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  • 杖道とは
  • 日経杖道 杖道古歌 杖演武

    杖道は128センチの杖(白樫の丸棒)を操って剣と戦う武道です。
    杖本来の特質上、以下のような大きな特徴があります。

    • 杖は、上記の古歌(上段)にあるように、円い直棒という単純な形状から ‘突き’、‘払い’、‘打ち’という動作があらゆる方向に自在に行えます。 また128pという長さは大人が両腕を広げるとその両端を両手の内に収めることができ、 その体勢からは上記いずれの動作も瞬時に繰り出すことのできるきわめて強力な武器です。
    • また杖は急所を攻めれば一撃必殺の武器となりますが、他方鋭利な刃や穂先を持たないため、 これも上記の古歌(下段)にうたわれているように、致命傷や重傷を負わせることなく相手を制することのできるものであり、 これを操る杖道は 人を慈しみ活かす武道ということができます。

  • 杖道の歴史    (参考文献:清水隆次師範監修「杖道教範」)
  • 杖道ポスター
    • 神道夢想流杖道の創始

      神道夢想流杖道は、今から約400年前、 夢想権之助勝吉によって創始されました。
      夢想権之助は天真正伝香取神道流、鹿島直心影流など剣術を学び、達人として勇名を馳せましたが、 慶長10年(1605年)頃、播磨国明石において宮本武蔵と試合をし、二天一流の極意、十字留に敗れてしまいます。 以来、権之助は諸国を遍歴して武者修行を行い、数年後、筑前国(福岡県筑紫郡)の霊峰宝満山に登り、 竈門神社に三七日の祈願を行いました。 すると満願の夜、夢の中に童子が現れ 「丸木をもって水月を知れ」との神託を授かったといいます。 これにより権之助は太刀よりも1尺ほど長い4尺2寸1分(約128p)の樫の丸木を武器とし、 槍・薙刀・太刀の術を総合した杖術を編み出し、遂に武蔵の十字留を破ったと伝えられています。

    • 江戸時代_筑前福岡藩(黒田家)での継承

      その後、権之助は福岡藩黒田家に召し抱えられて藩士の指導にあたり、藩内での普及に努めました。 以来この杖術は藩外不出の御留武術として福岡藩内で継承されていきます。 幕末、平野次郎国臣、平野三郎能得など福岡藩出身の勤皇志士たちの多くがこの杖術の流れをひくものといわれています。

    • 明治から戦前_東京・各地への展開

      明治維新での廃藩置県により杖術の藩外不出も解禁となり、初めて東京へ伝えられました。 また福岡においては白石範次郎重明第24代師範から第25代清水隆次師範、乙藤市蔵師範などに継承されていきます。 昭和の初め、清水隆次師範が上京し、講道館、警察、全国の地域団体等に対して幅広く指導・普及を進めました。

    • 戦後_全日本剣道連盟制定杖道へ

      戦後、昭和30年に日本杖道連盟が結成され、武道大会や講習会などを通じて振興に努める中で、 昭和31年更なる普及・発展を目指して全日本剣道連盟に杖道として加盟しました。(詳細はこちらへ) ただ当時は杖道として統一された形はなく、各流派の形が並立していました。その後、清水隆次、乙藤市蔵両師範を中心とする 杖道研究委員会にて形統一の研究が進められ、昭和43年 全日本剣道連盟制定杖道として 基本12本、形12本が選定されて、現在に至っています。

    夢想権之助神社

    夢想権之助神社_宝満山竈門神社境内

    夢想権之助神社流祖祭

    夢想権之助神社流祖祭_竈門神社拝殿前にて

    乙藤市蔵師範

    乙藤市蔵師範
    (杖道教範より)

    清水隆次師範

    清水隆次師範
    (同左)




  • 現在の杖道
    • 全日本剣道連盟制定杖道

      現在の杖道は上記のように昭和43年に制定された全日本剣道連盟制定杖道です。 その内容は大きく、杖の操法の基礎となる 「基本12本」と多くの組形の中から選定された 「形12本」からなっており、日頃は専らこれらを中心に稽古を行っています。
      以下参考に、基本12本、形12本の名称を列挙します。

      • 基本12本:本手打(ほんてうち)、逆手打(ぎゃくてうち)、引落打(ひきおとしち)、返し突(かえしづき)、
                  逆手突(ぎゃくてづき)、巻落(まきおとし)、繰付(くりつけ)、繰放(くりはなし)、
                  体当(たいあたり)、突外打(つきはずしうち)、胴払打(どうばらいうち)、体外打(たいはずしうち)
      • 形12本 :着杖(つきづえ)、水月(すいげつ)、引提(ひっさげ)、斜面(しゃめん)、左貫(さかん)、物見(ものみ)、
                  霞(かすみ)、太刀落(たちおとし)、雷打(らいうち)、正眼(せいがん)、乱留(みだれどめ)、乱合(らんあい)

