岩井不巡 スポーツコラム
スタジアムで会いましょう

  日本人得点ランキング
 
 アラウージョ選手(ガンバ大阪)    17点
 ワシントン選手(東京ヴェルディ)   12点
 大黒将志選手(ガンバ大阪)      12点
 チョ・ジェジン選手(清水エスパルス)  8点
 前田遼一選手(ジュビロ磐田)      8点
 
 17節をおえての得点ランキングである。
 
 サッカーの中継で、
 たとえば、
「前田遼一選手は日本人で2位につけている!?」
 といういいかたをする。
 
 プロのアンウンサーがこれをやる。
 プロが、である。
 それもしばしばというのではなく、しょっちゅうやる。
 
 へんじゃないか。
 無意識ならば、よほどたちが悪い。
 ならば、はじめから外国籍の選手をはぶいた得点ランキングにすればいい。
 日本人得点ランキングという表をつくって出せば良い。
 それがどれほどの意味をもつのだろうか。
 
 前田遼一選手は得点ランキング4位タイ。
 こういえばすむはずじゃないか。
 それをあえて日本人で、とするわけはいったいどうしてなのだろうか。
 
 島国根性のなせる業か。
 いや、そんなわけの判らぬもののせいではあるまい。
 
 著者はむしろ、なにかの欠落、があるからだと考える。
 それはなんだろうか。
 
 わざわざ、
「日本人で1位2位」
という。
 それくらいなのだから、
 この日本人で、という言葉の意味するもののなかにこそ、なにかの欠落があることだけはまちがいあるまい。(7.19.05)





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