春めく花色たちへ



凜と凍った空が緩やかにほどけ風がしなやかさを増すと、東から吹く柔らかな風に乗って春が訪れる。長い冬ごもりから指折り数えるように待ちわびた日。突然やって来たように思えても、ひっそりと知らぬ間に俺たちの傍へやってきていたように、厳しい寒さの中にも確かにあった春の気配たち。

まだ寒さが戻ったりするものの次第に日脚が延びてきて、木の芽も膨らみ始める。新しく生まれ変わるような・・・ずっと大切に育んでいた何かが生まれるような。他の季節には無い誕生を待ち望む気持ちが溢れてくるように思う。
あの花に会えるのは今日だろうか、それとも明日だろうかと、君を想う度に心が躍る自分にもどこか似ているようだ。

春の花は、冬の寒さが厳しいほどに色鮮やかな花を咲かせるという。留学という海を越えての数年間、時には凍てつく寒さと北風に翻弄されたりもしたけれど。凍っているように見えても、雪の下では少しずつ動き始めていた季節。心の距離は離れることなく互いの音楽を高め合い、想いを深め合った俺たちも、芽吹きの時を迎えてようやく大きく回り始めた。


甘く優しい花の香りを携えて、春が来たことを知らせる使いたちにも様々だが、俺にとっての春は香穂子・・・君だ。





君が俺に微笑みかけるような優しい風がそよぎ、薄桃色の淡いヴェールが一斉に空へと舞い上がる。楽しげに声を上げて手を伸ばした香穂子の手の平に、ひらりと舞い降りたのは桜の花びらが一枚。こんにちはと小さな春の使いに語りかけ、頬を綻ばせながら飛ばさないようにそっと静かに手を引き戻す。緩めた瞳を注ぐ月森に気付いて振り仰ぐと、内緒話をするように肩を寄せ、手の平を掲げて見せた。寄り添い見つめる花色も、甘く鮮やかに色を付けて微笑み返しているようだ。


この子を脅かさないでねと、立てた人差し指を口に当てながら振り仰ぐ仕草が可愛らしい。つい抱き締めたくなるが、揺れる震動や吐息が零れてしまうから我慢しなくては。もしも花びらを飛ばしてしまっては、香穂子が拗ねて悲しむだろうから。桜のシャワーに佇む君も無邪気な花びらのように思えるのは、薄いピンク色をしたワンピースをまとっているからだろう。シンプルだが清楚で、優しい愛らしさを引き立ていて、どの花よりも輝いてみえる。


俺の家にやってきた香穂子を家に送り届ける途中、散策をしながら二人でゆっくり過ごすひととき・・・。君が隣にいるだけで溢れ出す想いがあるから強く感じずにはいられない、当たり前のようでささやかな時間こそが幸せなのだと。


香穂子の大学卒業に合わせて想いと秘めた誓いを伝えるため、留学先から帰国して数週間が経った。あの時には凍った冬がやっと綻び始め、土を割って現れた小さな花や木の芽が頬笑みかけていたのに。忍び足が駆け足になったようで、通い慣れた道には桜色があちらこちらに溢れていた。一人で眺めると切なさが込み上げたが、君と共に歩めば、花の散り際さえも可憐に見えるから不思議だ。こんなに穏やかな気持ちに包まれるのは、久しぶりだな。

高校の途中でヨーロッパへ旅立った時には、まだ春の入り口で、この道の桜は咲いていなかったな。
あれから何度目の春を迎えたのだろうか。季節が巡り何度でも花が咲くように、俺たちも長い道の末にようやく寄り添うことが出来た。


一緒に見立てたワンピースを、似合うかな?としきりに気にしていたり。紅茶に合うように作った手みやげのクッキーの味は、家族の口に合うかどうか・・・失敗せずにヴァイオリンが弾けるかなど。香穂子の家まで迎えに行った数時間前は、今までに見たことがないくらい緊張で顔が青ざめ、握った手も微かに震えていたのに。無事に大役を終えて解き放たれた今は、風に乗って踊る花びらのように足取りも軽やかだ。

