【Double Delight】 本文サンプル。実際は縦書き二段組みになります。


(本文の一部を抜粋)



「部長・・・いえ、東金さん、お茶が入りました」
「サンキュ。おい芹沢、せっかく来てやったのに、かなでの姿が菩提樹寮のどこにも見当たらないぞ。あいつはどこへ行ったんだ?」
「小日向さんなら、近くのスタジオへ練習に行っていますよ」
「もう夜だぜ? こんな遅くまで、根詰めて練習してるのか。寮の中ならともかく、女が一人フラフラ外を出歩いて良い時間じゃねぇだろう」


星奏の菩提樹寮には去年の夏と同様に、夏のコンクール期間中は、全国大会に参加する神南と至誠館が合宿をしていた。後輩達を激励するという名目は、かなでに会うための来客として、ラウンジに入り浸るにはちょうど良い。だが今に始まった事ではなく、遠距離恋愛の二人を見守る周囲は、そんな今に東金をもはや自然な流れとして受け止めている。

もちろんただとは言わないぜ、快適に過ごせるように今年も模様替えをしてやったから、ありがたく思えよ?
 

ラウンジで寛ぐ東金に淹れたての紅茶を差し出した芹沢が、もう少しで戻る頃だと思いますが・・・と、壁に掛かった時計を見ながら記憶を辿る。優雅な仕草でティーカップを取り、漂う香りに満足そうな笑みで口を付けた東金も、腕時計を見つめて再び眉をしかめてしまう。


「ソロのセミファイナルを通過してからは、ずっとこんな感じでしたよ。時間がある限りヴァイオリンの練習をするか、曲想を練っているようです。寮にいる時間は少ないかも知れません」
「アンサンブルの全国二連覇と、ソロの優勝・・・二つを同時に手に入れるのは、容易なことじゃねぇ。高みを求めるならそれ相応の努力は必要だ。注目されている分、背負う重みも去年とは違うだろう」
「人知れず努力を続け、自分の音楽と高みを求める姿は、どこか東金さんの姿勢に重なります。彼女を見ていると、神南の部長として皆を率いながら、コンクールに挑んでいた去年の今頃を思い出します。東金さんに追いつくのだと、言ってましたよ。そしてこちらは小日向さんから、紅茶とご一緒に・・・だそうです」


かなでから?と不思議そうに目を丸くする東金に、どうぞ、と短くそう言った芹沢がトレイから差し出したのは、白い小皿に乗るシフォンケーキ。淡い褐色のシフォン生地も練り込まれている深紅は、チェリーだろうか。果実を丸ごと使った深紅のフルーツソースが、トッピングの白い生クリームにじゃれ合い、爽やかなミントの葉が鮮やかに彩っている。

どんな世界のパテェシエにも負けない、かなでの手作りケーキだ。美味そうじゃねぇかと、機嫌良くケーキの皿を眺める眼差しが自然と緩み、食べる前から幸せな温かさが広がってゆく。


「グリオットチェリーのシフォンケーキだそうです。今夜の紅茶は、ケーキに合わせて選びました。練習で一緒にお茶が出来ないから、せめて自分の代わりにケーキを食べて欲しいと、彼女から伝言を預かっています」
「忙しい練習の合間に、手間のかかるもんを作っていたのか・・・俺のために。このケーキはかなでの分身ってわけか、可愛い過ぎて反則だぜ。あいつ真っ赤になってだろう?」
「えぇ、ケーキに添えられたこのチェリーよりも。東金さん、愛されていますね」
「当然だ、あいつが俺に惚れないわけがない。俺も、かなでを愛しているからな」


にやりと自信たっぷりに返す東金が、銀のフォークでカットしたシフォンケーキを口に運ぶ。
美味い、と頬を無防備に綻ばせる満足そうな顔は幸せそのものだ。
真っ直ぐに想いを伝え合う二人の熱さに挟まれる、自分の方が照れてしまうが、冷静な表情を崩さないままで。「・・・ごちそうさまです」と、芹沢は紅茶のおかわりをカップに注いだ。


