細野不巡 スタジアムで会いましょう
2007年
敬称略
2007年5月3日
  サッカーがうまい、サッカーが上手って

 おとなとサッカーはしない。
 したくないから。
 楽しくないから。
 
 守りがどう、システムがどうの。
 言葉ばっかり。
 まるで、会社の延長だ。
 そんなに会社が好きなのか。
 
 こころに壁をつくるのが得意。
 そのこころの壁をこわそうと努力しない。
 そりゃそうか。
 こころの壁をつくっている自覚がないのだから。
 こころの壁がつくられているのに気づかない。
 こころの壁をこわせるはずもない。
 その意識がすっぽりぬけおちている。
 
 新入りと古株。
 先輩と後輩。
 いたるところに、壁壁壁。
 
 どうしていつもこうなのか。
 サッカーはただ得点を競うスポーツなのに。
 みんなそれを忘れている。
 
 ちびっこたちと、ずうっとまえからサッカーを楽しんでいる。
 土曜日のこと。
 たくちゃんともずうっといっしょに楽しんできた。
 ドリブルがたくみで、攻撃が好き。
 あるときたくちゃんに、
「いまのうちにたくちゃんのサインをもらっておこうかな。」
 そういうと、たくちゃんは、
「ぼくよりも上手なひとはたくさんいる。」
といい、別のチームではたくちゃんはディフェンスになるという。
「ぼくなんかより、ずうっとうまいひとがいますっから。」
 たくちゃんの口調はこどものものではなかった。
 
 いいや、ちがう。
 たくちゃん、それはまちがっている。
 サッカーがうまい、ということは・・・、つまり・・・
 サッカーが上手、ということは・・・、つまり・・・

 それいらい。
 著者は考えつづけざるをえず。
 
 うまい、とはなにか。
 上手、とはなにか。


 追記
 2017年になり、
 うまい、とはなにか。
 上手、とはなにか。
 が、わかったようにおもいます。
 ひとをいかし、自分もいきる。
 これにつきます。
 この質問のこたえをだすのに約10年、かかりました。





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