リサイクル機 （ＲＣ２機）
仲間のＫ川さんは、別名芝生の伝次郎、色々な機体を作ってくる。市販のキットを作る等は
殆ど無い。 飛びそうな物なら何でも空に飛ばす、以前は釜の蓋まで飛ばした。
彼が芝生に来て、ニコニコと取り出す物は、何時も長島監督では無いがミラクル、ミラクル、
過日、例によって取り出したのは、スーパーのスチロールトレイだけで作った複葉機、
リサイクルのＲＣ機だ、よってＲＣ２機。
これが中々ユーモラスに飛ぶ、空に飛んでいるときはスチロールトレイとは見えない。
それでも、本人に言わせれば、製作にはそれなりの苦労があると言う、トレイでも向き不向きがあって、
前回のは駄目であったから作り直した。
曰く「今回のはトレイが違う、前回のは安物魚のトレイであったが、今回は鯛の刺身用だ」
さらに、「スーパーの回収ボックスをかき回して、同じトレイを探すのは大変であり、結構な勇気が必要だ」
なるほど。
何やら訝しげな老人が、回収ボックスをごそごそかき回している図は、想像しても結構人目を引くであろう、
それにもめげず挑戦する情熱？には、脱帽する。
今度は何を持ち出すか、これは何時も仲間の興味をそそる。
「青春とは、年齢に関係なく情熱と目的を持つ時代」と誰かが言っていた。
ならば、我らの伝次郎は、老いてなお青春の真っ只中にいる。
