特別講習 改造教室

「ジオラマ」サーキット編


今回は予告通り、仕上げたチョロQの輝く舞台、ジオラマの作成に取り組んでみましょう。by タキmotoGPさん

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(1) 仕上げたチョロQがより生き生きと輝く舞台、それがジオラマです。今回はレーシングカーが活躍するサーキットコースを舞台にして、プロ写真家のようなスピード感のある構図で作ってみましょう。

(2) 使うものは外車シリーズのケースとスタイロフォームです。市販のケースでもかまいませんが、結構高いのでリサイクルして経費を抑えます。サイズ的にも透明感もまあまあなので、手間を惜しまない人にはうってつけです。

(3) スタイロフォーム(住宅断熱材)はホームセンターにあり、安く硬質でカッターで加工しやすいので、発泡スチロールよりも気に入ってます。使うのは一枚ですが、失敗もあるので予備に一枚とっておきます。(実際二枚目で良いものができました) (^^ゞ


(4) イメージ通りにできたか、雰囲気の似たチョロQをのせて確かめます。今日は「けいおん!」の秋山澪さんにお手伝いいただきました、澪(みお)さんありがとうございます。
(#`.´#)『べ…別にお礼なんかいいよ…のっかってるだけだし…。』

(5) ケースは飾る高さを決めてクラフトのこで切ります。まっすぐ切るのにマスキングテープをガイドにします。このジオラマの高さでイメージや高級感が全く違うので、よく考えて切るとよいですね。市販のケースだったら切らなくてよいし、フォトフレームを寝かせて台座にする場合もあります。その辺はお好みで。

(6) 240番のペーパーで切り口を平らにします。あまり凹凸がひどいときは鬼目やすりなどで削ります。塗装に入るまでは掃除機を部屋に用意して掃除しながらが良いですね。

(7) 平らになったら流し込みタイプの接着剤で切り口に塗っておきます。がさがさしていた切り口がなめらかになって、加工した跡がわからなくなりますよ。でも、このままでは台座とジオラマベースの強度に不安があるので補強しましょう。

(8) 1.2mmプラバンをケース台座の内側の形に合わせて切り出し、両面テープを漢字の三の字の形に貼ります。その周囲とすき間にクラフトボンドを塗り、スタイロフォームをがっちり貼りつけてしまいます。即効性のある両面テープと時間がたつとがっちりつくボンドの効果で、これからの作業中も将来においてもまず、はがれません。

(9) タミヤ速硬化タイプのエポパテで全体を覆ってしまいます。面倒な人は溶きパテやサーフェイサーで下地を作ってもよいのですが、今回縁石の形や路面にこだわりがあったのと、経年変化に強いものにしたかったのであえて回り道します。

(10) 生乾きのときに削って整えていきます。この時は縁石三枚に一色というパターンを考えていたので細かく削っていますが、ちょいくどいですねぇー。うーん(>_<)

(11) パテの薄いところと縁石の形を変えてみました。速硬化タイプのエポパテはべたつかないので逆にしっかり着かなくていらいらします。急ぐからしかたないんだけど・・・

(12) パテがやすりに着いてとれないときは、布テープでぺろんと取りますが、生乾きのパテは貼りついて硬化してしまいます。このとき便利なのが「つまようじ」適度な硬さで面白いようにシャカシャカ取れます。やすり本体にも傷がつかないのでお勧めですよ。

(13)模型用彫刻刀で彫りこんでペーパーがけしました。この微妙な縁石の形が作りたかったんですね。路面も滑らかになっていい感じです。これを見た妻いわく「豆腐?」そう、おいしそうでしょって…違―う!

(14) でも光にかざすと結構凹凸や傷がありますね。これを消して仕上げるのは上級者クラスの技になりますので、自信のない人はエポパテを使わず、スタイロフォームに水で薄めた木工ボンドを何度も塗って目止めし、縁石は薄いプラバンを同じ形に切って並べるとよいでしょう。

(15) 大きめの傷を消すために、チョロQ本体にはまず使うことのないサーフェイサー500を吹いていきます。普段使うファインサフや1200と違って窓枠のモールドなんて跡形もなく埋まってしまいます。乾いたら400~800番程度のペーパーをかけてもう一度吹いたら乾くまで一休みにしましょう。