スーツのネクタイを緩めながら俺に注ぐ日だまりに微笑みかけ、澄み渡る青空を振り仰げば、爽やかな風が心に吹き抜ける。心地よさに身を浸すのは、香穂子だけでなく俺も同じ。何よりも大切な報告を家族に受け止めてもらえるかという不安が、二人の心の中に締めて大きく溢れ出してしまいそうだったのを思い出す。


「桜の花びらって赤ちゃんのほっぺみたい。ふっくらと柔らかくてみずみずしくて、ほんのり上気したピンク色が可愛いよね。生まれたての春の色だよ」
「眺めていると、優しく穏やかな気持ちになれるな。耐えて待ち望んだからこそ、こんなにも愛しいのだと思う。柔らかさとみずみずしさ、ほんのり上気したピンク色・・・俺にはこの花びらが香穂子に見える」
「え、私!?」
「この花を想い、心待ちにする気持ちは君に会いたい俺の想いに似ているから。咲き誇れば心が躍る・・・繋いだ手から熱さと高鳴る鼓動が伝わってしまうのではと思う程に。この花が咲いて初めて緑は勢いを増し、他の花も咲いて季節が巡り始める。俺に春を告げた、君という花と共に・・・」
「蓮・・・・・・」


じっと見つめる香穂子に微笑みながら手を伸ばし、しなやかな髪を飾る一枚の花びらを摘み取った。彼女の手の平に乗った花びらへ寄り添い重ねるように並べると、きゅっと握り締めた拳を片手で包みながら大切に胸抱き締めた。花びらの芯に色づく赤のように鮮やかに頬を染め、ふわりと咲いた俺だけの花。笑顔や照れ顔を浮かべ、くるくる表情を変える春風・・・微笑みの風に乗って漂う優しい香りが俺を包み抱き締めてくれるんだ。寒さに凍った冬をなぎ払い、共に歩む鮮やかな色を、心に届くヴァイオリンの音色で導きながら。

懐に駆け寄りちょこんと振り仰いだ大きな瞳と視線が交われば、心に灯る温かい光が大きく膨らみ溢れ出す・・・。

今日の宝物にするのだとそう言って手の中へ握っていた二枚の花びらを、白いハンドバックから取り出したハンカチに包んでいた。ハンドバックにしまう時に日の光を受けてきらりと輝いた、香穂子の左手薬指を飾る指輪・・・俺が贈った誓いの証。俺の視線が注がれるそれに目を止めると、彼女も愛おしそうに自分の手を握り締めている。

エンゲージリングの透明な輝きは、君の瞳のように輝いている。ヴァイオリンを弾いている時や無チュになって話をしているときに、真っ直ぐ宿す光のように。俺を照らし導いてくれるんだ。ピンク色の花びらのように無邪気な君も、風に乗って悪戯に飛んでいきそうで・・・。捕らえた花びらのように、俺も君という宝物をこの腕に包んでしまいたい。


「は〜っ、今日は凄く緊張したなぁ。蓮もお疲様!」
「無事に終わって良かったな香穂子、お疲れ様。君の家と俺の家、両方の家に挨拶をしたらかこれで一安心だな」
「演奏会やコンクールでも、こんなにドキドキした事無かったもの。蓮の家でご家族と一緒に食事をしたり演奏するのは初めてじゃないのに、心臓が飛び出しそうだったよ。もうね、がちがちのロボットだったと思うの。私変な事言ってないよね? でも蓮がいてくれて心強かった。スーツ姿が素敵だから、別な意味でドキドキしてたんだけどね」
「大丈夫だ、香穂子はいつもどおりだったと思う。俺の方がよっぽど緊張していただろうな。だが俺から君との結婚の報告を切り出そうとするより先に、香穂子が食事の手を止めて、いきなり立ち上がったときには驚いた・・・」
「えっと・・・その、ごめんね。だってずっと和やかに食事してるんだもの。蓮ってばいつになった言うのかなって、そわそわしてたの。何て切り出したらいいか分からなかったから、蓮が私の家にきてお父さんとお母さんに言った同じ事を言ってみたの」


