エタ・コス通信 Vo.5.

12年に一度の大幸運期

●今月8月23日22時9分(JST)に、木星は獅子から乙女サインに移ります。 (木星の乙女サインイングレス)これからしばらくは、雑誌などでいうところの「乙女座の12年に一度の大幸運期」に入るわけです。

●この「12年に一度の大幸運期」という言葉も、よく質問を受ける内の一つです。 これはどういう所から導き出される言葉なのでしょう。
保護を与えてくれる木星は一名ラッキースターと呼ばれているくらいですから、たしかに「幸運期」には関係してくると言えます。
木星が黄道を一周する周期は約12年ですし。
でも、我々アストロを学んでいるものとしては、アスペクト法というシャープなテクニックを知っているだけに、つい首を傾げてしまいます。
「生まれつきの太陽と同じサインに木星が入ってくるというだけで“幸運”と言いきれるのだろうか?」というわけです。
その上、入居サインだけでなく、同じエレメンツに属する他のサインまで幸運とされ ているので、ますます「あんなものは眉唾だ」と一蹴してしまいたくなります。
でも、本当に木星イングレスは、その人の運勢を見ることとまったく関係がないので しょうか。

●実は無視できない大きな影響を与えているのです。
木星に限らず天体は全て、12サインの中を運行して、次々にサインを通り抜けていきます。
そして、そのサインの意味することを世の中に投げかけていくのです。
それはちょうど、部屋の中で、壁紙を変えたり照明の色を変えたりするのと同じ様な効果を与えます。
部屋の模様替えをすると、気分が落ち着いたり、反対に明るい気分になったり、やる気がでたりするのと同じように、世の中の雰囲気を、サインが塗り替えていくので す。

●例えば、海王星は夢やあこがれを表しますが、現在水瓶を運航中です。
新しいアイ ディアや科学の進歩にあこがれ、その夢を実現しようという気持ちが支配的です。
しかし一方で、海王星は漠然たる不安も表すので、科学に対して夢を持つと同時に不安 感も感じるような世の中の雰囲気であるということが言えます。

●さて、木星ですが、この天体は保護を与えてくれるのですが、乙女サインに入るということは乙女の持つ意味である、分析、計画性、義務感などが喜ばれる時代になる ということになります。
太陽が乙女の人の持つ勤勉な性質が尊ばれ、世の中に認められるわけですから、その人の生きる幅が広がったり、才能を活かすチャンスが巡って来やすくなるということにもなります。

●このことから、木星が前に巡って来たときから数えて、約12年後にやっと回って きた自分にスポットライトがあたる、大幸運期であるという表現になるのでしょう。
同じエレメンツの他のサインへの影響は、サインの親和性で説明することができま す。
つまり、「4ブロック先のサインとはなじみがよい」というトレミーの法則よれば、同じエレメンツに木星が入る時期はその人にとってはなじみのよい時代になると言うことになります。

●ですから、せっかく地のサインに木星がやってきたからには、牡牛、
乙女、山羊に太陽を持つ方はボーッと日を過ごさずに、自分を活かす方法を探りましょう。
2004年の9月に天秤にイングレスしてしまう前に。