小ぶりで酸味のあるチェリーソースと、なめらかな生クリーム、しっとりとしたケーキが絶妙なバランスだ・・・また腕を上げたな。羽根が生えたスポンジ生地が口の中でふわりと羽ばたき、舌の熱で泡雪みたく溶けちまう。
そよ風にも靡くシフォンのように軽い食感のケーキは、かなでの素肌のように心地良い。


「私の代わりに、チェリーのケーキを食べて欲しい」だなんて、ずいぶん意味深じゃねぇか。
本当は、全てを俺に食べて欲しくて誘っているのか? サクランボを食べるとキスがしたくなると、真っ赤な顔でそう言っていたのを思い出すぜ。確かにな・・・甘酸っぱい唇が欲しくなる。


「地区大会を勝ち抜いた今のあいつは、東日本の覇者。そしてもうすぐ全国の覇者になる、いや・・・あいつはもっと上に行くぜ。どんな演奏をするのか楽しみだな。伴侶のどちらも全国の覇者っていうカップルも、悪くねぇ。さて、出かけるか」
「東金さん、もう帰られるんですか? もうすぐ小日向さんが戻ると思いますが」
「馬鹿、違う。かなでを迎えに行くんだよ。ぽやんとしているから、夜道を一人で歩かせたら心配だろうが」


手早く残りのケーキを平らげ、紅茶を飲み干すと、落ち着く間もなく立ち上がる。いつもならお茶の時間に慌ただしくすると「せっかくの優雅の優雅なティータイムが台無しだ」と、不機嫌さを露わに周囲を諫めるが、今は一刻も早くかなでに会いに行きたい。


足早にラウンジを後にしたことろで「部長」と呼ばれた声に、思わず反射的に振り返れば、神南管弦学部の部員が芹沢を呼び止め書類を見せている。コンクールで、星奏学院の寮にいるから、三年の夏だった去年をつい思い出して重ねちまう。部長は俺じゃねぇだろ、ったく調子が狂うぜと、苦笑を浮かべながら背を向け、真っ直ぐ向かう先は寮の近くにある練習スタジオ。


毎日遅くまで弾きこんでいるってことは、曲想や練習に煮詰まっているんだろう。ソロとアンサンブルのファイナルを目前にしたお前の方が、よっぽど大変だろうに。どんなに忙しくても、自分よりも相手の気遣いを忘れない・・・かなでらしいぜ。
冥加とのソロ・ファイナルの決勝前夜も、そうだったな・・・アンサンブルのファイナルが控えているのに、夜遅くに激励に来たんだ。


ソロの決勝前の舞台袖で、俺の方が緊張すると言っていた、蓬生の気持ちがようやく分かったぜ。
落ち着かないのは俺の方か・・・らしくねぇな、それをあいつはちゃんと分かってるってのが、少し悔しいが。

さて、緊張しているだろうお前を激励に行ってやろう。手料理なんて気の利いたもんは、俺には作れねぇ。
だから差し入れは、勝利を約束するキス・・・でいいよな?





(本文の一部を抜粋)


顔を寄せて食いつけば、鼻先が触れ合う近さで繋がる二つの空気。舌の上で溶けたオレンジシャーベットみたく、気持ちもゆっくり一つになる。溶け合う心地良さ、穏やかな場所。ヴァイオリニストから恋人の瞳へと変わった小日向を見つめる、東金の眼差しも甘く優しい色を湛えていた。