俺たちも冬を終わりにしよう・・・そう言って誓いの指輪を香穂子の左手薬指にはめたのは彼女の大学卒業式の日だった。海を隔てた留学という数年間を終え、プロポーズをしてから数週間が経った春の日。俺は香穂子の家に、香穂子は俺の家にと、将来を誓った報告をするため二人揃って互いの家を訪れた。


『私、日野香穂子は月森蓮さんと結婚します。だから・・・その、息子さんを私に下さい。えっと・・・ヴァイオリンもお料理も頑張ります。絶対に二人で幸せになりますから!』


俺の両親と祖父母が揃う食事の席で、突然思い詰めたように席を立ち上がった香穂子が高らかに告げた言葉に、心臓が止まりそうになったのは言うまでもない。深く頭を下げた香穂子の隣に座っていたあのときの俺は、いったいどんな顔をしていたのだろうかと・・・思い出すだけで顔に熱さが込み上げてくるようだ。

俺から最初に言おうと思っていたのに、先を越されてしまったが。髪がさらりと零れた肩が微かに震え、両手をぎゅっと握り合わせていたのに気付いたのは恐らく俺だけだろう。君の想いが熱く流れ込み弾かれる心。気付けば静かに立ち上がり、彼女の隣で一緒に深く頭を下げていた。彼女は俺と音楽にとって、無くてはならない大切な存在です・・・香穂子を妻にします、愛していると。見えないテーブルの下で彼女の手を握り締めながら、両親と祖父母へ二人の誓いを示すために。


小さく溜息を吐けばその時を思い出したのか、へへっと小さく肩を竦めながら赤い舌を覗かせる君。満開の花のように幸せに満ちた笑顔に、込み上げる苦笑はいつの間にか微笑へと変わった。


「だって私の正直な気持ちだもの、ちゃんと伝えたかったの。蓮のご両親やお祖父様とお祖母様も、みんなびっくりしてたけど、蓮が一番びっくりしてたよね。あの静まりかえった瞬間、もうお終いだって思ったの。でもみんなすぐに笑顔で、おめでとうって言ってくれて良かったよね」


ねぇ怒ってる?ごめんねと心配そうに見つめる潤む瞳に、怒ってないからと。そう言って瞳を緩め、沸き上がる愛しさのまま微笑みを向けた。香穂子のヴァイオリンケースを肩に背負いなおし、空いた手で頬を包むと、甘える仔猫のように瞳を閉じ擦り寄ってくる。引き寄せられるままに身を屈めれば、互いにどちらともなく引き寄せ合う顔。

風に舞い踊る花びらのヴェールが隠してくれるから、さぁ今のうちに・・・唇を重ねよう。


「ねぇ、蓮もこの間うちに来たときに緊張した? 香穂子さんと結婚しますって、お嬢さんを下さいって挨拶したとき」
「そうだな、今日の君と同じくらい緊張した。あの日はどうやって君の家まで辿り着いたのか、あまり覚えていないんだ。いろいろ考え事をしていたから・・・だが香穂子の笑顔に励まされた、ありがとう。駄目と言われても俺の心は変わらなかったが、誠意を示せば認めてくれるはずと信じていた」
「私もね、ドラマみたいに娘はやらんって蓮がお父さんにはり倒されたらどうしようって、ハラハラハラしてたの。でもそんな事は無かったね。貰って下さいって頭下げるくらいの勢いだったのも。どちらの家でもやっと一緒にいられるんだね、よく頑張ったね二人ともって・・・そう声をかけてもらえたのが嬉しかった。今までの思い出がうわ〜って蘇ってきたから、堪えていたのに思わず涙がでちゃったの。蓮のお家の人を心配させてたらどうしよう・・・」
「心配はいらない。あの場にいた皆を包んだ温かい空気は、君が運んでくれたんだ・・・ありがとう」


