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■久しぶりに東南アジアへ 2005年10月、ミャンマー(ビルマ)に行った。ここ最近は中東や東アジアの旅行先が多かったので、久しぶりに東南アジアに行きたいなぁと思っていたのだ。東南アジア圏にはまだ行ったことのない国が多数あるのだが、以前チュニジア旅行の際にツアーで一緒になったTさんご夫婦から、ミャンマー旅行の話を聞いているうち、なんだか行ってみたくなってこの国に決めた。 ただ残念ながら、仕事の都合で休暇が6日しか取れなかった。そしてよく調べてみると、ミャンマーは観光する場所があちこちに離れて点在しており、各地点間の移動が大変なようだ。6日間で巡ろうとすると、どうやら空路で移動しないとツライみたいだ。なので今回はパックツアーに参加することにした。 私が選んだツアーは、ヤンゴン(2005年当時は首都)、そこから北にあるバガン、そしてそこから東に位置するインレー湖の3箇所を巡る6日間のツアーだ。やっぱり日程が短いという都合上、各地点間は空路で移動するらしい。飛行機の多い旅になりそうだ。
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今回の訪問場所 A…ヤンゴン、B…バガン、C…インレー湖 |
■両替の方法 旅行当日、関空からタイ国際航空で、まずは乗継地であるタイのバンコク国際空港へ。そこから乗継便に搭乗し、現地時間の夜7時ごろにヤンゴンにあるヤンゴン国際空港に到着。久々に東南アジアへやって来たが、やっぱりこのエリアは暑い。 空港の到着ロビーではガイドさんが出迎えてくれた。彼の名前はカインさん。結構若く見えるが、30歳超えてるそうだ。話によると、彼はこれまでいろんなツアーのガイドを担当したそうで、日本のテレビ番組の撮影クルーにも付き添ったことがあるらしい。 今夜のホテルへ向かう車中で、ミャンマーでの滞在における注意事項を教わった。いろいろなことを聞いたが、その中で興味深かったのは両替だった。最近は政府(軍政)によるヤミ両替の取締りが厳しいようで、街中のヤミ両替で両替しているところを公安に見つかったら、拘束されて重い罰を受けるのだとか。公安も神経質になっていて、街中で米ドル紙幣をちらつかせてるだけでヤミ両替をしていると思い込んでしまい、旅行者が職質受けてトラブルになることも多いそうだ。また、ミャンマーの通貨「チャット」は他の国よりも為替の変動が激しく、日単位でも大きく変わることがあるらしい。朝、1USドル=1300チャットだったのが、夕方になると急に1USドル=900チャットまで下がったりする。…なんだそりゃ、すごいなぁこの国。 そこでこのツアーでは、カインさんが一律の高レート(1USドル=1200チャット)で両替商の代わりをしてくれるそうだ。私がミャンマーの通貨を必要とする場合は、その都度カインさんに両替をしてもらうようにするらしい。そしてこの両替も基本的にヤミ両替だから、公安に見つからないようにツアー車の車中やホテルの中で行う。…で、私はとりあえずここでは20USドル分両替することにした。 ■ヤンゴンの夜 30〜40分ほどで街中のホテルに到着。チェックインしてカインさんと別れた後は、早速ヤンゴンの夜の街に繰り出してみた。 ヤンゴンの夜の街は喧騒に満ちていた。車がクラクション鳴らしながらけたたましく走り、あちこちに食べ物の屋台が並んで客引きの掛け声が飛び、たくさんの現地の人が道端でたむろしてワイワイ騒いでいる。中東もいいが、やっぱり東南アジアもこの雰囲気がたまらない。血が騒ぐ。
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ミャンマーという国は、多数の民族から構成されている。だから一概にミャンマー人といっても顔立ちがバラバラだ。中にはまるで日本人みたいな顔立ちの人もいて、観光客かと勘違いしてしまう。さっきカインさんが、「イノウエさんはミャンマー人に見間違えられそうですね」と言っていたが、なるほど納得できる気がする。 夕食は屋台でとった。食事をしているときに、お店の人と話す機会があって、この近くに酒が飲める場所があるという情報を聞いた。せっかくだからその界隈に行ってみることに。いくつか大衆酒場が並んでいる中から、やかましく音楽が鳴っている店に入ってみた。
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夕食 |
その店は比較的広く、20テーブルくらいあった。そして正面にはステージがあって、お客さんがカラオケをしていた。この時点では、まあ普通の飲み屋だなぁと思っていたのだが、カラオケとカラオケの合間には変なイベントが行われた。このお店に所属しているのだろうか、きれいな女の子10数人が舞台袖から登場して、まるでファッションショーみたくステージ上をウォーキングし始めた。 ステージの横には、鉢に入ったお花やフラワーレイが売られていたのだが、イベントが始まった瞬間、客達がそれを買ってステージ上に上がりこみ、ウォーキングしている女の子に勝手に渡したり、首にかけてあげたりしていった。女の子にモノを渡すたびに、店内から拍手が沸き起こる。そしてウォーキングが終わると、彼女達はステージから掃けて、モノを渡してくれたお客さんのところに行き、会話をし始めた。…なるほど、見てる限り、なんだかキャバクラの様相に近い。ミャンマーでは、政府の方針で性風俗的なことが規制されているなどというようなことを聞いていたのだが、やはりこういう類の店は存在するようだ。まあ、私はこのイベントには参加せず、普通にお酒を楽しんだだけでホテルに帰りましたけどね(←ホントですよ)。でも見ていた限りでは、さすがこういう職業をしているだけあって、ここの女の子はレベル高かった(←本音)。 翌日、この酒場でのことをカインさんに言ったところ、お客は、お花やフラワーレイをあげた女の子と電話番号の交換ができるんだそうだ。でももちろん大概はそこまでで、それ以上の関係への進展はほとんどない。彼いわく、「だから、お金をかけてあんなことする男はバカですよ。だって最後まで『食べる』ことができなきゃ意味ないですよね〜、アハハ…!」。………えーと、カイン氏、おまえ減点。 |