スタジアムで会いましょう

  JEF千葉球団の窮状を憂う
 
 3月18日、ホームでのアビスパ福岡戦。
 巻誠一郎選手のワントップがかならずしも守備重視だとはおもわない。
 けれど、それにつづく中盤に、シュートを打たないパッサーばかりを増やしてもゴールは永遠になされまい。
 巻誠一郎選手と山岸智選手の2トップでいいじゃないか。
 
 巻誠一郎選手の代表チームへの召集はかれが特別秀でているからというのではあるまい。
 ただニッポン人にかれと比肩しうる選手がほかにいないから、かれが選ばれたにすぎない。
 そうみるべきである。
 いまもJリーグの得点のそのほとんどは外国籍の選手があげている。
 ニッポン代表選手だから得点を稼いでいるわけではない。
 
 外国籍の有能なフォワードをかかえるチームと比して、JEF千葉が劣るところ、補強すべきはフォワードしかない。
 ところが、
 チームは資金がない、という。
 くりかえし、くりかえし資金がない、という。
 だから補強もままならぬ。
 
 グッズ販売、とりわけレプリカユニフォームは重要な収入源である。
 にもかかわらず、JEF千葉ではそのユニフォームが完売状態にある。
 ずうっと売り切れのまま(!)である。
 なぜ補充をいそがないのだろうか。
 かくなる実態は、資金がないというよりもむしろ凡ミス、そのものである。
 たんなる怠業。
 それを資金がないといういいかたでいいのがれているにすぎないのではあるまいか。
 
 できることをしないで、ただ、
「かねがない。」
というフロントに責任はないのだろうか。
 
 ヴァンフォーレ甲府から厚遇で職員に出向してもらい、お知恵を拝借するほうが有効なのではあるまいか。
 ヴァンフォーレの職員は「できない」「やったことがない」という言葉をご法度にする。
 その発想からはなにも生まないからである。
 
 しかるにJEF千葉は「できない」というかわりに、「かねがない」をくりかえす。
 それで補強ができないという。
 なにをいっているのか。
 できることを手抜きしておいて。
 
 イヴィツァ・オシム監督とて一介のプロフェッショナルコーチにすぎぬ。
 かれは神様ではない。
 有能とはチームを勝たせてこそ与えるべき称号であり、点取りやを見出してこそ与うるべき賞賛である。
 かれはことしなにをしたのか。
 なにもしていない。
 かれの眼はかたくなであるばかりに、あたらしい選手を使い切れないのではあるまいか。
 一定の水準をこえなければ、かれは選手起用しない。
 その水準に狂いはないのか。
 かれの首に鈴をつけるひとはいないのか。

 危険をおかしていないのは、むしろイヴィツァ・オシム、その人なのではあるまいか。(03.27.06)





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