「例えば、よ?」
「うん」
「『どんな人が好みなの?』って訊かれたら、『実は、あなたみたいな人が好きなんです』なんて答える告白方法は、どうかしら?」
「…………」
「どうかしら?」
「やってご覧なさいよ」
「あたし、そんな風に訊かれたためしがないもの」
「…………」
「じゃあ、例えば、よ?」
「うん」
「『あの、あたし、あなたと出会って以来、朝も昼も夜も、あなたのことが頭に浮かんできて、思考が妨害されるのです。しかも、あなたは夢の中にもおいでになるので、休む間もありません。あと、あなたを見るだけで、脈拍と血圧と体温が上昇する上に、息切れまで起こるほどの緊張状態に陥ってしまって――。食欲も全くないから、お医者様に診ていただいたのですけれど、病名は確か、『コイワズライ』といって、これはあなたにしか治せないとおっしゃいました。この病気、治していただけないでしょうか? どうか、お願いします』とか言ってやるのは?」
「…………」
「やるのは?」
「あんた、本当に病院へ行ってきた方がいいんじゃない?」
「あはははは、失礼ね。どんな医者だろうと、この想いだけは治せやしないわ!」
「…………」
「この想いだけはっ!」
「いや、そーゆー問題じゃなくて、ね?」
何を隠そう、わたくし、隙あらば告白するのが、割と好きでしてね。
普段から、こんな風にいろいろな告白方法を模索してたりします。
そして、できる限り、実践してたりします。
結構、無差別に。性別とか問わず。
えっと、『お前こそ、病院へ行け』みたいなツッコミは禁止させていただくとして――。
まぁ、『恋をすると病的になってしまう』なんてのはよくあることで、頭の中でRomanticが止まらない(C‐C‐B)なんてことでしたら、僕も日常茶飯事です。
とは言え、他はほとんどございません。
夢にご出演いただく程度で。それも、ごく稀に。
『話すだけで緊張する』とか『食欲不振』なんて、もっての外ですよ。
我ながら、『乙女として、こんなではいかんなぁ』とは思っているんですけども(ごめんなさい)、これはこれで楽なんですよねぇ。
でもなぁ、『あの人を想うだけで、胸のDOKI☆DOKIが止まらない!』なんて、若年層の恋の醍醐味じゃないですか。
この辺り、僕はちょいと損をしている気が……。
ということで、そんな僕をDOKI☆DOKIさせてくれる人を募集中です。
…………。
えっと、結局、こんな着地点で、ごめんなさい。