長編連載ファンタジー
イルファーラン物語・後書き
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『イルファーラン物語』をお読みいただき、ありがとうございました。
『イルファーラン物語』は、自分で言うのもなんですが、決して完成度の高い作品ではありません。自分にとっては非常に愛着のある作品であり、また、それなりの美点もあると思っていますが、その一方で、客観的に見て、欠点も非常に多い作品だとも思います。
けれど、ネットには大勢の人が居て、その好みも、多種多様。
ならば、これだけ広いネットの中に何人かは、たまたま私と好みの傾向がすごく似ていて、この作品の短所はあまり気にならず長所は気に入ってくれる人が、必ずいるはず――。それが、読み手と作品との相性というものであるはず――。そう信じ、まだ見ぬその人との出会いを夢見て作品を公開した、私の夢は叶いました。
『イルファーラン物語』の、数多い欠点をものともせずに美点を愛でてくださる方は、本当に、ちゃんといたのです。
私は、ものすごく幸せ者です。
もとはといえば、まだ作品をネットで発表することなどまるっきり思いもよらなかった頃、書いたものをどこかに発表して誰かに読んでもらうあてなど何一つ無いままに、ただひたすら自分が書くことを楽しむためだけに書きたい放題書き込みまくった――そんな我侭勝手、好き放題な作品だからこそ、それを読んでくださった方々は、ただ読んでくれただけでも、みんな、私にとって、神様仏様のようにありがたい方々です。
亀の歩みの連載に長年付き合ってくれた初期からの常連様も、大量の既連載分をめげずに読み進めて連載に追いついてくださった途中からの読者様も、完結してから一気読みして下さった方も、みんな私の神様です。
それだけでもありがたいのに、その上さらに、感想を贈ってくださったり一言フォームをぽちっとしてくださった方、キリ番企画に参加してくださった方やイラストを贈ってくださった方、アンケートに答えてくれたりランキングに投票してくださった皆様、レビューや他薦紹介をしてくださった方、手間を厭わず誤字脱字やうっかりミスを指摘してくださった親切な方々……。ネットは神様仏様天使様でいっぱいです!
この作品をのんびりと連載しながら、サイトに遊びに来てくれる方々と楽しく語り合ったり、企画に付き合っていただいたりパロディ番外編を書いたりと、自分の作品の世界にどっぷり入り浸り続け、自作をネタにとことん遊び倒した四年間は、まさに至福の日々でした。
願わくば、私が一人で楽しんだだけじゃなく、訪れて下さった皆様にも楽しい思いを分け合ってもらえていますように……。
今後の予定ですが、近日中にDL版を再編してUPします。現在、章ごとに分かれているHTML版は、2〜3分割くらいに再編予定。テキスト版は大容量の全編一括版も作る予定です。新DL版をアップしたら、センデンゴン板さんなどでお知らせします。細かく分割してあるものを利用したい方は、今のうちに、お早めにどうぞ。
『イルファーラン物語』はこれで完全に完結です。続編等の予定は有りません。
もしかすると、そのうちには、ほんのちょっとした後日譚やお遊び的なパロディ番外編くらいは書くこともあるかもしれませんが、あくまでも『もしかすると』の話ですし、もし書くとしても、たぶんずっと先のことですので、頻繁に更新のチェックに来てもらうのは申し訳ないです。もし書いたら、その時は、検索サイトさんなどでお知らせしますね。何ヶ月先、何年先のことになるかわかりませんが……。
このサイトは、『イルファーラン物語』を公開するために立ち上げたものです。だからといって、連載が終わったから閉鎖ということはなく、書きたいものや、やりたいことは、まだまだたくさんあるのですが、これまでのように、まとまった長編をマイペースながらもある程度定期的に更新しては毎回のように検索サイトなどで宣伝するという一線の活動からは引退し、今後は楽隠居気分で、のんびりひっそりとやっていくつもりです。
というわけで、このサイトは今後、ほぼ完結作品置き場に近い半休眠サイトになる予定ですが、私は当分ここにいますので(『ここ』といっても告知有りの引越しはするかもしれませんが、ネット上には居るつもり)、何ヵ月かに一度、気が向いた時に、あるいは半年後・一年後にでも、ふと思い出した時などに、ふらりと訪ねて来てくださったりすると嬉しいです。
2005.12.22 読んでくれた皆様へ、心からの感謝を込めて。
冬木洋子拝
(追記:その後、後日譚シリーズを公開しました。本編とはジャンルもカラーも違い、ほぼ別世界ですが、里菜たち二人のその後を覗いてみたい方はどうぞv →こちらです)
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この作品の著作権は著者冬木洋子(メールはこちらから)に帰属しています。
掲載サイト:カノープス通信
http://www17.plala.or.jp/canopustusin/index.htm