(16) サフが乾いたら手持ちのスプレーでマスキングして塗装します。薄めのグレーで舗装の色、マスキングしてジオラマベースの側面を濃いグレー、舗装のマスキングをはがし白線と縁石部を残しマスキングして白、白線と縁石一つ置きにマスキングして赤、縁石全部マスキングして内側のマスキングをはがし緑、緑をマスキングして芝生と砂利部分に砂色を塗ります。あー自分でも混乱する…間違ってないよね?(^^ゞ

(17) 基本塗装開始から終了まで8時間、乾燥を確認してはマスキング、塗装と繰り返した成果がマスキングをはがすと現れました。(^o^) すき間から塗料がはみ出ることもなく成功です。色の重ね方に規則はなく、自分が一番楽にできると思った順番で塗装したら良いと思いますが、順番によって同じ塗料でも色味が変わってくるので、頭で計算して色の選択をしてください。

(18) 天然芝とグラベル(飛び出した車体を減速させるための砂利)を立体的に作ります。芝は塗装されたおがくずで、色の薄いものを使います。のちの変色を計算しての選択です。グラベルは天然石を砕いた「バラスト」、鉄道模型用の細目を選択します。

(19)木工ボンドを使用する人が多い中で異端ですが、私は水性アクリル塗料のクリアを使います。芝生になる部分にたっぷりと急いで塗っていきます。下に垂れないように並々と塗った後に、若草色の芝用おがくずをぱらぱらとまいていきます。

(20)10秒くらいでしっかりとくっつくので、逆さにしてトントンと余分なおがくずを落とします。芝の量がか少ないところはまたクリア塗料をちょん、と塗ってぱらぱらまくのを繰り返して終了です。クリア塗料がしみて前より濃い緑になりました。場所によってむらがあるのも自然で好みの手法です。

(21)グラベルも同じように、クリア塗料の後ぱらぱらまいて終了です。水性アクリル塗料なので下地の色が溶けて浮き出ることもなく、木工ボンドのように透明になるまで作業が成功したかわからないこともありません。はみ出したところなどは乾く前にティッシュや綿棒で拭きます。

(22)ここからはエナメル塗料でサーキットの臨場感を出していきます。つや消し黒をドライブラシのようにぱさぱさ半乾きの状態にして、スピードをつけて叩きつけるように塗っていきます。タイヤが走行時の跡をつけるイメージですね。芝生の隣にある明るい緑はペンキで塗装されたコンクリートですから、ここにもタイヤ跡をつけます。

(23) 黒はタイヤの跡、濃い茶色は土やオイルの跡、薄いベージュは巻き上げた砂や雨の跡、サーキットは近くで見ると壮絶な戦いの跡ですから、風雨にもさらされて年季の入った路面にするには最低この三色は重ねたいですね。今回はしてませんが、こげ茶色をグラベルに墨入れしたり、芝生に黄色をドライブラシする時もあります。

(24)エナメル塗料が落ち着いたらつや消しのUVカットのクリアで固定します。これをしておかないと手で触ったエナメル塗料がはがれたり、せっかくつけた芝生やグラベルが取れてしまったりするからです。天然石の酸化による変色や芝生の退色も防げます。

(25)ジオラマベースを台に固定します。台を横からすっぱり切ったのはベースの高さを調整できるようにするためです。高さを変えて検討するためにマスキングテープで仮止めして、一番自分の好みに合うところを探していきます。

(26)チョロQをのせると印象がまた違ってくるものです。低くすると高級感が無くなり、高くし過ぎるとケースの中で窮屈に見えてしまいます。同じ白いチョロQということで、「けいおん!」の琴吹 紬(つむぎ)さんにお手伝いいただきました、ムギさんありがとうございます。
(*^。^*)『どういたしまして。こんなことで良ければ、いつでもおっしゃってください♪』

(27)高さが決まったらマスキングテープで目印をつけ、2mmプラ角材を縦横の長さで切り出します。この時、両端を約45度にカットしておき縦横の角材が干渉しあうのを防ぎ、強度も持たせるようにします。写真や絵の額縁の作り方と同じですね。

(28)接着した後でも多少位置決めに時間的余裕を持たせるため、タミヤセメントを3cm間隔で点付けして4本すばやく接着します。すぐにジオラマベースものせてみてすき間やゆがみが出ていないかを確認し、よければマスキングテープをはがします。