「芹沢から聞いたぜ。最近は夜もスタジオに籠もって、寮には寝に帰るだけの生活らしいな。ソロ・ファイナルを控えて弾きこみたい気持ちは分かる。練習熱心なのは良いが、演奏は身体が資本だ。ちゃんと寝て食べてるのか? 体調管理もヴァイオリニストの勤めだぞ」
「ファイナルの課題曲と自由曲を、イメージ通りにもっと弾き込んでおきたくて。睡眠はたっぷり取ってますし、ご飯も食べてますよ。練習に集中しすぎて時々、寮の夕飯を食べ損ねちゃいますけど・・・。でも私・・・もっと頑張らなくちゃ。この戦い、絶対に負けられない。勝って全国制覇したいんです」
「より高みを求めるために闘争心は大事だ。だが勝ち負けに執着しすぎると、人は自由を失う。相手との競争に一喜一憂を繰り返す、そのステージを楽しむくらいの余裕が無けりゃ、実力の半分も発揮できねぇぞ」


演奏すること、そしてライバル達との戦いをもっと楽しんでいただろう? お前は素直だから、表情や仕草だけじゃなく、音色にも感情が表れる。どんなに隠し事をしても、ヴァイオリンを聞けばすぐに分かるんだよ。温かく優しい光を放つ音色が、セミファイナルの大会が終わった後から、どこか怯えたように光を潜めている・・・。そこまで追い詰められるほどの、一体何があった? 


「アンサンブル全国制覇、二連覇がかかったプレッシャーか?それとも・・・また、俺のファンから何か言われたり、嫌がらせをされたのか? 例えばセミファイナルの後で」
「・・・・っ!」
「・・・当たりか、どうして俺に言わないんだ」
「これは、私の問題なんです」


それとも・・の後半にぴくりと肩を揺らし、顔を上げた小日向の瞳を、じっと見つめる東金に真摯な光が灯る。どんな隠し事も見逃さない強さに顔を反らせないまま、くしゃりと泣きそうに歪んだ瞳から、透明な光が溢れかけた。慌て涙を零すまいと必死に瞼を見開き、強く唇を噛みしめながらの言葉無い訴えに、やっぱりな・・・と零れた小さな溜息。


泣き顔を隠そうと慌てて俯いた肩が、絶えるように震えている。手の甲で両目の目尻をぐいと拭うと「何でもない、大丈夫だ」と無理に浮かべて。飲みかけだったオレンジジュースの紙パックを、一気にのみ干し始める、お天気雨の笑顔が心に突き刺さった。


「・・・俺にも責任はある。すまない、かなで・・・」
「千秋さんが謝ることじゃないんです。だって、みんなの千秋さんを、私が独り占めしてるんですから・・・。好きな気持ちは、私も同じだから・・・うぅん、誰よりも負けないから分かるんです。でもちょっと今回のは、タイミング的に堪えたなぁ〜って。どんなに隠しても、やっぱり音で分かっちゃうんですね。心配させて、ごめんなさい」
「お前は、お前の演奏をしろ。音楽と俺の他には、何も余計なことは考えるな。ヴァイオリン、好きだろう?」
「大好きですっ・・・ヴァイオリンも、千秋さんも」


私もっと強くならなくちゃ駄目ですよねと笑う、赤く染まった目尻へ指先を伸ばし、溢れそうな光の滴を拭い取る。
目を見開いて息を潜めるかなでの頭を抱き包むと、胸の中へそっと抱き寄せた。


実力と人気を兼ね備える東金千秋にはファンが多い。小日向と出会った昨年からは地元の関西だけでなく、横浜や関東圏でも精力的にライブを重ねている影響で、東金だけでなく土岐も女性のファンが更に急増中だ。ライブ後や神戸に滞在中など、忙しい東金の代わりに、土岐や芹沢が危険な火種の在りかを察知して、それとなくメールをよこすことも少なくない。


付き合い始めてからは、それまで以上にファンサービスを大事にし、プライベートではファンの目に触れることなく二人きりの時間を大切にしようと、お互いに気を遣い合っているのだが・・・。常に人目を惹く東金と一緒にいる小日向は、何かと東金の女性ファンから、嫉妬ややっかみの対象になることが多い。


