Q&A-10 |
Q:初めまして。石川先生の御本にて独学で占星学を学ぶ者です。 今回疑問に思うのは、例えば火星が地球に接近するとか、 太陽活動が活発になるなど、エフェメリスだけでは分からない惑星の色々な状態がありますよね。 トランジットを見る際に、それらの「惑星のその時の状態」はチャートに反映するものなのでしょうか。 また、考慮に入れて判断するべきなのでしょうか。 占星術では、地球から見た惑星の見かけの大きさというのも大事ですよね。 どうぞお答えいただけたら幸いに存じます。 よろしくお願い申し上げます。 M.O A:ご質問を頂きまして、ありがとうございます。 地球上のできごとは宇宙からの刺激によって変化する、というのがアストロロジーの考え方なので、M・Oさんがお考えのように、太陽活動や、火星の大接近による影響も確かにあるとは思います。 なにやら、日本の打ち上げた気象衛星が太陽風にあおられて壊れたとか。 でしたら、人間にだって何らかの影響はあるでしょう。 ただ、私たちや、M・Oさんが勉強されている石川先生の理論上では、それらのことは考慮外とされています。 ●石川源晃先生のアストロロジー理論は干渉縞の理論に基づいています。 詳しくは『辞典占星学入門』P159「占星学はなぜ成立するか」の項目に書いてありますが、要約すると次の通りになります。 ●宇宙からは電磁波や宇宙線など様々なものが地球上に降り注いでいます。 これらの影響を受けて、人間の運や性質、その他の事柄が決定されると言うのがアストロロジーの考え方です。 それら宇宙からやってくる波は、地球に到達する前に太陽系をくぐり抜けてこなくてはなりません。 宇宙の波は太陽系の天体が作る隙間をくぐってくるわけですが、そのときにお互いに干渉しあって、干渉縞を作ります。 その干渉縞の出来具合が、地球上に色々なパターンとなって降り注ぎ、人間やその他の事柄に影響を与えるというわけです。 干渉縞のパターンの出来方は、天体がどの位置にあるかということに影響されます。 天体の大きさや質量、見た目の大きさ、表面温度の違いなどは、干渉縞の成立には関与しません。 ですから、アストロロジーでは天体は一個の点として考えられ、宇宙のどの位置に存在するか、他の天体とどのような位置関係にあるかだけを考慮されます。 ●従って、ご質問にあるように、太陽活動が活発になってもホロスコープ作成時には考慮されません。 火星の大接近も、地球との距離関係だけで考えるよりも、太陽系の他の天体とのかねあいの方が重要とされます。 また、見かけ上の問題も同様で、月はもともとは小さいけれど大きく見えるし、ホロスコープでも重要な役割を果たしますが、かといって、肉眼では見えない冥王星の影響が小さいかというとそうではないですよね。 冥王星の大きさは月と同じくらいといわれていますが。 ですから、見かけの大きさもそれほど重要とは考えられていません。 ●チャート読みのコツの、一つのヒントとして、できるだけシンプルに考えるということがあります。 研究テーマとして、例えば、「地球と他の天体との大接近」とか、「太陽の状態が与える影響」などを取り上げて考えて行くならば別ですが、単にチャートを読むときに絞っていえば、ホロスコープ(エフェメリス)には現れていない他の影響を考えない方が、的確に読めるようです。 ディケー・アストライヤ |