アジアンカップ2007を総括、今後のキーマンは梅崎司、菅沼実選手
アジアンカップ2007を4位でおえた。
決定力がない、という。
著者はこの決定力という言葉に疑問をもつものだ。
はたしてそれはシュートの精度が低いことをいうのか。
さもなくば、シュートの本数のすくなさをいうのか。
はてさてシュートする、そのアイディアに事欠くことをいうのか。
そのすべてが決定力だと大方はいう。
それだから埒はあかない。
著者は感じている。
ニッポンの選手諸君はシュートをうたないのではない。
ニッポンの選手諸君はシュートがうてないのである。
一定の条件がそろわないと、シュートをうたない、のではなく、
一定の条件がそろわないと、シュートをうてない、のである。
シュートをうつ。
その動機づけが、満たされなければうてない、のである。
その要素はほかの国の選手諸君よりも多く、未整理のままである。
そこに迷いが生じ、結果、ニッポンの選手諸君は逡巡す。
フットボールを入門のころの、シュート練習から、そのまちがいは始まっている。
なにげない練習、無反省な準備、このなかに陥穽は在った。
キーパーのいないゴールにむかってシュートをうたせるべきではなかったのである。
ゴールがみえたら、即、シュートをうつ。
シュートはゴールへのパスなんだ、という徹底。
正しい股抜き。
あそびとさげすまれてきたプレーこそ、正確に伝え、準備するべきである。
しかして、その根本はゆるぎない。
フットボールはゴールをあげたほうが勝つ。
シンプルなスポーツだ、ということ。
そのフットボールを難しくしているのは、実は、常に、われわれのほうだという認識を、持ちつづけることである。
アジアンカップ2007、コパアメリカ2007、U-20ワールドカップ。
今後のニッポンチームをうらなう機会にめぐまれた。
アジアンカップ2007において、いちばんの経験不足はイヴィツァ・オシムそのひとにあった。
これからのキーマンは梅崎司(大分トリニータ)、菅沼実(柏レイソル)両選手であろうとみている。
ともに北京オリンピック代表チームの候補でもある。