■カトマンズで食べたもの

ダルバート
ネパールと言えばダルバートである。国民食と言ってもよい。おそらくカトマンズのどの食堂でも必ず置いてあるメニューだ。ダルは「豆スープ」、バートは「米」を意味する。これにタルカリ(おかず)、アチャール(漬物)がついて1枚のプレートに盛られて出される。ダルに使う豆の種類、おかずの品数はお店によって異なるため、いろいろなお店でダルバートを試してみるのがよいだろう。しかしながらやはり、現地の人たちで賑わっている店を選ぶのがベストかな。そっちのほうが安くて、かつ美味い。

モモ
ネパールのもう一つの定番料理として、モモがある。モモはネワール風とチベット風があり、ネワール風はシューマイ型、チベット風は日本人にもなじみ深いギョウザ型である。
タネに水牛の肉を使っていてスパイシーなため、中華料理のギョウザとはかなり味が異なる。蒸したモモと揚げたモモの両方を試してみたが、どちらも美味しかった。
チベットの麺料理
ネパールではチベット料理も堪能できる。左はチベット料理の定番料理であるトゥクパと呼ばれる麺料理。右はチョウメン。焼きそばのこと。
朝食
タメル地区の朝のレストランでは、外国人向けにモーニングセットを出すところが多い。
ビール
最近は、異国に出かけるとその国のビールを飲むのが習慣になってきた。今回はネパールアイス、エベレスト、ゴルカの3つのビールを試してみた。個人的に好きなのはエベレストビール。ゴルカビールはなんだかリキュール性のビールっぽい味がしたかな。

左からネパールアイス、エベレスト、ゴルカ
酒肴
ビールのつまみに頼んだ一品料理。スパイシーなポテトと、水牛の肉を使ったウインナーソーセージ。どちらも結構な辛さで、汗をダラダラとかいた。
■デモの散発

共和国に変わって以降も、街中ではデモが頻繁に行われているらしい。私もカトマンズ滞在中は、よく集会の場面に出くわした。またタクシーでホテルに帰る途中、ホテル前の道路でデモ行進をしていたため、「ここから先へは車では進めない」と言われ、タクシーを無理やり降ろされたこともあった。

赤い旗を持っているところを見ると、どうやら共産主義派だと思われる。ネパールで共産主義だから、マオイスト(毛派)支持者あたりだろうか。


前方に警官隊、さらにその前にデモ隊がいた
実は私がネパール滞在中、首相が辞任し、連立政権が崩壊するという事態が起きた(2009年5月4日)。このとき、毛派も連立与党だった。毛派には過激な支持者がいることで有名だから、もしかしたら、これがきっかけで滞在中にまた内乱が発生し、自分は帰れなくなっちゃうんじゃないかと危惧もした。まあ、結果的には特に大きな混乱はなく、空港が閉鎖されるようなことはなかったのだけれど…。

なんにせよ民主化されたとは言え、まだまだ今のネパールは政情不安と言っても仕方ないかもしれない。

■日本人がたまる場所

ある旅行ライターがこんなことを書いていた。国籍によって群れを作り、専用の安宿を作りたがるのは、日本人とイスラエル人であると。だから外国の有名な安宿街では、必ずと言っていいほど、日本人専用のゲストハウスがあるのだという。

タメルで日本人向けらしきホテルを見つけることはできなかったが、日本食レストランはたくさん見つけることができた。いったいどんな感じなのか、試しに入ってみることにした。そしたら店内は予想通り、日本人だらけだった。

私が座ったテーブルの隣には男女2人が座っていて、旅の話をしていた。このレストランでたまたま出会った2人のようだ。自分がこれまで訪れたネパールの街、体験したことを延々と話し合っていた。そしてお互いが「ネパールっていいところだよねぇ」と同調し合う。そのあと改めて自己紹介を始め、仕事は何をしているかなど、お互いの普段の生活の話になっていく…。なんだか、だんだんこの場に居づらい感じがしてしまったので、私は缶ビールと軽食だけを口にして、すぐにそのレストランを出てしまった。


うーん、なんかこういう馴れ合いって自分は苦手だな。人見知りの性格が根本的な原因なんだろうけど…。旅先では日本人と喋らずに済むような環境に身を置くことに限るかもしれない。

←ちなみにこれは、たまたま滞在場所の近くで見つけたカフェ。ビルの2階という面倒な場所にあるおかげで、逆に誰もいなくて居心地がよかった。やっぱり自分にはこういう環境が向いている。

■新型インフルエンザ流行

前述したように、私がカトマンズに渡航したのは、新型インフルエンザ(当時は家畜の豚から流行したため、豚インフルエンザと呼ばれていた)が流行した時期である。日本でもみんなが一斉にマスクを着用し、戦々恐々としていた頃だ。

カトマンズに滞在中、会社の上司から携帯電話にショートメールが飛んできた。新型インフルエンザの影響で、海外渡航した者については、帰国後3日間は会社に出社することが禁じられ、自宅待機させられるとのお達しだった。まさにガーン!!だった。…まさか渡航先であんなガックリしたことはなかったなぁ。

「カトマンズ ワンス モア」 完
【2009年5月記録】


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