もう、完全に鳴かず飛ばずだった昭和の漫画のタイトルみたいだった時には、この感情をどう処理していいのかわからない。
どうも、こんばんは。不可能技師オリオンです。
使い道も、このくらいしか思い浮かばない。何だよ、不可能技師って。タイトルから後ろ向きじゃねぇか。
いつだって、出会いは唐突で。驚きと戸惑いと、そして、確かなときめきを伴って、その瞬間はやって来る。そう、それはまるで、名前も知らない花が芽吹くかのように――。
先日、電車で両国駅を通り過ぎた時のことです。両国と言えば、国技館。国技館と言えば、相撲。たとえ、通過するだけであっても、浴衣に包まれた一際大きな背中を探してしまうのが、人の性というものでしょう。
その日も私の目は、落ち着きなく周囲を見回していました。多くの人が行き交う中、しかし、私の求める人影は見当たりません。
小さな溜め息。
ゆっくりと動き出す電車。
その時。
私の視界にそれが飛び込んできたのです。何の変哲もない看板。ホームの屋根から吊るされている、ごく普通のもの。ただ、その看板にはこんな文字が踊っていたのです。
ローズマリー肛門科。
いや、ほんとほんと。アレな文体で書きましたけども、実話なんですよ。
肛門科にローズマリーと名付けるとは――。よもや、ローズマリーさんが経営なさってるわけでもあるまいに(実際、ローズマリーさんではない様子)。そりゃあ、ローズマリーとローズは全くの別物だけれど、むしろ、ローズマリーの方がより淫靡な響きに聞こえないでもない。
そんなネーミングセンスもさることながら、所在地が両国近辺だかんね。夢があるよねー。兄弟子からの夜の激しい可愛がりでヒリヒリしちゃってる新弟子達が来院するんですよいやっふー! 行ってみたいな、ローズマリー肛門科!
あっ、こんだけ言っといてアレだけど、決して馬鹿にしてるわけじゃないですよ。あくまで、看板のインパクトの問題で。痔持ちの方はレッツ検索。ここまでの僕の文章が、実に下劣な妄言であることを確認できましょう。
そう言えば、攻め受け論争をよく聞くけれど、BL業界にはリバって概念がないのかしら?
ヘタレ攻めとか誘い受けとか、それぞれのバリエーションは豊富なんだし、リバくらいあってもいいような。あっ、あるの? あるけど、少ないのか。どのキャラにも節操なくアプローチしまくれて、話を引っ掻き回せる役割なんて、作り手からしたら便利でしょうに。
ほら、最初はあっちの男こっちの男でフラフラしてたんだけど、何だかんだで一番反発してた子とくっついて、
「俺、お前のためなら一生受けでいい!」
とか、そんな。ふおおおお! 楽しくなってきたー!
どう? いけそうじゃない? それとも、こういうのは単純に邪道なのかな? いやいや、邪道なんつってたら、BLやってらんないよねぇ?
労働日記(派遣社員編)。
一生懸命にフロントガラスを拭いてたら、ワイパーを動かされるの刑。これが1回だけじゃない。ちょいちょいある。ひどい時は、1台で2回やられる。
何なの? 嫌がらせ? 僕、嫌われてる?
と思ったら、これ、もしかして、自動? 自動で動いてる?
だとしても! だとしてもだよー。エンジン切っといてよー。ちょっと鍵を回すだけじゃーん。『給油中はエンジンを切ってください』って注意書きもあるんだからさぁ。
何なの? 嫌がらせ? 僕、嫌われてる? 結局、そーゆーこと?