    • 古流

      夢想権之助による創始以来伝承されてきた伝統的な神道夢想流杖道は、現在「古流」と呼ばれ、 多くの人たちが全日本剣道連盟制定杖道と併せて稽古しています。
      古流にはそれぞれ幾つかの形からなる以下のような種目があり、その順を踏んで修得されます。

        ・表業(12本)、中段(12本)、乱合(2本)、影(12本)、五月雨(6本)、五本の乱(5本)、奥伝〔仕合口〕(12本)、五夢想の杖〔極意秘伝〕(5本)

    • 併伝武術

      神道夢想流杖道には、歴代の師範が種々の経緯で取り入れ、杖術と併せて教え伝えてきた併伝武術があり、 現在も杖道を学ぶ多くの人たちがこれらも併せて稽古しています。

      • 神道流剣術
        神道夢想流杖術を創始した夢想権之助が、それ以前に奥義を究めていた天真正伝香取神道流剣術等の技の真髄を、 大太刀8本(八通),小太刀4本(四通)の形にまとめ、杖術の奥伝の後に位置づけて伝承したものです。
      • 一角流十手術
        福岡藩において神道夢想流杖術第3代師範松崎金右衛門によって創始された捕縛術の一部である十手術が、 表・影それぞれ12本の形として現在まで併伝されているものです。
      • 一心流鎖鎌術
        600年ほど前、剣術の源流の一つと言われる念流を起こした念阿弥慈恩を祖とする鎖鎌術が、 明治期、福岡の神道夢想流杖術第24代師範白石範次郎によって併伝武術として取り込まれたものです。 
      • 内田流短杖術
        福岡出身で明治期に武道家として活動した内田良五郎が晩年創始したもの。 当時、西洋化の中で広く一般に用いられるようになったステッキを武器として用いることからステッキ術とも呼ばれます。 内田良五郎は神道夢想流杖術にも通じ、白石範次郎とも親交が深かったため現在12本の形として併伝されています。

        神道流剣術(大太刀)

        神道流剣術(大太刀)

        神道流剣術(小太刀)

        神道流剣術(小太刀)

        内田流短杖術

        内田流短杖術

        内田流短杖術

        同左


  • 杖道から得られること
  • 杖道を稽古することで杖を操る技術が身に付くことはいうまでもありませんが、 得られるものはそればかりではありません。以下のように、人が生きていく上で大切なことが自然に身に付いていきます。

    • 良い姿勢

      杖道では激しい動きの中でも常に正しい姿勢が要求されます。 その稽古を繰り返すことで、強く柔軟な体幹と余分な力の抜けたしなやかな四肢が養われ、 静止している時は勿論、どのような動きをしている時でも常に背筋の伸びた良い姿勢が身に付きます。

    • 強い心

      杖道は杖を持って太刀と戦う形武道です。 相手と真摯に向き合い、力を尽くして戦う稽古を積むことで、どのような相手にも堂々と対峙できる強い心が養え、 また長い年月、稽古の中で営々と地道な努力を続けることで、どのような状況にも挫けることのない強い心が培われます。

    • 健やかな身体

      杖道の形は理にかなった無駄のない動きで構成されています。 だれでもその人の年齢、体力等に応じて無理のない動きの中で稽古することが可能であり、 鍛錬としても健康法としても幅広く有効です。

    • 対人技術

      杖道は武道として人と相対する術(すべ)を研鑽しています。 相手との距離とタイミング(間合い)を正確に見切り、相手の攻撃をぎりぎりまで見定めて瞬時にこれを捌いて制し(後の先)、 その後も反撃や他の敵に備えて隙のない身構え、気構えを維持する(残心)といった術は、 現代においても単なる護身術としてのみならず、社会生活の中で人と相対する時に普遍的に役立つ技といえます。

    • 礼節

      武道は「礼に始まり、礼に終わる」と言われます。 形としての作法を覚えることから始まり、やがて真剣に相手と戦う稽古を繰り返す中で自ずと相手を認め、敬う気持ちが生まれ、 それは自然に折り目正しい挙措と相手を思いやる心遣い、すなわち礼節ある所作に繋がっていきます。

    このように素晴らしい杖道というものを、あなたも一緒にやってみませんか。       矢印button 入会案内はこちら