岩井不巡 スポーツコラム
スタジアムで会いましょう

  戦力外通告の意味すること
  清原和博選手が目指すべきは全試合出場
 
 大量の戦力外通告はなによりもそれをおこなうチームのていたらくを意味する。
 発想自体が安易。
 こどもの好き嫌いとかわらない。
 オーナー以下、首脳陣の程度の低さを示す以外のなにものでもない。
 
 シーズン終了後のザスパ草津もおなじことをくりかえすだろう。
 
 プロ野球界にはアイディアの蓄積のかけらもないのだろうか。
 楽天イーグルスは佐々木信也さんにはなしをお伺いしているのだろうか。
 
 おなじあやまちを、またおなじような方法でくりかえす。
 それはスポーツを科学していないからである。
 いにしえに耳を貸さないばかりか、いにしえの出来事を軽視する。
 なんのことはない。
 傲慢だからである。
 
 その楽天イーグルスが。

 清原和博選手を獲得するのはよしたほうがいい。
 それよりもいちに投手、2に投手、投手の補強こそが先である。
 
 もし、清原和博選手を獲得するならば、契約は細かな条件を付したものにするべきである。
 出場試合は最低でも130試合。
 130試合以下の出場ならば、言語道断、一試合ごとにマイナスのペナルティーを課す。
 130試合をこえたところに、はじめてインセンティブ条項をくわえる。
 
 清原和博選手がどのような野球選手をめざしているかはしらない。
 あるいはチャンスに強いバッターをめざしているのだろうか。
 もしくはバットスイングをいまよりもっとはやめたいのだろうか。

 が、それは間違いだ。
 清原和博選手が示すべきはシーズンをとおしての出場である。
 とにかく全試合出場することである。
 そこにこそ執念をもやすべきである。
 それができていないのは、現状のフィジカルトレーニングがまちがっているからである。
 清原和博選手はむしろ同僚の工藤公康投手を見習うべきなのだ。
 
 なぜか。
 力があるからだ。
 どっしりとしているからだ。
 きみのような選手は類をみないからである。
 
 清原和博選手がめざすべきはバリー・ボンズの打撃ではない。
 清原和博選手がめざすべきはバリー・ボンズの野球に対する姿勢であり、現役を長く続けようとする鍛錬。
 そこにしかない。(9.17.05)





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