§1  タイへ寄り道 (バンコク)

今回の行き先はネパールです。なぜそんな所を選んだかといいますと……スイマセン、今回も特に深い理由はないんです。どこに出かけようかなーと何気なく世界地図を眺めてたら、偶然ネパールという国が目に入って、「よし、ここにしよう」と安易に決めちゃったんですわ。昔はこの国も秘境の地とか言われてましたが、今はそうでもなくなったみたいで、じゃあ私のようなビギナーでもおそらく大丈夫だろうと勝手に思い込みましてね。

しかしやはり何かしら不安な面もあるので、今回はパックツアーにしました。申し込んだのは、終日の予定が真っ白(自由行動)というツアーです。その中に自分で適当に、現地の旅行代理店で行われているオプショナルツアーを組み込むことにしました。調べてみると、ネパールのオプショナルツアーにはいろんなものがあるみたいで、ポカラというヒマラヤのよく見える街へ向かってそこからトレッキングを行うツアー、またタライ平原にあるチトワン国立公園でサファリドライブを行うツアーなどがあるわけですが、私が選んだのはカトマンズ盆地内のいろんな街をぐるぐる巡って行くというツアーです。ネパールは信仰の厚い国で、その中でも特にカトマンズ盆地にはたくさんの寺社仏閣が存在するようです。そこで、たまにはそういった所を観光して現地の宗教に触れてみるのもいいかなぁと思い、このツアーに参加することにしました。…まぁ他にも、経済的な理由などが多少あったりするのですが。

で、旅行当日…というか実際には、フライト前日に出発です。フライト時間が午前であるため、前日のうちに家を出ないと間に合わないのです。夜行列車で現地を出発し、そこから別の特急に乗り換えて関西国際空港に到着です。

この日はすごい空港内が混んでました。やっぱり春休みの真っ最中だからでしょうか。どこも行列だらけで、チェックインやら出国やら検査やらするのに2時間もかかってしまいました。みんな旅行好きですなぁ。

ちなみに今回の旅行では、飛行機は乗継便を利用しました。本当は直行便の方が早くてラクなんですけど、やっぱり高いんですよね。とくにネパール〜日本間はロイヤルネパール航空が就航しているのですが、これがピーク時は往復10万を超えるくらいにバカ高いのですよ。というわけでしぶしぶ乗継便を利用するツアーに参加せざるを得ないわけで…。もう少し安くなってくれると嬉しいんですけどねー。…で、今回私の参加したツアーはタイのバンコク乗り継ぎの便です。タイ国際航空の便で5時間半のフライトを経て、バンコク国際空港に到着です。次のネパール行きの便は翌朝なので、今夜はタイに入国して一泊です。まあ、確かに時間はかかりますけど、また東南アジアの国に来れたということで良しとしますか。

入国して空港の外に出てみるとやっぱり暑いです。もう夕方ですけど、おそらく気温は30度を軽く超えてるでしょう。日本からずっと同じ格好してたらダメですねこれは。ここで現地係員と落ち合い、そのまますぐにバスに乗り込みホテルに直行です。

現地時間の午後6時ごろにホテル到着。荷物を置いて両替を済ました後はさっそく街中をぶらつくことにします。しかし元々バンコクへは、トランスファーのためだけにちょっと立ち寄るという感覚であったため、私はあんまりこの街の下調べをしてませんでした。市内の地図もガイドブックも持ってなかったので、自分が一体どこにいるのか、どこに何があるのかもさっぱり分かってません(通りの名前がスクンビット通りということだけはわかった)。わざわざ今日1日だけのために地図を買うのもなんか勿体無いので、とりあえず迷わないようにホテル近辺を歩いてみることにします。

しかしやっぱりいいもんですねぇ、この喧騒ぶり。歩いてるだけで楽しいですね。大通りでガヤガヤと賑わっているその一方で、ちょっと道を外れると、地元の子供達が袋小路でサッカーして遊んでたり、路地裏の小さな食堂で奥さん連中が井戸端会議などしてたり…といった日常の風景をすぐに見ることができます。大都市の中にも庶民的な部分が消えないで残っているというのは、なんともすばらしいものですね。

  
スクンビット通りのどこか

夕食は、そんな裏通りっぽい所で開いている大衆食堂でとることにします。ここの店は麺類を主としてるようです。どうやら外国人が来るお店らしく、メニューは英語で書かれてる模様。で、そのメニューを見てみると「タイ風ヤキソバ」なんてモノを見つけたのでそれを注文です。しばらくすると、もやし、ニラ、豆腐、卵、ネギ、ナッツ類などの具が入った米麺が私の前に出されました。…はて?? どういうところがタイ風なのかさっぱり分からんぞ。でも実際食べてみるとメチャメチャ美味でした。麺にソースが染み込んだ状態になってるのでそれがまたうまさを引き出してます。値段がコーラを含めて35バーツってのも良心的でした(旅行当時の為替:1バーツ=2.8円)。ああ、やっぱこれですよね、ベトナムとかタイのいいところは。適当に入った店でも食べ物美味しいですもんね。本来の目的はネパールですけど、やっぱ久々東南アジアに来て正解でしたかな。

食後も1〜2時間くらいでしょうか、ずーっとスクンビット通り沿いをぶらついてました。歩いてて気付いたんですが、このストリート、実は交差する道にはソイ24とかソイ18とか、番号の入った名前が付けられているんです。ですから地図を持ってなくても非常に分かりやすくて便利なんですよ。でもこのストリートの距離の長さにはちょっと参りましたけどね。

ホテルに帰ってからはタイのテレビを拝見してました。ムエタイをテレビ中継してるってのはいかにもこの国らしいですな。試合観戦を堪能してタイでの1日はこれで終わりです。明日はいよいよネパールですよ、楽しみですねぇ。

あ、そうそう、ちょっと補足。ホテルにセーフティボックスなんてたいそうな物が置かれてたのでそれを利用してたら、いきなり故障して中の貴重品が取り出せなくなるという事件が発生してしまいました。ホテルの人を通じて業者にどうにか直してもらいましたけど、まさかこんなところで足止めを食らうことになるのかと思うと正直泣きそうになったヨ。


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