真理に媚びず 虚偽を蔑まず 知識に諂わず 無知を侮らず



  パスかシュートで迷うなら

ペナルティエリアで、
もし、
パスかシュートかで迷うなら、
シュートを打ったらどうだろう。
たとえ、
ペナルティエリアのそとでも、
パスかシュートかで迷うならば、
シュートを打ってみてはいかが。
 
わたくしは、
ちびっこたちにいう。
ほんとうは、
迷わなくなるのがよろしい、と。

シュートとはゴールへのパス。
いくたびもいう。
口がすっぱくなるほどいう。
いつか、
迷いなく判断できるときがきてほしいがため。

悪いシュートはない。
わたくしはそう感じる。
再度いう。
悪いシュートはないのだ。

悪いのは、
ゴールへのパスをためらうときの、
その判断である。
それだけのこと。
臆病とか、
勇気がないとか。
いい加減な、
蒙昧な言葉が原因なのではない。
もしくは、
かれはゴールを見ていないからだ。

判断が悪い、それだけである。

ボールを責任としよう。
パスをすることは責任を渡すこと。
責任から逃れることでもある。
パスでミスをするのなら、
むしろ、
シュートでミスするほうが、
解決ははやいかもしれない。
パス技術をあげればいいのだから。

2014年ワールドカップブラジル大会アジア3次予選、
2/29日ウズベキスタン戦(豊田スタジアム)。
ボーフムの乾貴士選手はあやまちを2度くりかえした。
ペナルティエリアでかれは横パスを選んだ。
だから負けたのだ。
迷うからいけない。
すみやかにゴールへのパス。
判断ではなく、
反射でなければならなかった。
それが乾貴士選手のストロングポイントではないか。

おなじ日に、
なでしこジャパンのINAC神戸、
京川舞選手がノルウェイ戦(ポルトガル・アルガルヴェ杯)。
後半の38分途中出場をはたし、
同45分、
ドリブルで仕掛け、
シュートではなく、
横パスをした。
佐々木則夫監督は、
「自分でいけ、コラ。」
といったという。

乾貴士選手も、
京川舞選手もストロングポイントとはなにか。
忘れてしまっていたということだ。

得意をくりかえさなくて、
「得意はドリブルです。」
なぞというなかれ。

得意のむこうには、
得点こそが待っている。
ストロングポイントとは、
まさに、
この「得意」をいうのではないのか。





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