ベースボールのワールドカップ   　ひとは一旦なにかに依存してしまうと同時に脆さを抱えることになるようだ。   　ロンドンオリンピックから野球、ソフトボールがはずれる。 　だからどうだというのだろう。 　元に戻っただけじゃないか。 　それによって競技人口が減るわけでもない。 　フィーバーから醒めただけだ。 　もしそれによって競技人口が増えないのであれば、それは競技自体の問題である。   　ワールドカップをやろうといっている。 　やればいいじゃないか。 　夏季オリンピックはせいぜいが10月開催まで。 　リーグ終盤をむかえるこの時期に世界大会が行われることじたいベースボールではあってはならない。 　10月といえばワールドシリーズ、日本シリーズがある。 　季節は冬である。 　夏季オリンピックとはその趣旨からいってもなじまないのである。 　それならば冬期オリンピックに鞍替えするか。   　4年に一度のオフシーズン、ワールドカップで世界1位を決める。 　それで充分。 　フットボールサッカーに倣えばいい。 　これみよがしとオリンピックイヤーにぶつけるか。   　ベースボールにとって、むしろオリンピックなどは無視すべきである。 　あんなものは、せいぜいがアマチュアか、それに毛のはいた程度。 　フットボールサッカーだって23歳以下で3人のオーバーエイジ枠。 　わけのわからない括りかたですでに常軌を逸している。 　FIFAはオリンピックから即刻撤退すべきであるのに。 　でもオリンピックで集客をのぞめる競技がこのサッカーであるらしい。 　どこかねじれている。   　正式種目に戻そうと、躍起になる人もいる。 　それはそれで、がんばれ。   　著者はたとえば剣道がオリンピック種目になってもらいたい。(7.11.05)