真理に媚びず 虚偽を蔑まず 知識に諂わず 無知を侮らず


  オジイ、奮戦ス その2 どうやったらシュートできるの?
  ライセンスをもたぬフットボールコーチ、かれの名はオジイ

 どうやったらシュートできるの。
あるとき、ヒロくんはオジイにたずねた。
 どうやったらけりたいほうへけられるの?
オジイはいった。
 ヒロくんがここにパスしたい、っておもったときに、そこに、せいかくにパスできる、けりかたってある?
ヒロくんはわからない。

 たとえばさ、おじさんにけってみて。
オジイはヒロくんにボールをわたした。
ヒロくんはどうしていいのかがわからない。

 おじさんにさ、けってごらん。
オジイはいう。
そのとき、ある子は蹴る。ある子は逡巡したままだ。
ヒロくんはけらなかった。

 ヒロくんは、あたまがいいね。
オジイはいった。
 だって、まよってるんだろ。
ヒロくんは、キョトンとしている。
 かんがえているってことだろ。
オジイはボールをけってごらんと、うながした。
すこしくあわてたヒロくんは、トゥキックでオジイにける。

 ほうら、いま、けっただろ。けろうとおもってけっただろう。おじさんがゴールだったら、それがシュート。でも、おじさんがキーパーだったら、とられているけどね。





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