(29) テープをはがしたら、接着したすき間にもう一度流し込みタイプのタミヤセメントをつけます。2種類の接着剤を使うことですき間を埋め、台とプラ棒は溶けて固着するのでがっちり一体化します。ただし、時間をおかないと溶剤で台座全体が変形しやすいので、平らなところに置いて接着したところが落ち着くまで数分さわらないようにしましょう。

(30)ジオラマベースを台座に固定する前に、平らな所へ両面テープを貼っておきます。これは接着時にゆがんだ状態で固まって、いざ飾った時に近くを歩いたらカタカタと細かく揺れていた…なんて失敗をしないためのアイディアです。ただし、手で触って粘着力を落としておかないと、両面テープからはがすときに本体を壊しかねないので注意してください。

(31)接着剤はアロンアルファ耐衝撃EXTRAを使います。普通のものより乾燥が遅く、乾いたときに透明感があるのも気に入っています。四隅の角につけて着いたなと思ったら辺の中点、またその間にと少しずつつけていきます。万が一失敗して取り外すことも考えて全体にはつけません。耐衝撃タイプなのでこれでも強度は十分でしょう。

(32) カーモデルのジオラマは、車の下にねじ止めするところを作っておいて固定したり、タイヤを動かない作りにして固定せず置くだけ、という場合がほとんどですが、チョロQは走らせたいし、ねじ止めしたいところにモーターがあるので困ります。そこで考えたのが棒状のもので前後左右動かないよう、しかもチョロQを傷めず棒から抜けにくくする綿棒による固定です。

(33)ジオラマを見る人の方向から、できるだけ死角になりタイヤとシャーシで綿棒が動かないところを探します。このチョロQでは「ベビー綿棒」がぴったりのサイズでした。その位置に背中合わせにしたマスキングテープをはり、目印をつけてチョロQをそっと置きます。目印のところにピンバイスで穴をあけ、端を切った綿棒を入れてチョロQと合わせます。綿棒の高さが決まったら、下に出ているほうの棒を瞬間接着剤で固定します。

(34)綿棒が穴の中でがぐらつくとジオラマベースとの間に塗装のはがれを生じるのでは…と心配性の私は上のほうも瞬間接着剤で固定しました。綿棒の軸は白なので、ジオラマの下からのぞくと目立ってしまいます。そこでペイントマーカーで黒く塗り、路面となじませるようにウェザリングタイプの「すす」をつけたしています。さっき切って捨てる寸前だった綿棒の端が役に立ちました。(ラッキー♪)

(35) 最近は「黒い綿棒」も売っているので、サイズが合えば便利ですよね。ジオラマの裏は誰もそこまで見ないのでどうでもよいのですが、たくさん作っていると、いつ作ったんだっけ?ジオラマの題名はなんだっけ?と、わからなくなる時があります。完成時の日付や題名などこっそり入れておくと当時の記憶がよみがえるし、記念にもなりますよ。

(36)ジオラマ作製開始から3日目で完成です。これから作る人の参考になるように、アスファルト路面、白線、縁石、コンクリート面(緑)、芝生、グラベル(砂利)と、最新サーキットの要素をすべて入れてみました。スクラッチしたチョロQも、やっと居場所ができて気持ちよさそうですね。

(37)アップにしても耐えられる立体感とスピード感が出てくれました。いろんな模型のジオラマや作例を見ていると、塗り分けの段階で満足してしまって、現実空間ではありえないやたらきれいなジオラマを見かけることがあります。戦車模型や飛行機模型のような世界だと、それはまだ基本塗装の段階です。車以外の様々な模型ジオラマの手法を学習して、生活感やリアリティを表現できるようにしたいと常々思っています。

(38) 改造教室「ジオラマ」サーキット編、いかがでしたか?
チョロQは、必ずジオラマにしなければ見栄えがしないというのではなく、チョロQ単体のほうが生き生きしている時もありますし、製作者の表現したいことが単体だけでは伝わらないときにジオラマを作ればよい、と私は思います。みなさんも、「お気に入りのチョロQにふさわしい舞台を用意してあげたい!」と思ったら、この教室や他の人が作ったジオラマを参考にして、ぜひ作ってみてくださいね♪タキmotoGP


 

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