瞳を潤ませ、くすんと鼻をすすった香穂子が心配そうに懐から振り仰いだ。感謝と優しさと愛しさと・・・全てが溶け合った光が、母の伴奏で奏でた香穂子のヴァイオリンから溢れていたのを、君は気付いているだろうか。そっと手を伸ばし頬を包んだ指先で、目尻に浮かんだ煌めく雫を拭うと、くすぐったそうに頬を綻ばせた。

可愛い娘が出来たと俺の両親は喜んでいたが、対称的に香穂子のご両親は、祝福しながらもどこか寂しそうだったと思う。手塩にかけた末娘が嫁ぐだけでなく、これからは生活の拠点を俺と共にヨーロッパへ移すんだ。気軽に会える距離でない事は大きいだろう。ご両親を心配させないように、君に寂しい想いをさせないように・・・。宜しく頼むと握り締められた手に感じた熱さは、俺の中で大きな誓いの灯になり、この胸の中で燃えている。


「香穂子・・・」
「ん、なぁに?」
「これから香穂子の渡欧に向けて忙しくなるな。俺も君も、日本との往復が多くなると思う」
「大丈夫だよ、やっと季節が動き始めたんだもの。もう少しでいつでも蓮と側にいられるんだって思うと嬉しいの。その分離れなくちゃいけない人や思い出の場所もあるから、ちょっぴり寂しいけれど。何にも代え難い大切な人に出会えて、一緒に道を歩める私は幸せだよ。音楽で結ばれた絆は深くて強いって信じているの」


背中を押されるように風がそよぎ、流れる花びらにのってふわりと香穂子が駆け出した。軽やかに揺れるワンピースのスカートが花びらに見えて、このまま飛んでいかないように捕らえようと、思わず一緒に追いかけてしまう。数歩先でくるりと振り返った彼女が、立ち止まった俺の懐からクスクスと悪戯な笑顔で見上げている。あと少し止まるのが遅かったらぶつかっていただろう、鼻先が触れ合いそうな距離。


危ないじゃないかと諫める気持ちが消えたのは、どこか懐かしい記憶に包まれたから。お互いにまだ高校生だった時に、二人で何度も通ったこの道の記憶が蘇ったからかも知れない。無邪気な君に振り回され、一瞬たりとも目が離せなかったのを思い出す。いつしか輝きに魅了され、自然と目は君を追っていた・・・。変わらないな・・・君は、音楽に祝福を与える、ファータのようだ。いつまでも変わらず、このままの君でいて欲しいと思う。


「蓮の家で食事が出たとき、お料理の中に私の苦手な食材が混ざっていたの気がついた?」
「あぁ、気がついた。さりげなくにんじんとピーマンが最後まで残されていたな。返事もだんだん上の空になってきたし、笑顔もぎこちなくなっていったから心配してたんだ」
「でもちゃんと食べたよ、私。大事な席で子供みたいな好き嫌い言っていられないもの。蓮がテーブルの下で、ずっと手を握り締めてくれてたでしょう? あれがすごく嬉しかった、絶対に頑張ろうって思ったの。その後でご家族の前で結婚しますって宣言できたのも、蓮が力をくれたお陰だよ・・・ありがとう」


ありがとう・・・真っ直ぐ見つめながら綻ぶ笑顔に捕らわれ、呼吸も鼓動も止まった。堰を切ったように溢れ出す熱さが顔に集まり、照れ隠しにふいと逸らしてしまう。あれは、その・・・と、手で口を覆い隠しながら口籠もる俺に、香穂子は大きな瞳をきょとんと見開き不思議そうにしている。


