[山梨県]

河口湖の宿から見た富士山
富士五湖のうち、今回は河口湖と本栖湖を訪ねてみた。

河口湖の周辺は温泉街である。一度でいいから、ゆっくりと富士山を見ながらお風呂に入ってみたくて、このエリアに宿をとった。富士山というと、これまでは仕事で東海道新幹線に乗った際に、車窓から見た程度である。仕事だから旅情も何もない。


河口湖
宿に荷物を置いた後は、湖畔を散策。毎年6〜7月の季節、河口湖畔の公園では紫のラベンダーが咲き誇る。八木崎公園ではハーブフェスティバルが開催されていて、たくさんの観光客で賑わっていた。売店で販売されていた地ビールを飲みながら、植物観賞を楽しんだ。…いや、どちらかと言えば、昼からアルコールを楽しんでいることがメインになっているかもしれないが。
 
河口湖の温泉宿は、富士を見ながら湯に浸かれることを推している宿が多い。この季節の富士は、冠雪が解けた黒い富士だ。私も翌日の朝風呂で、雲のかからないきれいな姿で拝むことができた。

この地域を何度も訪問しているという観光客の方々と話をすると、やはり富士を見るなら冠雪のある冬が一番良いという意見が多い。確かに冠雪のある富士はまさに我々がイメージできる「ザ・富士山」であろう。でも個人的には黒い富士というのも、これはこれで新鮮な印象を受けて悪くない。

翌日宿を出発したあとは、富士パノラマラインと呼ばれる国道を車で走る。道沿いは、鳴沢氷穴・富岳風穴などの洞窟探検、地元の名産品が揃う道の駅でショッピングなど、楽しめるスポットが多く存在する。

ドライブの休憩がてら何となく立ち寄ったのが本栖湖だった。富士五湖の中で水の透明度が最も高く、美しい光景が望めることから、現在の千円札の図案にも採用されている。河口湖のように温泉街として賑わう湖とは一転、本栖湖は森林に囲まれ、静かな雰囲気が漂う。休日には遊覧船が出るらしいが、この日は平日。人もほとんどいなかった。貸しボートのオジさんは暇そうに煙草をふかしていた。


本栖湖
同行した妻は、河口湖よりもこの本栖湖の雰囲気の方が湖らしくて好きだと言った。比較的賑やかな河口湖と、静かな本栖湖。富士五湖として一括りにされているが、それぞれの湖は異なる顔を持つ。共通して言えるのはどちらも風光明媚な景色であり、できれば5つ全ての湖を巡ってみればよかったかなぁ…と今さらながらに思う。
【2011年7月記録】

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