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常時、このお店にいらっしゃるお客様にとって、また働く美容師にとって、共にリラックスした環境の下、「いつ来ても、いつ居ても心地よい」と感じる場所であること、また、立地上、下町地域の中の美容室であり、もうひとつの『我が家のリビングルーム』へ来たような親しみ易さがあるゆったりとした空間であることを念頭に置き、オーナーと共に設計計画を練っていきました。
店内は明るく、清潔感があり、落ち着いた雰囲気を提供する配色(カラーコーディネイト)に加え、奈良県吉野産の杉、福島県館岩産の姫小松、鬼胡蝶を適材適所に使用し、調和の取れた色彩と無垢の木が醸し出す温かみ、優しさ、健康性を感じていただけるよう配慮するとともに、その全体イメージが、女性オーナーの経営するお店のスタイル・理念に呼応することを意図しました。
空間上の特徴は、必要以上に間仕切壁がない『ワンルーム』としており、働く美容師が最小限の動線で、最大限の仕事ができるようコンパクトなつくりにしている点、セット面の座席間の距離寸法を広く取っている点、鏡の大きさやその配置の工夫、オリジナル設計の木製家具のポイント配置、イタリア人デザイナー
(A・チッテリオ)デザインの機能的にも優れた椅子を使用した点などにあります。
また、外部に対しては、お店からの情報発信、地域サークルの宣伝、展示などに活用できる格子状の棚をショーウィンドウとして設定し、四季折々の行事ごとに展示を行ってもらい、店内にも変化を与えてもらえるよう意図しています。
以上でありますが、やはり一番の想いは、オーナーを初めとする美容スタッフの心のこもった接客と技術を堪能していただける場となって欲しいということです。
設計者 文村 秀哲 |