「どうしたの? ねぇ、蓮ってば顔が真っ赤だよ」
「・・・君と同じように、俺もあの場を切り抜けようと必死に考えていたんだ。頑張って食べて欲しいと願いながらも、いっそ俺が食べてしまおうかと思いついた。香穂子の皿へ勝手に手を伸ばすわけにはいかないし、それならいつもみたく君から俺に食べさせてもらえば良いのだと。家族の前では照れ臭いが、君との仲を披露するには良い機会かもしれないし・・・その。気付いて欲しいと語りかけながら、手を握ってたんだ・・・・・・」
「え!? そうだったんだ・・・」
「俺の向かい側に座っていた母だけには、全てを気付かれてしまったらしい・・・君の帰り際、こっそり耳打ちされた。俺が必死な顔で君を見つめながら、テーブルの下で手を握っていた事も。食べ終わった後に安堵でほっと顔が緩むのも」
「蓮の気持ちが嬉しい。けど、これは私が越えなくちゃいけないものだから、私が頑張らなくちゃ駄目なの。小さいことだけど、音楽も私たちもそうやって育てていったじゃない」
「確かにそうだが・・・食べ物の好き嫌いは直さなくてはと、高校時代から言っているじゃないか。これからは、いつでも俺が食べてやれるとは限らない。だが、その・・・君に食べさせてもらうのは好きだから」


驚きに目を見開いた香穂子も茹でだこになり、火を噴き出しそうな熱い感覚に息が詰まる。さわさわと葉の囁きだけが聞こえる、長いようで短い一瞬の沈黙の後で、温かな柔らかさが俺の手を包み込んだ。逸らした視線を戻せば香穂子が俺の手を両手に挟み、指先を一本一本絡めながら握り締めていた。ほんのり染まったままの頬を愛らしく咲かせながら、繋いだ手を嬉しそうに掲げると、軽く振りながら道の先を示している。

握り締めあう心地良い感覚と温もりは、交わし合う瞳から伝わる互いの言葉。
さぁ行こう、共に歩こう-------。



「ちょっと寄り道して星奏学院まで寄っていこうよ。私たちのご両親だけだじゃく、リリたちにも報告したいの。リリのお陰でヴァイオリンと蓮、二つの大切な宝物に出会う事が出来たんだもの。ちょうどヴァイオリンがあるから、弾いてみようかな。そしたらみんながいっぱい、私たちの周りに集まってくれるよね」
「俺たちを結びつけてくれた音楽の絆に感謝しなくてはいけないな。悪戯な彼らの姿が見えないのは残念だが、きっと声を聴いてくれる筈だ」



満面の笑顔で頷く君の瞳に映る俺も、春色に染まっているのだろうな。
春を届けてくれる風が、甘く優しい香りを届けてくれた・・・大きな想いを受け止めて、俺たちも満開の花を咲かそうか。
時には寒さが戻って身震いする事もあるが、寒さを耐えて咲いたこの季節の花たちは、か弱そうに見ても強く逞しい。
輝きに溢れた君のように眩しい光に、世界の色が鮮やかに変わってゆく。



降り注ぐ光が喜びを歌い、風に乗って、ひらりひらりと舞い踊る花びらたちが祝福を奏で溢れている。
花びらを受け止めようと宙へ差し出した手の平へ、羽を広げた春の天使がふわりと舞い降りた。
薄桃色の花たち・・・ありがとう、俺たちと同じ春に咲いてくれて。

手の平に乗った花びらに心の中で語りかければ、優しく微笑み返してくれた気がした。
繋いだ手にきゅっと力が籠もったのに気がつき隣を見れば、花びらを嬉しそうに見守る君がいる。


日々の営みは、一瞬の輝きの積み重ねだ。
これから訪れる素敵な一瞬を見逃してしまう事がないように、二人の一日一秒を大切にしよう。
共に掴んだ夢、これから始まる新たな道を照らしながら・・・俺たちも春に咲く花になり、共に季節を巡ろう。






サイト16万打のキリ番を踏んで下さったさくさんのリクエストは、「月森が香穂子にプロポーズした後、お互いの家に挨拶に行く」というものでした。「あまねく光に頬笑みを」の話を気に入って下さったので、単品でも読めますがその続きになるように書かせて頂きました。リクエストを頂いてから、お届けまでに随分とお待たせしてしまい、申し訳ありませんでした(汗)。コメントやメールに励まされているお礼にもなりませんが、愛と感謝を込めて捧げさせて頂きますね。素敵なリクエストをありがとうございました(*^^*)