Q&A-17 |
冥王星について 今回の国際天文学連合(IAU)の決定について、沢山のご質問が寄せられていますので、ここでまとめてご回答します。 Q:冥王星が無くなるとこれからどうなるのですか。 A:冥王星が無くなるわけではありません。(もし消滅したら、太陽系の天体の軌道が変化して、人類が滅亡してしまいます。)単に、冥王星がこれまで分類されていた惑星から、矮惑星に変更されるだけです。 こちらのサイト(日本惑星科学会)でも、降格とかはずされたなどという表現は適切でないと書かれています。むしろ、矮惑星の代表格となり、これからの宇宙研究に大いに貢献してくれるはずと書いてありますが、そのとおりだと思います。惑星ではなく、小惑星でもなく、新しい分類を作ってしまうほど変わっている存在であるということが認められたということですね。 Q:冥王星が惑星ではなくなるとアストロロジーでの扱いはどうなるのでしょう。 A:冥王星の分類が矮惑星になっても存在自体が無くなるわけではないので、アストロロジー上では扱いはかわりません。冥王星はそれまでに発見されていた天体とはかけ離れたユニークな存在であり、常識に外れた、特別の存在であることは変わりがないからです。 天体の意味も、サインのルーラーとしての役割も、変わりません。 Q:冥王星は月よりも小さいから惑星に入らないそうですが。 A:アストロロジーでは、天体は一個の点として考え、質量や大きさは考慮しません。石川理論の干渉波の考えでは、障害物としての存在自体が重要であるとされています。障害物の大きさはではなく、障害物とほかの障害物との位置関係が重要なのです。 したがって、冥王星が月よりも小さくてもなんら問題はありません。 また、目に見えない天体は占星学に採用するべきではないとする考え方もありますが、それも干渉波の理論からすると否定されます。 それに、「目に見えない」という定義もあいまいです。普通の視力の人に見える天体でも近視の人には見えないでしょう。でも、その近視の人が眼鏡をかければ見えるかも知れません。もっと極度の場合は眼鏡では見えず、双眼鏡なら見えるかもしれません。それが望遠鏡なら、天体望遠鏡なら、と考えていくと器械を使ってみるということと、裸眼で見るということの定義が難しくなってしまいます。 反対に普通の視力の人が見えなくても、非常に遠目が効く(視力10とか15と)といわれるアフリカの狩猟民族の人々は、ほかの人々が見えない天体も見えるでしょう。 このように「目に見える」という線引きはあいまいすぎます。 Q:これからも沢山天体が発見されると思うのですが、占星学が混乱しませんか。 A:これまでも、火星と木星の間で小惑星は沢山発見されていますし、外側でも、今回セレスと一緒に、一時惑星候補として上がられた2003UB313やセドナのほかにも1000個以上の天体が発見されています。 しかしながら、それら何万個という天体の中で占星学者の間で広く一般に使用されているのは数えるほどしかありません。なぜならば、そうなるまでにいくつかの条件があるからです。 まず名前が付けられること。発見されたときに地球上でその名前に関係する重要な出来事が起こること。それが占星学的に結び付けられ、広く認知されることが必要です。 ですから、何百天体が発見されようとも混乱はしません。 一般的ではありませんが、何万という小惑星も使って研究しているアストロロジャーはいることはいます。 今回の騒動(?)を見て「新しく発見された惑星を採用したから、アストロロジーは混乱した。今回がいい例だ。だから、天体は土星までを使う古典的な占星学のほうが正しい。」という理論を述べる向きもありますが、それは誤解といえるでしょう。 冥王星が発見されるときまで、人類は原子爆弾や原子力を持っていませんでした。それ以前のホロスコープには冥王星は必要なかったかもしれませんが、それら人間を超越した力が出現した以降には、冥王星を使わずに説明をするのは不可能です。 |