特別講習 改造教室

はじめての塗装


TYPE-R さんのリクエストによる初心者のための塗装講座です。 by タキmotoGPさん

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@今回のモデルはSTDのハチロクです。これをアニメでおなじみのパンダカラーにしてみましょう。

A用意するのはタミヤのエナメルカラー3色とエナメルシンナー。マスキングテープに面相筆と平筆、つまようじに洗濯バサミ、チョロQが入っていた塩ビ板とデザインナイフ、800番の紙やすり、といったところです。

Bボンネットを塗るためにマスキングして、ボンネットのモールドに合わせデザインナイフで切ります。力の入れすぎに注意。


C切ったマスキングをはがします。精密ピンセットをもっている人は使った方が楽にはがせますよ。

D塗るところの塗装を800番のペーパーで整えます。つや消しみたいになれば十分です。筆塗りの場合これをしないと、水玉のようにはじいてしまったり、マスキングといっしょにはがれてしまうからです。サーフェイサーにはこれを防止するためのプライマーが含まれているのも豆知識で覚えておきましょう。

E黒(グロスブラック)の塗料ビンを「つまようじ」でよく混ぜて塩ビ板の上に出します。よく塗料ビンの中に筆をつっこんで塗る人がいますが、これは失敗のもと。もともと2倍程度に薄めて使うよう「濃い」状態で販売されているうえ、上にクリア層、下に顔料とつや消し剤が沈殿しているので、直前に混ぜて本来の色に戻さないといけないからです。

F手始めは横に塗りました。エナメルは薄すぎても塗れませんので適度にトロッとした感じであまり筆を二度三度返さないようにします。多少ムラがあってもここはがまん。

G10分ほどして乾いたら今度は縦に塗ります。本当は縦横2回薄く塗るのがベストですが、今回は初心者という事で横縦で終了。最後に縦を持ってきたのは車の進行方向に合わせるためです。

H30分から1時間で乾きますので、マスキングをはがします。一日置くよりまだ生乾きの方がきれいにはがせます。ナイフでビスケットを切るよりも、羊かんを切る方が切り口がきれい、という表現でわかってもらえるでしょうか?

Iまあまあムラも少なくマスキングもキレイでした。でもよく見るとはみ出てギザギザのところが…

Jここで「つまようじ」の登場です。はみ出たところをはぎ取るようにして削ります。完璧に乾いているとデザインナイフの登場ですが、生乾きなので面白いように取れます。(やりすぎ注意)

Kマスキングのはがしたふちはどうしても段差があってギザギザです。あまり目立つところは生乾きのうちに綿棒でなでてやると落ち着きます。乾いたあとなら軽くペーパーにて。

Lワイパーは普段デカールを使いますが、買えない人のためひと工夫。マスキングを貼ってボールペンでイメージを書き…

M一度はがしてからカッターで切りぬいてまた貼ります。

N銀色(クロムシルバー)をぺたぺた塗って乾かし…はがしてみると!

Oタンポ印刷のようにワイパーができました。失敗したらエナメルシンナーでふき取って何回かやりなおしがききます。細目がgood!

Pホイールはガンメタル、でも塗料を買う必要はありません。先ほどの黒と銀色を混ぜると、あなただけの調色でガンメタル色のホイールに。奥まったところはシンナーを多めに、出っ張ったところはシンナーを少なめにして塗ります。

Qヘッドライトを銀色に、フォグランプを黄色に塗ります。はみでたら生乾きのときにつまようじで修正してしまいます。今回つやあり系を使わなかったのは、つや消しの方が乾燥が速くムラを少なくできるから。もう一つの理由は、つやあり塗装よりもつや消し塗装のほうが隠ぺい力が強い(下地が透けない)からです。

Rボタン電池をコインホルダーにはさんでムギ球を照らすギミックも搭載しました。最近はLED発光ダイオードの方がよく光ります。でも3Vなんでさびしい光だなー。「峠のホタル」と名前をつけましょう。(笑)

S初心者用の講座なので、クリアがけや研ぎ出ししたい気持ちを押さえて完成にします。

総工程3時間弱で出来ました。ラッカー系の塗料ならもっと早く完成しますし、筆塗りでも上級者ならエアモデラー田中式面相筆による縦横斜め多重塗りでエアブラシ並み(いや、それ以上!)の仕上がりが期待できます。千里の道も一歩から、まず350円STDをちょっとおしゃれにするところからはじめてみましょう。