米野光太郎先生より頂戴した額
昭和52年(1977年)に企業内クラブとして発足した 日本経済新聞社杖道部は平成27年(2015年)末、38年間の歴史に幕を閉じ、 新たに地域密着型の稽古団体である 東都日経杖道会として平成28年(2016年)1月1日に新たなスタートをきりました。 平成29年(2017年)には日経杖道部創立40周年を迎えました。
日経道場のあった旧鎌倉橋別館
日経杖道部創立20周年記念カード
(平成9年5月)
日経杖道部演武会
(平成12年12月)
旧日経道場(平成24年8月)
‘杖道の歴史’で記述のように、杖道は昭和31年(1956年)に全日本剣道連盟に加盟し、その後昭和43年(1968年)には 清水隆次先生(杖道範士九段)を中心とする杖道研究委員会により全剣連杖道(基本12本、形12本)が制定されて、本格的な普及期に入りました。 東京では昭和47年(1972年)に日本武道館杖道教室が発足したのを皮切りに、日本航空杖道会(昭和49年)、紘武館道場(昭和50年)、 蔵脩館杖道会(昭和51年)などが相次いで設立され、戦後の杖道復興の流れが作られていきました。 そのような中で昭和50年(1975年)、女性武道家として著名だった三宅綱子女史の杖道に関する随筆が日本経済新聞7月1日の朝刊文化欄に掲載されました。 「いざ見参 女棒術使い」と題するこの随筆をきっかけに、当時社会部の記者だった今泉潤之介氏の呼び掛けで、 昭和52年(1977年)、社会部や運動部の記者を中心に 日本経済新聞社杖道部が創立されました。 当時社会部長だった阿部恂氏に初代会長をお願いし、日本武道館杖道教室に所属していた堀井侃先生(現東京都剣道連盟杖道部会理事長)を 指導者としてお迎えすることになりましたが、この時点で最大の課題は稽古場所の確保でした。幸い日経本社(当時、千代田区大手町)の筋向いにあった 日経鎌倉橋別館の地下1階に、元は月刊誌を保管するための書庫であった約80畳の体育室があり、そこが道場として使用できることになりました。 コンクリートの床にリノリュームを貼っただけのお粗末な道場でしたが、ここで新生日経杖道部の稽古が始まりました。 その翌年、昭和53年(1978年)には 東京都剣道連盟に 杖道部会が創設され、清水隆次先生が初代会長に就任されました。 しかし清水先生が同年6月に急逝されたため、棚谷昌美先生(剣道範士八段、居合道範士九段、杖道範士)が第二代会長に、 日経杖道部会長の阿部恂氏が副会長、米野光太郎先生(杖道範士九段)が理事長に就任されて、都剣連としての普及・運営の体制も整っていきました。
日本杖道会主催の武道大会_真壁
(平成12年)
米野会_日経道場
(平成7年1月15日)
宇南杖道会との合同合宿_栃木 湯津上
米野先生と共に(平成12年4月1日)
長野市杖道会との合同合宿_長野市
(平成22年11月20日)
日経杖道部30周年演武会
(平成19年12月19日)
日経杖道部発足後、部員は次第に業務・総務の部局へも広がり、また指導者は堀井侃先生から大里耕平先生(現日本杖道会会長、杖道範士八段)、 寺門重光先生(現光杖会代表、杖道教士七段)へと引き継がれて、昭和55年(1980年)からは古川瞬也先生(杖道範士八段)に首席師範をお願いしています。 また発足当初の合宿には故神之田常盛先生(杖道範士八段)も親しくお見えになり、神之田先生が創始された日本杖道会主催の鹿島合宿や真壁の武道大会に 後々日経杖道部員が多数参加するきっかけにもなりました。道場はその後、阿部会長が日経の取締役総務局長に就任されたのを機に大改修が行われました。 リノリュームの床はスプリングのきいた板張りとなり、男女別の更衣室や備品置き場、トイレやシャワールームも備えられた立派な道場に 生まれ変わりました。香取、鹿島の祭神を祭った神額も出来上がり、また当時東剣連杖道部会第三代会長だった米野光太郎先生から 「定心応変」と 書かれた額を頂戴し、道場の体裁も整っていきました。それから暫くして米野会(日本武道館杖道教室のOBを中心とした古流の勉強会)事務局長の 上田花代子さん(現埼玉杖神会代表、杖道教士八段)の依頼で、月1回日経道場で米野会を開くことになり、日経杖道部員の一部も参加するようになりました。 ある日米野先生の呼び出しで日本武道館に出向くと、 「切磋琢磨」と書かれた額を示され、「これを日経の道場に」と寄贈していただきました。 米野先生とのご縁はこれだけに止まらず、栃木の宇南杖道会との合同合宿では常にご指導を仰ぎ、先生も病に倒れられるまで合宿旅行を 楽しまれていました。また神之田先生の名代として長野市杖道会の指導に出向かれていた古川先生のご縁から、長野市杖道会と日経杖道部の 年1回の合同合宿も今に続いています。
東都日経杖道会稽古風景
(平成28年12月22日)
上記のように日経杖道部の活動が充実していく一方、平成に入ると部員は多忙な編集記者が減って内勤務めの印刷局や事業局の社員、子会社の社員へと移行し、 徐々に出稽古に来る社外者の方が増えていきました。そんな折、道場のある日経鎌倉橋別館の老朽化と耐震問題が浮上し、平成24年(2012年)10月をもって道場は廃止となりました。 専属の道場がなくなり、やむを得ず公共の体育施設を借りて活動を継続することとなりました。約3年の間、稽古場所を求めて綱渡りの活動を続けましたが、 企業内クラブの場所借りは思いの外難しいことが分かり、部の継続か廃部か大きな決断を迫られることとなりました。 平成27年(2015年)秋、幹部一同で合議の結果、日経杖道部を実質的に継続するためには、広く門戸を開放した地域密着型の団体に衣替えして新たに出発することが 最善の道ということで意見が一致しました。こうして38年間続いた日経杖道部は廃部とし、平成28年(2016年)1月1日より「東都日経杖道会」と名称を変更して 新たなスタートをきりました。現在は月曜日に墨田区錦糸町の公共体育施設、木曜日は千代田区水道橋の公共施設を借用して更に充実した稽古に励んでいます。
日経杖道部鏡開き_日経道場
(時期不詳)
日経杖道部暑気払い
(平成5年8月4日)
日経・宇南合同合宿_栃木 湯津上
(平成12年4月1日)
古川先生免許皆伝祝賀会
(平成12年4月12日)
古川先生叙勲受章(瑞宝双光章)祝賀会
(平成23年7月29日)
全日本剣道演武大会_京都武徳殿
(平成17年5月2日)
日経・宇南杖道会合同合宿_日光
古川先生誕生祝い
(平成24年6月9日)