スタジアムで会いましょう

  ばっきゃやろう。が好きだべさ。
 
 予想に反して好評であったので、今回も安治之介のうたから引こう。
 ちなみに安治之介は著者とおないとしであった。
 
   ばっきゃやろう。
   が好きだべさ。
   にこっ。
   と笑って。
   ばっきゃやろう。
 
   ばかやろう。
   は嫌いだな。
   こわい顔して。
   いうからさ。
   ばかやろう。
   はやっぱ。
   好きになれん。
 
 U.S.ではクレイジーという言葉のつかわれかたが変容しているらしい。
 あほかいな、
 という場面でつかわれていた、クレイジーという言葉が、
 そんなばかな、
 という場面でつかわれだしている。
 硬直した場面で使われてきているらしい。
 ばかげている。
 狂っている。
 元の意味に戻っただけという評者もいる。
 そこに笑顔はない。
 
 言葉というのは、事場(ことば)である。
 ものごとの状況を如実に伝える。
 言葉が乱れる。
 というが実際はない。
 乱れるのではなく、意味を限定しようとする。
 硬直が始まる。
 たとえば、ふまじめを許しにくくなる。
 
 まじめばかりの社会。
 硬直をゆるめる唯一の手段。
 それがユーモア。
 そのユーモアがふまじめだと、しかられるとき。
 つまんねぇよな。
 
   不良。
   不良少年。
   ひびきがいいべ。
 
   ひるがえって。
   良少年とはいわない。
   からな。
   不良は不良で単独だ。
 
   競馬は不良に良がある。
   もっと不良は重という。
 
 ちなみに安治之介の競馬。
 馬券の買いかたはちっちゃかったそうである。
 馬は存外好きであったらしい。(2006年12月1日)





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