もちろん全てがそうではなく、奏でるサイレントヴァイオリンの音色や彼自身が、小日向の影響で更に甘く優しい魅力を放っていると知る、昔からのファン達は二人の恋を温かく見守っているが。


正直で素直なかなでは、嘘や隠し事が苦手だ。電話やメールの文章でも、何かあるのはすぐに伝わる。久しぶりに会ったデートでも、どこか周囲を気にして、人目がある場所で甘えることが少なくなった。最初は照れ臭さかと思ったが、実は違うのだと気付いたのはいつだったろう。その分、二人きりの空間では、真っ赤に頬を染めながらも、甘えたり求める熱さを受け止めてくれるが・・・。

「大丈夫です」とただ黙って微笑んでいても、辛さに耐えているのはひと目で分かった。
迎えに行く先で偶然、女性ファンに囲まれていた光景に出会ったこともある。


「千秋さんの恋人になった時点で覚悟はしてましたし、これは私の問題なんです。隣にいても良いんだって、胸を張れる自分になりたい。だから頑張ります、その為には音楽で示さなくちゃ」
「心配させたくない気持ちは嬉しい。だが、俺にだってお前という、守りたい大切な宝物があるんだぞ」


ぽやんとしているようでいて、実は負けん気が人一倍強いかなでは、どんなときも屈することなく、人前で涙を見せることはなかった。そう、涙を見せるのは俺の前でだけ・・・。抱き締めた俺の胸の中だけが、心を解ける唯一の場所だ。
お前だけが奏でられる俺の音楽、触れる胸から溢れ出しそうな熱さと鼓動が聞こえるか? 


優しく瞳を緩ませながら、抱き締めた頭に指先を絡め、穏やかな呼吸を誘うように髪を撫で梳いてゆく。
すると隣に座る肩の重みを預け、すっぽり包まれるように胸へ頭を押しつけられていた顔が、ちょこんと振り仰ぎ・・・。もっとと甘くねだる眼差しが語りかけながら、日だまりの猫みたく心地良さそうに蕩けてゆく。


「他人の目が気になるのは当然だ。誰しもが人の中で生きているんだからな。だが、その他人の目は自分の目である場合が多い。周りがどうこう言おうが関係ねぇ、かなではどうしたいんだ?」
「自分の・・・目? 私の、想い・・・」
「この世で一番強いのは自分、弱いのも自分だ。どんなに何かを言われようが、他人となんか比較するな。強さも弱さも、みんなお前の中にある・・・揺らがぬ信念を持て。自分と、そして俺を信じろ。俺を魅了して離さない音楽は、お前の心だから奏でられる・・・そうだろう?」
「ソロのファイナルで優勝したら、初めて同じスタートラインに立てると思ったんです。千秋さんの優勝を追いかけたい、この先もずっと一緒に歩みたいから・・・」
「かなで・・・ふっ、まるでプロポーズだな。お前から求めてくれるとは、久しぶりにドキッとしたぜ」


お前は、お前の演奏をしろ・・・心の中にまで俺を刻み込むように、抱き締めた腕へ強く力を込めてから、ゆっくり解きほぐしてゆく。両肩を掴んでそっと身体を引き離すと、俺を真っ直ぐ見つめる澄んだ光の泉をじっと覗き込む。


目を瞑れと、手短な命令を疑問も持たず、素直に従い閉じた瞳。肩を掴んだまま、覆い被さるように鼻先を傾けた唇を近づけ、しっとりと触れ合うキスを重ねた。柔らく熱い唇に想いを重ね、一つに溶け合う心地良さ。
息継ぎで一度離しかけた唇をもう一度強く押しつけ、覗かせた舌先でゆっくりと輪郭をなぞってゆく。

