月刊カノープス通信
2005年11月号

 目次 

・今月の勘違い
・近況報告『夫の謎の発言』
・読書録
(『ドーム郡物語2』『彩雲国物語6』『空の鐘の響く惑星で7』『ちーちゃんは悠久の向こう』)




 今月の勘違い

 またまた我が家のとんちんかん会話集です。
☆テレビ「カフェのようなオシャレな家を建てたくて……」
 夫「えっ、亀のようなオシャレな家?」

☆私「あっ、ここにもチーズ落ちてる」
 夫「えっ、横溝チーズ?」

☆夫「大漁豊作だね!」
 私「えっ、何が大阪?」

☆私「ねえ、ラジオ体操の歌ってどんな歌だったっけ?」
 夫「えっ、ラジオ埼玉の歌? 知らない」

☆テレビ「最強の男は誰だ!」
 私「えっ、最強のオタク?」

☆夫「間違えて先にお湯入れちゃうところだった」
 私「えっ、関根を入れちゃう?」

☆テレビ「なぜそんなことになったのか。その根本原因は……」
 夫「えっ、ぽんぽん芸人?」




 近況報告『夫の謎の発言』 

 ある日の夕食の後、子供たちと一緒にソファーでテレビを見ていた夫。それまで普通に子供たちと話をしていたのが急に静かになったので、もしかして寝ちゃったのかな〜と思ったとたん、突然、大きな声で言いました。
「お前ら触ると肉割れが出来る!」

 ……は? 何?? 肉割れ……???(・_・;)
 いや、肉割れというのは、急に太った時などに肌に出来るひび割れの線(妊娠線と同じ原理)で、確かに夫にはその肉割れがありますが、『触ると出来る』って、誰が? 誰に? 『お前ら』って、子供たち? 猫?
 私と子供たち、ぽか〜ん……。

 あまりの意味不明さに、もしかして寝言かと思いつつ、
「えっ、何?」と聞き返したら、再び、はっきりきっぱりと、
「だから、肉割れが出来る!」と……。
 私たち、ふたたび、ぽか〜ん……。

「……なんで肉割れが出来るの?」と、恐る恐る聞いてみると、夫が突然、はっと我に帰ったように、
「えっ? 何? 俺、何か言った?」
 ……やっぱり寝言だったらしいです。今の今まで普通に子供たちと会話してたのに……(^_^;)

 ちなみに、どんな夢を見てたのか聞いてみたのですが、さっぱり覚えていないそうです。でも、まあ、2人がけのソファで子供二人と猫5匹に埋もれて寝ていては、確かに、『触るな』と怒鳴りたくなりような窮屈な夢も見るでしょう……。

 そういえば、私も昔、似たような謎の寝言を発したことがあります。
 子供が小さかった頃、ベッドで子供を寝かしつけていて自分が先に一瞬うとうとしてしまい、ふと気がつくと、隣に寝ていたはずの子供がベッドの足元で飛び跳ねて遊んでいたので、子供を叱ろうとして口から出た言葉が、なぜか
「健太郎! ラッパを置け!」

 子供は何を言われたか分からなくて、その場で動きを止めて、ぽか〜ん……。
 自分が何を言っているのか分かっていない私は、何で注意されてるのに言うことを聞かないのかと腹を立てて、もう一度怒鳴りました。
「健太郎ッ!! ラッパを置けッ!!」
 ……思いっきり怒鳴ってから、自分の大声ではっと我に帰って、自分もぽか〜ん……。
 子供に、ふざけてないでちゃんと布団に入って寝ろというようなことを言っていたつもりだったのに、なんで私はそんな変なことを言っていたのでしょう……。一体私は、あの時、どんな夢を見ていたのでしょう……。





 読書録


『ドーム郡物語 虹への旅』 芝田勝茂 小峰書店

 面白かったです。男の子が主人公なのもあって、一巻目よりは恥ずかしさが少なかったし(笑)。
 こういうものを読むと、ファンタジーという形だからこそ真っ直ぐにメッセージが伝えられる場合もあるよなあと、改めて思います。
 私が一番面白かったのは、『山の壁』への旅の部分。次々と旅の仲間が加わったり、マンモス(?)に追いかけられたり、猿人に歓待されたり囚われたり、亡霊に遭遇したり……と、類型的ながらも胸躍る冒険の連続にわくわくしながら楽しく読み進みました。
 ただ、氷河だか雪渓だかを徒歩で旅するシーンでは、たまたますごくシビアな雪山行が描かれた『オオカミ族の少年』を読んだ直後だったので、ちょっと甘く、リアルさが足りなく感じられて、(この人たちはいったいどういう装備で当たり前のように氷の道を歩いているんだ?)と思ってしまいましたが、それは、たまたま続けて読んだからそう感じてしまっただけで、作風の違いというものでしょう。おとぎ話と実録登山記の違いみたいなもので、比べるのがお門違いというか……。
 ところで、この話、ヒロイン視点で書いたら、女の子向け異世界召喚モノの王道パターンかも……。


『彩雲国物語・朱に交われば紅』 雪乃紗衣 角川ビーンズ文庫

 番外編短編集です。いろいろとサービス満点で、てんこもりに楽しかったです。
 ちょっと無理があるんじゃないかとか、不自然に思うところも、ところどころあるんですが、こういうものにそれを言うのは野暮というものでしょう。細かいことは気にせず楽しむべし!(^^)


『空の鐘の響く惑星で 7』 渡瀬草一郎 電撃文庫

 やっぱり面白いです。でも、やっぱり、どっぷり感情移入はあまり出来ない……。でも、感情移入やキャラ萌え抜きでもこれだけ面白い作品というのは、やっぱりすごい作品だと思います。
 今回は、今まであまり詳しく描かれなかったビジターたちの一人一人の事情や考え方の違いがクローズアップされて興味深かったです。影が薄かったバニッシュとカトルにもちょっとスポット当たったし、あいかわらずパンプキンが楽しい。カボチャ最高。あと、私はムスカ教授が最初からなんとなく好きでしたが、ますます注目。
 それに比べると、私だけのの受け取り方かもしれないけど、女性陣はみんな、なんとなく通り一遍で、あまり血が通ってる感じがしない気が……。この方、女性を描くのが苦手なのでしょうか。まあ、男性の書く女性って、だいたい女性からみたらそんなものなのかも。逆に、女性の書く男性は、男性から見たらそういう風なのかも……。それに、この作品、キャラ中心の話じゃないから、女性に限らず全体にキャラ全般がわりとさらっと描かれてるかもしれません。


『ちーちゃんは悠久の向こう』 日日日 文芸社

 う〜ん、何だかよく分からないけど面白かったです。ペンネームのセンスとか、なんだかよく分からないままになんとなく引き込まれる感じとか、ちょっと乙一さんみたいだなと思いましたが、この方は作品ごとに作風がぜんぜん違うそうなので、他の作品はきっと違うんでしょうね。印象的なタイトルとペンネームも勝因か?
 でも、えーっと、一番インパクトがあった箇所は、『ナントカ将軍鮮烈屍薔薇姫』(だったかな?)なんですが……(^_^;) そのキテレツなネーミングはいったい……? あのう、それってギャグですか? あそこは笑うところ??
 ところで、『もんちゃん』は、どうして『もんちゃん』なんでしょう? 確か本名が出てきてたと思うけど、別に『もん』が付く名前じゃなかったような……??? 何だかいろいろと、とっても不思議な気持ちです……。

☆読みかけメモ:『闇の守り手』

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