くすぐったさに身動ぐ唇へ甘く吸い付き、啄んだり・・・僅かに離しては再び押しつけるを繰り返しながら、濃密さを増してゆくキスに、理性のギリギリ限界を委ねた。


「・・・んっ、ふぅっ・・・」
「勝利を約束するキスだ。去年、ソロ・ファイナルの前日に、かなでが俺にくれたようにな」
「私、こんなにたっぷりは、キスしてませんよ・・・」
「かなでが俺の女神なら、俺はお前に勝利をもたらす神だ。これだけたっぷりキスをすりゃ、御利益あるだろ。負けられないぜ?」
「・・・ちあきさ・・・んっ・・・」


桃色に霞んだ蕩ける眼差し。意識を手放さないように、背中へしがみつく指先の力。完熟したチェリーのような香りを放つ唇から、ほうっと零れる甘い吐息は、心も身体も熱く焦がして止まない媚薬。くってりともたれかかる額へチュッと音を鳴らし、触れるだけの軽いキスで目覚めを贈り、漂う意識を引き戻す。


「大丈夫か、かなで?」
「はい、えっと・・・まだ身が熱いですけど、だいぶ落ち着いてきました。千秋さんがくれたキスのお陰で、元気がたみたいです。ありがとうございます」
「キスで礼を言われるのは初めてだな、何だかこっちが照れるぜ。よし、元気が出たなら休憩は終わりだ。充実した環境で音楽に専念出来るのは、高校時代の今だけだと思え。時間を無駄にはするなよ?」
「短い時間で、最大限の効果を出さなきゃ損・・・でしたよね」
「いいか、絶対に優勝しろ。それ以外は認めないぜ、俺を追いかけてこい」
「もちろん、追いつきますよ。見ていて下さいね」


未来まで見据える、真っ直ぐな強さがかなでの瞳に戻った。
揺るがない意志を秘めた瞳の光は、甘い恋人の眼差しから一人のヴァイオリニストとしての輝きへ。


去年のアンサンブル全国大会は、見失った自分の音楽を取り戻すための戦いだと言っていた。そして今年は、もっと高く羽ばたくためにと・・・いい目をしているな。迷いの殻を破った今なら、最高の演奏を聞かせてくれそうだ。お前は本当に、俺を楽しませてくれるぜ。


「全国大会でアンサンブルとソロ、二部門の優勝ってのはここ数年無かったからな。お前、けっこう注目されてるぜ」
「えぇっ、そうだったんですか!? うわ〜っ、プレッシャーだなぁ・・・期待に応えるように頑張らないと」
「じゃぁ課題曲と自由曲を最初から通して弾いてみろ、俺が練習を聞いてやる。心して弾けよ? 言っておくが当日の審査員よりも厳しいぜ。俺を納得させる演奏ができりゃ、優勝は間違い無しだ」
「はい、よろしくお願いします!」
「一音入魂、生まれる音はその場一度限りだ。練習といえども、本番の緊張感は忘れるなよ」


椅子から立ち上り「さぁいくぜ?」と、自信溢れる笑みで差し出した東金の手を、小日向がしっかりと握り締める。ワルツのダンスで導かれながら椅子を立ち、返事の代わりにきゅっと力を込めた手と、正面から振り仰ぐ挑む差しで応えて。ふわり解いた手から抜け出す蝶のように、足取り軽く、机の上に置いたヴァイオリンケースへと駆け寄ってゆく。


大切な相棒であるヴァイオリンを抱き締めると、グランドピアノの隣に置いた譜面代の前に佇んだ。瞳を閉じた深呼吸は、自分の中に作った音楽の世界と一つになるために、心と溶け込ませる大切な儀式。

すっと開いた瞳に思わず目を見張ったのは、表情までもがそれまでの可愛らしさを潜め、紡ぐ音色のような美しさを湛えていたから。構えたヴァイオリンの弦に弓が滑ると、光り輝く音色がスタジオいっぱいに溢れ出した。



(続きは本文でお楽しみ下さい)